株式日記と経済展望

ページを繰り越しましたのでホームページからどうぞ。


外務省には、平成17年(2005年)時点で創価大学の卒業生が41名。
同省内の創価学会信者はゆうに400人超と指摘されている。


2007年12月15日 土曜日

慰安婦決議 欧州での連鎖反応が心配だ(12月15日付・読売社説)

日本の信用を貶(おとし)めるような決議がこれ以上広がらないよう、政府は各国政府に強く働きかけるべきである。

 いわゆる従軍慰安婦問題をめぐる対日批判決議が、欧州議会で採択された。旧日本軍が、アジアの女性たちを強制的に「性的奴隷」にしたとして、日本政府に謝罪を求めている。

 今年7月の米下院の慰安婦決議が、ヨーロッパに“飛び火”した形だ。既に同様の決議が、オランダやカナダの議会でも採択されている。

 慰安婦問題への関心が、ヨーロッパで特段に高まっているわけではない。欧州議会の決議は、少数会派の緑の党が推進し、採決の際に出席した議員は全体の1割にも満たなかった。

 しかし、国際人権擁護団体の「アムネスティ・インターナショナル」が、各地でオランダ人などの元慰安婦の証言を聞く公聴会を開催し、慰安婦決議の採択を各国の議会に働きかけている。中国・韓国系の反日団体も背後で動いている。

 第2次大戦中、日本がオランダ軍を追い払い軍政を敷いたインドネシアでは、収監されていたオランダ人女性が、日本軍兵士によって連行され、強制的に「慰安婦」にされた事件もおきている。

 事態を知ったジャカルタの軍司令部は問題の慰安所を直ちに閉鎖し、女性たちを解放した。

 遺憾な事件であったが、軍が組織的に慰安婦を強制連行したのではないことを示す「反証」でもある。

 事件に関与した将校らは、戦後、オランダの軍事法廷で「BC級戦犯」として裁かれている。

 ヨーロッパでは、ほとんど問題とされていないが、第2次大戦中、ドイツ軍も東ヨーロッパなどの占領地に、500か所以上の“慰安所”を持っていた。

 「ナチスがユダヤ人の女性を兵士用の売春婦として連行した」とローマ法王に報告したカトリック関係者の文書をはじめ、いくつもの文書が残されている。

 慰安婦をめぐる対日批判決議を推進した欧州議会の緑の党には、ドイツ選出の議員も多い。自らの国の問題には口をつぐむつもりなのだろうか。

 日本が繰り返し批判される背景には、1993年の河野官房長官談話がある。日本の官憲が組織的、強制的に女性を慰安婦にしたかのような記述があった。

 そうした事実を裏づける資料はなく、「強制連行」を認めるよう迫る韓国側の圧力をかわすためだったことを、石原信雄元官房副長官らが証言している。

 国際社会の誤解の根元である河野談話を見直していくことも必要だろう。



創価「外務省」か 12月14日 博士の独り言

議席数「785」で出席者「57」人

 先稿で触れた欧州議会の「採択」(12月13日)について、読者から英邁な指摘をいただいたので短稿に紹介する。コメントを下さった「転生輪廻」さんによれば、『議席数785で57人が出席ってあまりにも少人数。アメリカ下院も10人だったし。定足数とかありそうなものですが、システムが良く理解できません。委員会かとも思ったのですが、本会議と書いてありますね』と。「1割」にも満たない出席議員で「本会議」とはこれ如何(いか)に、である。米国下院議会(7月30日)と傾向がよく似ている。他の「9割強」の議員は後ずさりしたのかも知れない。

 表題の写真は、欧州議会の議事場だ。たとえ、総員とまでいかなくても、出席議員が相応の員数ならば、この議事場を使用したのであろう。だが、テレビが報じたのはこの議事場ではなく、小さめの会場であった。広い本来の議事場で「57人」が散らばって着席すれば「声」が届かないからであろう。出席議員「10人」で採決した米下院議会と同様、欧州議会のこの決議もまったく「公正」さを欠いていることが判る。

やはり「何もしなかった外務省」

 この欧州議会の決議を報じた産経紙(12月14日付)は、議決に法的拘束力はないとしても、しかし、『決議は加盟27カ国の民意を表しており、日本政府は国際社会に対し、元慰安婦の女性らへの謝罪や補償などの取り組みをこれまで以上に説明する必要に迫られそうだ』と指摘している。本当に『加盟27カ国の民意』か、否かは別議論としても、これから『説明する必要に迫られそうだ』ということは、外務省は何もしていなかったのである。

 たとえ、外務省であっても、少しは国思う諸賢がおられるものとみなし、また、一応は、当該機能を持つ機関として期待し、外務省に意見を送って反駁を促す。「見極め」の意味も含め、その手順を踏んで来たつもりだ。それゆえ、今回は一連のエントリーで、筆者も云いたいことを封印して来た部分がある。読者のみなさまも、あれ、博士は外務省をいやに立てるな、との違和感をお持ちの方もおられたことと思う。だが、心配はご無用。性格が悪いだけだ。今回ははっきりと「見極め」がついた。もって、創価「外務省」か、中華「外務省」か、のテーマで、これからは遠慮なく周知と指摘を展開させていただく。
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創価「外務省」か

 外務省には、平成17年(2005年)時点で創価大学の卒業生が41名。他、外務省内の中級職、語学研修員など、あらゆるスタッフも含めれば、同省内の創価学会信者はゆうに400人超と指摘されている。ご存知の「大鳳会(おおとりかい)」は、同省内における創価信者の集まりである。布教活動によって信者を拡大している、との指摘もある。その面で、省内は、特定国と親しい関係にある創価学会の体質と同化しつつあると指摘して良い。創価学会の体質はまた「チャイナスクール」との親和性も高い。これでは、特定国の反日策動に反駁しないわけだ。むしろ意図的にそれらを看過し、幇助している、と認識すれば判りやすい。

 海外の有志が調査中だが、あの国、この国で、大使館の領事、各職が、実は創価学会信者であった、との情報が相次いでいるようだ。大まかにまとまれば、発表する。国庫から拠出する巨額予算の相応の部分を、創価学会の活動のために使われては、国民が救われない。たとえ「仏敵」と罵(ののし)られても、外務省は一旦解体すべきだろう。解体しても「仏罰」は当たらない。むしろ国のために必要なことだ。このことを1人でも多くの方に知っていただきたく思う。
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【筆者記】

 創価学会をすでにカルト認定している国の識者には、そのような次第で日本の外務省は機能しなかった、と。その背景も説明する必要があるだろう。日本には「決議」を突きつけられる謂(いわ)れは無い。この事由と併せて、じっくり説明する必要がある。次はオーストラリアかもしれない。

 ところで、早速、「日本に決議受け入れを求める記者会見を開いた」とは結構なことだ。各国を巡回し“証言”を振りまいた当人らが、さあ賠償金をよこせ、と言い出す。虚言癖もこういうところでは「正直」なのだろう。


(私のコメント)
従軍慰安婦決議がカナダ、欧州議会など相次いで決議されていますが、外務省は何をしているのだろうか? パーティー三昧で広報活動などは摩擦を起こすだけなので避けているのだろうか? あるいは日本からのVIPの接待で忙しいのかもしれない。そもそも日本に外務省が必要なのか疑問なのですが、旧ソ連に文化省があったようなものでお飾りに過ぎない。

防衛省は最近庁から省に昇格しましたが、外務省は庁に降格して総理府の下に置いた方がいいだろう。日本は外交をアメリカに丸投げしているから本当は必要ないのですが、日本が独立国であるかのように見せる為に防衛省と外務省は存在させているのだ。だからこの二つの省の官僚たちの腐敗振りは止め処がなく、駐在大使を二、三カ国務めると家が建つと言われている。

従軍慰安婦問題は韓国などのプロパガンダであり、最終的な目的は日本政府に認めさせて賠償金を出させる事にある。河野談話のような政治的発言を根拠に裁判に訴えて要求を突きつけてくるのだろう。

しかし従軍慰安婦問題は軍によって人身売買がなされたのではなく、民間の売春業者が貧しい農家などの娘を金で騙して働かせていたのが実情だと思われる。今から見ればずいぶん酷い話だが、戦前の貧しい時代は貧しい農家は娘を金で売る事があったのだ。しかも韓国の婦女子だけが金で買われたのではない。

70年近くも前のことなので、証言者も当時は子供であり証言として曖昧なものであり、物的な証拠でも有れば分かりますが、物的な証拠は慰安婦の募集広告など、強制連行を否定するものばかりだ。沖縄の集団自決などでも共通するのですが、70年近くも経って当時をよく知る人がいなくなってから、当時は子供だった人が曖昧な証言をしている。子供だから事実関係をよく知らずに証言しているのだ。

外務省も様々な問題を抱えているのですが、大臣などもクルクルと1年足らずで代わってしまうから業務のことが分からず役人任せになってしまう。だから政治家による役所のチェック機能が働かずに役人達の腐敗堕落が進んでいる。だから大臣をいくら責め立てても首が挿げ替えられるだけで役所は変わらない。

外務省も厚生省もその点では同じであり、社会保険庁の問題は歴代の厚生大臣も誰もチェックが出来なかった。いくら大臣に強力な権限を与えても、大臣が業務の知識が無ければお飾りに過ぎなくなってしまう。

日本の内閣は求心力を高める為に年がら年中内閣改造を行なって、大臣がころころとよく代わる。そんなことが出来るのも仕事は役人任せだからだ。外務省にしても同じようなものであり在外の大使館は目が届かないから不正のし放題で、給与と公金の区別がついていない。だから大使館に飾られていた絵を自宅に持ち帰る事も出来る。

このような腐敗した在外大使館に日本の広報宣伝活動を命じても働かないのは分かりきっている。せいぜい文書を相手先に交付しておしまいだ。大使といってもメッセンジャーボーイであり、退官後は外国とのコネを利用して民間企業に天下る。つまり相手国の言いなりになればコネが出来るから日本の国益に反した事を平気でやるようになる。

「博士の独り言」のブログによれば外務省は創価学会の巣窟であり、大鳳会という秘密組織もあるそうだ。そして陰に陽に反日的活動に対しては黙認して相手国とのコネをつくり、河野談話が出されたのも外務省に河野氏が乗せられたのだ。大鳳会といえば以前にも書いた事がありますが、雅子妃も大鳳会と縁があるようだ。


皇太子殿下ー雅子さまー大鳳会ー創価学会ー池田大作のネットワークが出来上がっている。皇室典範改正も創価の仕業? 2006年9月30日 株式日記





中国との取引が大きかった企業に対する与信は、厳しくなり、
世界の銀行は、中国が飛ばしや捏造、粉飾していることを知っている。


2007年12月14日 金曜日

米貿易赤字、578億ドル 10月、対中は過去最大 12月12日 中日新聞

【ワシントン12日共同】米商務省が12日発表した10月の貿易収支の赤字額は、モノとサービスの取引を合わせた国際収支ベース(季節調整済み)で前月比1・2%増の578億2300万ドル(約6兆4000億円)となった。

 底堅い海外景気に支えられ、輸出総額は0・9%増の1416億8300万ドルとなった。輸入は原油の平均価格が最高値を更新したことなどが響き、輸入は1・0%増の1995億600万ドルだった。輸出、輸入とも過去最高だった。

 国・地域別(通関ベース、季節調整前)で最大の赤字相手国である対中国分は9・1%増え259億2800万ドルと過去最高を更新した。北京近郊で開かれている米中戦略経済対話でも米国は人民元相場の弾力化を中国側に求めた。

 対日赤字は28・6%増え79億5900万ドルだった。対欧州連合(EU)の赤字は84・9%増の118億9700万ドル。半面、石油輸出国機構(OPEC)分の赤字は0・6%減少した。



米中戦略対話が閉幕 環境や金融開放で一致 「人民元」は進展なし 12月14日 フジサンケイ ビジネスアイ

【香河(河北省)=福島香織】米中両政府による「第3回米中戦略経済対話」が13日、気候変動防止に向けた10年にわたるエネルギー協力や金融市場の開放拡大などの合意文書を採択して閉幕した。総括声明でポールソン財務長官は「食品・製品の安全分野で強い基礎ができた」と評価。呉儀副首相も「中米間の経済関係の未来の発展に重要な方向性を与えた」と成果を強調した。ただ、焦点だった人民元問題で進展はみられず、中国側が主導権を握ったまま今回の協議を終えた形だ。

 ≪主導権は中国≫

 閉幕後に公表された共同文書によれば、戦略対話で(1)貿易と製品安全(2)金融改革(3)省エネとエネルギー保障と気候変動(4)環境保護(5)相互投資(6)透明性(6)技術革新の分野について話し合われた。

 今回の戦略経済対話で中国側は、担当閣僚が直接、テーマごとに会見を開くなど透明性をアピール。対話の主導を中国が握っているとの印象も与えた。しかも米国側が大幅な改善を求めていた人民元問題で、共同文書では「2005年7月から累計で12・2%上昇しており、年間上昇率も2006年の3・4%から今年は6・1%に達している」と現状肯定の表現しか盛り込めなかった。

 さらに中国側が一方的に黒字をため込む貿易不均衡の問題では、呉儀副首相が「政治問題化すべきでない」と強硬に反発し、米国も保護主義と経済ナショナリズムと闘うとの認識を示して歩み寄った。米中の実務面での問題処理に進展はあったが、財務長官ら大物経済閣僚が訪中して鳴り物入りで会談したものの、米側には目立った成果は得られなかった印象だ。


ドル不足発覚 12月13日 松藤民輔の部屋

(前略)
今さら金融恐慌などと言っても仕方がないが、新聞にある韓国の銀行の現状はお寒い限りだ。各国の銀行が国の支援や、中央銀行の資金で救われていることを示している。

政府は決して取り付けになるような話はしない。しかし市場は、正確に冷酷に、市場の現実を伝えてくれる。新聞の片隅にある韓国銀行業界の話は、日本の市場を除いては、世界の現実なのである。

東京市場だけが、まだ3ヶ月くらいのインターバンクがあり、他市場では翌日物や1週間物で精一杯という。東京で借りれるならと、外銀の東京支店は手を出すが、貸し手がサブプライムの噂のあるところにはお金を出さない。

中国市場では事態はもっと深刻であろう。しかし、中央銀行が人民から集めた外貨を外貨準備としたり、株投資をしたりしている中国の本当の姿は見えてこない。

案の定、中国が3000億円投資したブラックストンの株価は30%も下落した。ヘッジファンド初のIPOだったブラックストン。そのIPOに中国国営投資銀行は大きく投資し、大きくやられている。

中国からお金を借りたり、投資を受けている企業は、中国リスクで、株が売られたり、貸し剥がし、貸し渋りが発生する。

今までと潮の流れは180度変わり、中国との取引が大きかった企業に対する与信は、厳しくなっていくに違いない。世界の銀行は、中国が飛ばしや捏造、粉飾していることを知っている。この事実を発表したある監査法人は、中国政府から文句を言われ、謝罪させられてしまった。

中国、ブリックスで潤った企業や銀行に逆風が吹き始めるのは、2008年初頭からだろう。さて、韓国の銀行のインターバンクでの資金調達難がドル不足であることを教えてくれる、世界中の人々がドルを山のように借りた過去5年。

このドルを返せ、ドルでは貸せないよということが解かった時に、ドルは上昇することになる。市場経済は、一般の人々が90%以上もある一定の方向に意見を揃えた時、反対に動く。いよいよドル預金を考えるタイミングになってきたかな。ドルは152円を目指すことになっている。



(私のコメント)
連日サブプライム問題がスポットライトを浴びていますが、もっと大きな問題はチャイナリスクだ。日本はサブプライムでは傷は浅かったが、チャイナリスクでは一番大きなリスクを抱えている。ニュースでもあるように中国は対米黒字を10月の一ヶ月の間に259億ドルも溜め込んでしまった。日本が79億ドルだから桁違いにアメリカの対中赤字は大きい。

それでも中国の元は2005年から見ても12,5%しか上がっておらず、中国の対米黒字は爆発的に増加をしている。アメリカから見ても国際収支の赤字の578億ドルの内の259億ドルが中国だから半数近くが対中赤字なのだ。それでも今年に入っても6%しか元が上がっていないのだからアメリカはたまらないだろう。日本がプラザ合意で短期間に240円から120円まで上がった事を見れば、中国のアメリカに対する強腰は驚きだ。

それだけ日本の政治家がいかに腰抜けであるかが中国の呉儀副首相と比べると分かります。しかし中国には日本のように元を引き上げられない大きな理由があるのであり、中国製品は低価格でしか経済競争力がないのだ。わずか12%の元が上がっただけでも倒産が相次いで起き始めている。例えば中国の靴工場は僅かな人民元の上昇で1000件もの工場が倒産した。


中国の靴工場 コスト高でヘロヘロ 12月14日 今日の覚書集めてみました

国内経済と国際経済のシフトが、この国の製造業の中心部に影響を及ぼし始めた、と言う兆しの中、今年は中国の靴工場1,000軒近くが廃業に追い込まれた、と国営メディアが昨日伝えた。

アジア靴製造業協会は、これらの工場は、コスト上昇、ヨーロッパでのアンチ・ダンピング措置、輸出関税優遇措置の撤廃、また、ドルに対する人民元値上がりに影響を受けた中小企業を代表している、と語った。事務局長のLi Pengは、(靴製造業と、中国製造業の低級分野の殆どの本拠地となっている香港の隣にある)広東の貿易条件は10年前よりも10倍厳しくなった、と語った。

この3ヶ月間だけでも、同省では最高500社が、そして広東近くのDongguanの町(この10年間は世界の靴工場が最も集中していた場所)では300社が破産した、と彼は語った。今日までの中国の経済モデルにとっての製造業と輸出業の重要性にも拘わらず、このニュースは中国政府には全面的に悪いニュースだとは捉えられないだろう。

政府はオーバー・キャパシティの業界の整理統合を求めてきたし、それにこの閉鎖は新しい破産法が効果的だとのサインと考えているかもしれない。閉鎖は経済過熱に貢献している、投資の急速な伸びを抑えるものとしても昨日するかもしれない。長期的には、政府は製造業に「より付加価値の高いものに移行」することを奨励している。特に広東のような場所ではそうだ。

生き残った低級製造業が他のもっと貧しい地域に移動して、そこの過剰労働力を吸い上げればいいと思っているのだ。「高い付加価値を持つ企業にとって、競争により良い環境を提供するかもしれない」とのLi氏の言葉をチャイナ・ビジネスが伝えた。

一方、世界の小売業者はこのニュースを、中国が低賃金労働者をたんまり抱えていたおかげで、終始一貫して価格が下がっていた時代が終わりだ、という更に悪い兆しと捉えるだろう。火曜日、中国は11年ぶりに6.9%のインフレ率を報告。食品以外の物価までいつもの1.1%から1.4%に上昇した。


(私のコメント)
以上の記事を見ればわかるように、中国の靴製造業はコスト高で競争力が無くなってしまった。原材料の値上がりや元の切り上げで輸出が止まれば工場は倒産に追い込まれてしまった。このような状況では中国政府も安易には元の切り上げに応じられないのは明らかだ。

しかし人民元の値上がりはまだ始まったばかりであり20%から30%程度の切り上げがないと対米貿易の過剰な黒字は解消しないだろう。そしてそれだけ安い海外製品が中国市場に参入してくるから、世界の工場と呼ばれた中国の製造業は破滅的な打撃を受けるようになるだろう。日本のように高品質化で価格競争力がつけられないのだろう。

しかし中国は1兆4000億ドルもの経常黒字を貯め込んでいるから人民元の切り上げ圧力は掛かり続ける。切り上げを抑えようと思ったらドルを買い捲るしかなくドルは貯まる一方だ。米中の経済相互依存体質はいつまでも続けられるものではなく、アメリカもこれ以上の貿易赤字を大きくするわけには行かず、中国もこれ以上ドルを貯め込んでも切り上げ圧力が強まるばかりだ。

いずれアメリカは関税をかけるような行動を起こさないと止められない。中国もアメリカの制裁にはドル売りで対抗するかもしれない。このままの現状が続けば米中は共倒れになってしまうだろう。日本としてはこのような米中の貿易摩擦を高みの見物で見ていればいい。アメリカは貿易赤字でクラッシュして、中国は元の切り上げでクラッシュするのは時間の問題だ。

日本として心配しなければならないのは、中国に進出した企業や中国に投資したファンドが無事に投資が回収できるかが問題ですが、2008年の北京オリンピックか2010年の上海万博ごろまでに回収しないと、経済的なクラッシュに巻き込まれるだろう。アメリカもサブプライム問題など国内の金融問題が大きくなって金融がクラッシュするかもしれない。

このようの米中が共倒れするとなると日本の出番が来るのであり、日本経済や金融が米中を支える事になり、日本の時代がやってくるのかもしれない。石油の枯渇する時代は超大国の終焉の時代であり、エネルギー効率の高い日本が大きな力を持つ時代が来るのだ。




欧米のオーバーナイトの短期金融市場が機能していないのは
ドル基軸通貨体制の黄昏であり、円の新たなる基軸通貨時代が来た。


2007年12月13日 木曜日

<米欧5中央銀>市場に資金大量供給へ 総額400億ドル 12月13日 毎日新聞

【ワシントン斉藤信宏】米連邦準備制度理事会(FRB)は12日、欧州中央銀行(ECB)と英国、カナダ、スイスの各中央銀行と協調し、低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題などの影響で資金調達が難しくなっている短期金融市場を安定させるため、金融市場に大規模な資金供給を実施すると発表した。

 供給資金の総額は400億ドル(約4兆4000億円)に上り、今夏の金融危機時に供給した資金を上回る規模になる見通し。同時にFRBは欧州の中央銀行との間で、外貨が不足した際に資金を融通するための協定(外貨スワップ協定)を締結した。世界の中央銀行による今回のような協調行動は極めて異例。

 発表を受けて、ニューヨーク株式市場では株価が急反発。ダウ工業株30種平均は一時、前日終値比271.75ドル高の1万3704.52ドルまで上昇した。ニューヨーク外国為替市場では円が急落、1ドル=112円台半ばで取引されている。

 FRBによると、資金供給は通常の公開市場操作などとは別に、FRB傘下の連銀の貸し出し担保を用いた入札の形で行う。総額400億ドルの入札を17、20日の年内2回に分けて実施する。資金供給の期間はいずれも約1カ月間で、資金調達の難しくなっている年越しの資金として供給する。入札は年明けにも実施する予定。今回の入札では、担保としてサブプライムローン債権など幅広い保有資産を持ち込める。

 一方、米欧間のスワップ協定が結ばれるのは01年の同時多発テロ以来約6年ぶり。今夏以降、サブプライムローンの焦げ付きに絡み、欧州でドル資金の調達が困難になる金融機関が続出しており、この協定を使って資金を確保する狙いがある。

 欧米の金融市場では、サブプライムローンの焦げ付きに端を発した信用不安で、大半の金融機関の決算期にあたる年末年始の短期資金需給が逼迫(ひっぱく)。資金を調達できず資金繰りに窮する金融機関が相次ぐのではないか、との懸念が浮上していた。



<米FRB>小幅利下げに批判の声 12月12日 毎日新聞

 米連邦準備制度理事会(FRB)は11日、追加利下げ(0.25%)を実施したが、ニューヨーク株式市場の株価が大幅下落するなど市場の反応は冷ややかだった。低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)の焦げ付きで信用不安への懸念が強まる中「FRBは市場の厳しい現状を把握できているのか」(米アナリスト)といった批判の声が上がるなど、FRBとバーナンキ議長への風当たりが強まっている。

 FRBが市場の動きに翻弄(ほんろう)され始めたのは、10月末の連邦公開市場委員会(FOMC)から。9月の大幅利下げ(0.5%)で市場も落ち着きを取り戻したかに見えたが、原油高騰などに伴うインフレ圧力を懸念したFRBが0.25%の追加利下げに併せて「物価上昇と景気下振れのリスクは均衡した」と事実上の利下げ打ち止め宣言を出した直後、市場が迷走を始めた。

 11月に入ると、サブプライムローン問題に伴う巨額損失が大手金融機関で相次いで明らかになった。最大110億ドルの巨額損失見通しを発表した米金融大手シティグループでは経営トップが引責辞任、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁に79億ドルの出資を仰ぐ事態に発展した。

 再び信用不安が強まると、バーナンキ議長は一転、講演で「サブプライム問題の損失は最も悲観的な予測をも上回りそうだ」と発言し「柔軟な対応」を示唆、自ら利下げ打ち止め宣言を撤回した。

 約2週間前の講演では「金融市場の緊張状態の影響で米国経済の先行き不透明感が一段と増している」と警戒感をにじませたが、利下げを小幅にとどめ、市場の失望を招いた。

 市場関係者からは「米国経済が急激な減速局面に入っていることは明らか。FRBは少なくとも08年3月までは利下げを続けざるを得ない」(米調査会社グローバル・インサイトのブライアン・ベスーン氏)と早くも継続的な利下げを催促する声が漏れ始めている。



正念場 12月13日 ぐっちーさんの金持ちまっしぐら

五月雨的に入札にて資金供給をするものですが、総額400億ドル!! え、ほんとかよ、といいたくなる数字。だって5兆円だよ! 一ヶ月で、これだけ。

緩和しても緩和してもFF金利を実際の調達金利、しかもオーバーナイトの超短期のものが上回るという異常事態。年末超えは更にタイト。実際いつ誰が、トリガーを引いて資金を引き上げるかどうか不明な状況では、連銀がラストリゾートになるしかないという、当に異常事態ですな。

救済ファンドの話以前に、複数の邦銀に対し、シティー、JPなどの第3社割り当てを引き受けないかという話が投げられていた、ということが最近分かってきました。いよいよ日本の金融機関の出番ではないのか、とここでくどくど言っている訳ですが、これはもう世界金融恐慌一歩手前という認識で日銀が加わってもいいのではないか、ぐらいわたしは思います。

三菱にしても株主代表訴訟などを恐れているようですが、ここは世界の一大事と認識している、ということで十分戦えると思います。これらの投げかけに対してマッタク無反応というのではいかにも脳死状態です。

 一方、あまり報じられていませんがポールソンは北京に行ってます。この一大事に東京では無く北京です。ここでも散々申し上げてきた"JAPAN PASSING" がいよいよ現れてきました。いくら球を投げても反応しない日本を相手にするくらいなら、中国の方がはるかにリライアブル、という判断が出ても仕方ないですよね。中国政府は絶対にアメリカ国債を売らないし、安くなったら膨大な外貨準備を使って更に買い増す、位の声明は出るのではないでしょうかね。もしかしたら救済基金を中国が作るかもしれない。日本は完全に乗り遅れ。つまらんことでもめてる場合じゃねーだろ、君たち、と政治家の先生たちには申し上げたい次第です。

因みに今回の訪中には中国経済最高顧問でおられるマンデル先生も同行されているようですし、表向きは人民元の切り上げとかが話題に出てきますが、裏ではかなりディープな話になっているのは間違いありません。

ここで立ち上がらなければ日本は本当に永久にパッシングされるでしょう。



(私のコメント)
欧米の金融市場がえらい事になっているようなのですが、日銀や邦銀などは別世界の出来事であるかのようなのんびりムードのようです。90年代の日本の状況から察すれば1997年当時の日本の金融市場のような事が欧米で起きているのだろう。だからいつ何時シティやUBSクラスの大型金融機関が潰れてもおかしくはない状況なのかもしれない。

1997年のアジア金融危機では、アメリカの国際金融資本が、やれBIS規制だの時価会計だのと日本の金融機関を締め上げて、アジアから金融を引き上げさせて、タイから始まってインドネシアや韓国に至るまでの国をIMF管理の下に置かせて、国際金融資本は破格値でこれらの国の主要産業を乗っ取ってしまった。

そして2007年の現在において日銀はゼロ金利を解除して0,25%ずつ引き上げて0,5%にしましたが、逆円キャリが起きて欧米の金融市場に異変が起きるようになってしまった。つまり日銀こそが世界のマネーセンターバンクになっているのですが、バーナンキFRB議長はこの事実に気がついていないのだろうか?

「ぐっちーさんの金持ちまっしぐら」にも書いてある通りに、中国に出かけて資金援助を請い願っているようだ。確かに中国は1兆4000億ドルもドルを溜め込んでいるから当然だ。アメリカはなりふり構わず中東の産油国やアジアの投資マネーを借りて金融危機を乗り切ろうとしている。しかし最終的には日銀や邦銀が最後の貸し手となるのではないかと思う。

90年代当時はアメリカが日本を潰す目的で金融危機を仕掛けてきたのは明らかだ。ソ連との冷戦で勝利して、アメリカは次は日本だと襲い掛かってきたのです。しかし日本は何とか踏ん張って北拓や長銀や日債銀が破綻する程度で踏ん張る事ができた。当時の小渕内閣が公的資金で切り抜けたのですが、現在のアメリカもそのような状況に追い込まれている。

しかし当時の日本と現在のアメリカとでは大きく違う事は、日本は円高で貿易黒字国であるのに対して、現在のアメリカはドル安で貿易赤字国であるということだ。だから金利もなかなか下げられず、下げればドルが暴落してしまって大インフレになってしまう。ところが日本はゼロ金利でも円は高いままだ。日本はそれだけ経済力があるということです。

しかし現在のアメリカにあるのは軍事力と金融力ですが、どちらにも暗雲が立ち込め始めた。アメリカ自慢のハイテク兵器もアラブのゲリラ兵には通用せず、金融テクノロジーもサブプライム問題では欠陥を露にしてしまった。日本としてはざまあみろというところですが、アメリカの最重要同盟国に対しての裏切り行為は許せないものがある。

日本としてはアメリカを潰そうと思えば簡単だ。日銀が金利を引き上げればアメリカはクラッシュする。1987年のブラックマンデーの数倍の破壊力があるだろう。そのブラックマンデーを食い止めたのが日本であり、現在までアメリカ経済を影で支えてきたのは日本なのだ。しかしバーナンキFRB議長は中国に行っている。


<日銀>年内利上げは見送り サブプライムの影響見極め 12月3日 毎日新聞

日銀は19、20日に開く政策委員会・金融政策決定会合で11月に続き利上げを見送り、政策金利である短期金利(無担保コール翌日物)の誘導水準を現行の年0.5%に据え置く公算が大きい。サブプライムローン問題の広がりで、米連邦準備制度理事会(FRB)が11日、9月以降3回連続となる利下げに踏み切ったことも踏まえ、委員の間では「超低金利政策を当面続け、サブプライム問題の影響を見極めるべきだ」との意見が大勢だ。

 サブプライム問題で国際金融市場の信用収縮状況が生まれ、住宅価格急落が個人消費に打撃を与えている。米景気の失速懸念も消えていない。日銀もこの点を警戒しており、福井俊彦総裁は3日の講演で「何が何でも利上げしたいわけではない。徐行すべき時はブレーキを踏む」と金融政策に慎重を期す姿勢を示している。



(私のコメント)
バーナンキFRB議長がすべきことは、日本にやってきて日銀に利下げをお願いして資金供給を促す事だ。日本のゼロ金利がアメリカ経済を支えてきた現実をバーナンキは知らないのだろうか? たった0,5%日銀が金利を上げたことがアメリカ経済を揺るがしている。FRBも大幅な金利を下げたくとも日本と金利差がなくなる事は逆円キャリを引き起こす。つまり円こそが世界の基軸通貨であることが分かり始めたのだ。


ドルの孤独な下落は、世界経済の不安に直結する。すでに円は、日本人だけの円ではなく、世界の信用創造を担う通貨なのです。 2007年8月14日 株式日記

<「さあ、日本の皆さん。出て来てください。もう、皆さんが円という通貨を国内に仕舞いこみ続ける行為は、世界にとって迷惑になります。いまは世界の経済が成長していますから、投資を必要とする場所がワンサカあるのです。これまでは米国のドルが独りで世界の経済をファイナンスする役目を背負ってきましたが、それももう限界です」。円は、日本人だけの円ではなく、世界の信用創造を担う通貨なのです。

世界の金利水準を見れば、世界に資金を供給しているのは日本なのであり、日本の金利水準が変更になれば世界経済は大きな影響を受ける構造になっています。今までなら日米間のドル円だけを見ていればよかったのに、アメリカ経済の弱体化とグローバル経済化によって相対的に日本円の存在価値が浮上してきました。



(私のコメント)
1980年代は日本の銀行が世界のベストテンを独占するほどの金融規模を持っていたのですが、当時からドルの基軸通貨体制から円の基軸通貨体制に移る兆しでもあった。それに対してアメリカは中国と連携して日本の製造業を潰しにかかった。中国の元は四分の一になり、只のような低賃金で働かせて世界市場に製品を売りさばいて日本の経済競争力を奪った。円高ドル安で日本経済は潰れるはずだった。

ところが日本は貿易黒字を保ち続けて持ち堪えた。米中連携による日本潰しは失敗したのだ。逆にサブプライム問題がアメリカ国内で火がついて日本潰しどころではなくなったが、それが後ろめたいからバーナンキFRB議長は日本に援助を頼めないのだろう。中国が元を切り上げられないのは、中国製品がいくら安くても、高品質の日本製品には敵わないからだ。




ここ半年くらいで、アメリカの衰退が、予想以上のスピードで進んでいる。
プーチンは「米ロ新冷戦でロシアは 勝利した」と確信を持っている。


2007年12月12日 水曜日

プーチン院政への布石3〜新大統領の名は 12月11日 ロシア政治経済ジャーナル

全世界のRPE読者の皆様こんにちは!いつもありがとうございます。北野です。プーチンさんがついに、「後継者」を指名しました。

その名は、、、ドミトリー・メドベージェフさんです。これだけいっても日本の皆さんには、なんのこっちゃわかりませんね。ぼちぼちお話していきましょう。

▼メドベージェフって誰?

基本的なお話からしていきます。いったいメドベージェフさんて誰なのでしょうか?現在42歳(!)、結構イケメンです。

プーチンと同じレニングラード大学(法学部)を卒業。彼がプーチンと知り合ったのはなんと17年前。当時プーチンは、サンクト・ペテルブルグ市対外関係委員会の議長でした。

メドベージェフは、この委員会の法律顧問になります。プーチンは当時25歳だった彼を信頼し、しばしば相談していたのだとか。完全実力主義ですな、ロシアは。

1993年〜99年まで、メドベージェフは、イリムパルプ・エンタープライズという林業の会社で働いていました。ところが1999年末、プーチンにより大統領府副長官に大抜擢されます。

2003年10月、エリツィン時代から大統領府長官を務めたヴォロシンが辞任。メドベージェフは、後を引き継ぎ長官になります。さらに05年11月、第1副首相に。

以後、ナツィオナリニー・プロエクト(国家プロジェクト)の、医療・教育・住宅など社会分野を主に担当。着実に実績をあげていきました。

ちなみに世界最大のガス会社「ガスプロム」の会長も兼任していて、ビジネスにも詳しいのです。

▼強すぎたセルゲイ・イワノフ

ここから少し専門的な話になりますが、ロシアではセルゲイ・イワノフ第1副首相が、次期大統領の最有力候補と思われていました。私もそう思っていました。

プーチンとイワノフさんが知り合ったのは、なんと32年前。二人は1976年当時、KGBのレニングラード・レニングラード州支部で共に働いていたのです。

イワノフは、プーチンと同じで骨の髄までスパイ。プーチンと同じレニングラード大学の言語学部を卒業。その後、ミンスクKGB高等養成所(1977年)・KGB第1本部101養成所(1982年)を卒業しました。その後は、ずっと諜報員。

1998年、プーチンがFSB(旧KGB)の長官に就任。親友のイワノフを副長官に任命します。イワノフは2001年から国防相を務め、現在第1副首相。

プーチンは一時期イワノフを連れまわし、一緒にバレーやったりボーリングをやったりする様子をテレビで見せていました。明らかに、後継者の最有力候補だったのです。しかし、最終的にメドベージェフを選んだのは、怖くなったのでしょう。(^▽^)

イワノフの経歴を見ると、プーチンと双子のような道を歩んでいます。要するにKGBがバックにいる。そして、長い間国防相を務めたため、軍も彼を支持している。

プーチンも相当賢いですが、イワノフの頭脳はそれ以上といわれています。もしイワノフが大統領になれば、KGBと軍、その他大勢がドッと彼のほうに流れ、「院政」にならないのではないか?こんな疑念をプーチンは持ったに違いありません。

これは、プーチンが30年来の親友イワノフを信頼していないということではありません。地位ができると、周りの人がヤンヤヤンヤと騒ぎ出して、身動き取れなくなってくる。

皇帝になった劉邦は、漢建国最大の功労者・韓信をなんとか助けたかった。しかし悪妻と取り巻きが騒いで、殺さざるを得ない立場におかれました。

イワノフが大統領になれば、KGB軍団と軍が「いつまでヴァローダャのいうこと聞いてるんだい?俺らが手伝うから、あいつ捕まえちゃおうよ!」なんてことになりかねない。前々から書いていますが、ワイルド・ロシアに院政の伝統はないのです。

ニコライ2世はレーニンに殺された。

レーニンはスターリンに強制隠居させられた。

フルシチョフはスターリンを完全否定した。

フルシチョフは政権内クーデターで失脚。

15共和国ソ連を統治するゴルバチョフは、その1共和国(ロシア)の長エリツィンに反逆され失脚。

エリツィンはプーチンを後継者に指名するも、プーチンさんは一年目から裏切る。ドロドロですよね〜。

▼メドベージェフは?

こういう観点から見ると、メドベージェフはどうなのでしょうか?彼は、プーチンとのつながりで出世してきた。つまり、後ろにKGBも軍もいないのです。

KGBの力は、1985年ゴルバチョフがペレストロイカをはじめた頃から衰えていきました。この時、メドベージェフ20歳。

さらに、エリツィンが天下を取った1991年以降、決定的に衰退します。この時、メドベージェフ26歳。こう見ると、彼はKGB道を極めたプーチンやイワノフとは全然世代が違う。

今までの経歴を見ると、大変優秀な人ではありますが、プーチンに反逆できる基盤はないのです。

▼「冷戦型」ではなく「内政型」の男を選んだ理由

私が「次はイワノフだろう」と思っていた決定的な理由は、「米ロ新冷戦」がつづいているからでした。だって、ゲーツさんはCIAの元長官でしょう。

ずる賢いゲーツさんたちと対等に渡り合い、米ロ新冷戦を勝ち抜くには、KGB出身で軍をバックにもつイワノフしかいないだろう。

ところが、ここ半年くらいで状況が変わってきました。アメリカの衰退が、予想以上のスピードで進んでいる。

皆さん信じられないかもしれませんが、プーチンは「米ロ新冷戦でロシアは勝利した」と確信を持っている。なんでそんなことがわかるのでしょうか?


1、ラブロフ外相は、「欧米ロで世界新秩序を構築しよう」と言いだした。(中国抜きで)( ^▽^ )

これはつまり、「アメリカは今までの高飛車な態度を改め、ロシアと対等の関係にならざるを得ない」との読みがあるということ。

2、ロシアのメディアで、「中国脅威論」の数が増えてきたロシアのメディアはたいてい「大本営」ですから、クレムリンの意志を反映しているのです。

3、X氏が「俺も中国は怖い」といい始めた。2年くらい前は、「中ロは同盟国で非常にいい関係だ」といっていた。

4、ロシアのトップたちは、「中国より日本がいい」といい始めている。

これら全ての出来事は何を語っているのか?

1、ロシアにとってつい最近まで仮想敵NO1はアメリカ、NO2は中国だった。

2、アメリカは旧ソ連諸国でカラー革命を起こすので、ロシアは仮想敵NO2中国と「(悪の?)薩長同盟」を結んだ

3、中ロは通貨戦争で勝利し、アメリカ没落の道筋が見えてきた

4、ロシアの仮想敵NO1(アメリカ)没落が確定的になると、今度は中国が怖くなってきた。こういうことでしょう


まだはっきりした動きは出ていませんが、兆しはあります。米ロ新冷戦がつづくならイワノフが大統領になればいい。欧米との融和を目指すなら、メドベージェフがいい。それでもアメリカがごねるなら、プーチンが外交を操ればいいということでしょう。

「アメリカが中ロに敗北するなんて信じられません!」

そうでしょう。その気持ちわかります。しかし、皆さんが意識しているいないにかかわらず、世界では歴史的大事件が起こっていたのです。

ホントは今回そのことを書くつもりだったのですが。。。詳しくは次号か次々号で!



産油国 ドル離れ加速 「バスケット」採用も FujiSankei Business i. 2007/11/27

「サウジ当局も明確に通貨制度の変更を検討し始めたようだ」

 GCC事務局のウワイセグ研究・経済統合部長は今月20日のサウジアラビア地元紙にドルペッグの見直しを示唆した。

 GCC各国ともドル安に伴い自国通貨も下落。輸入品の価格が上がってインフレが進行しているため、米国に従って利下げを続けることが難しくなっている。インフレを抑制するには利上げが必要だが、安全保障を含めた米国との親密な関係を考えれば、なかなか利上げに動けない。GCC諸国は、相矛盾する政策の選択に悩んでいる。

 だが、メンバーのクウェートはすでに、今年5月にドルペッグをやめて、ドルやユーロ、円などを加重平均した通貨バスケットにペッグする制度に切り替えている。2010年の通貨統合をめざすGCCとしても、バスケットへの移行を真剣に検討せざるを得ないタイミングになってきた。

 この動きは、原油高騰とも関係する。今月16日にサウジで行われた石油輸出国機構(OPEC)の閣僚会議で、ドル安が議論された。イランやベネズエラの閣僚らから原油価格のドル建て表示を通貨バスケット表示に切り替えるよう提案された。ドル安で原油輸出収入やドル資産の価値が目減りして産油国の不満が募っているからだ。会議では結局、通貨バスケット採用の是非を12月5日のOPECサミット前に検討することになった。

 一方、産油国のこうしたドル離れの動きに米国は公式に何ら反応していない。市場関係者の間では、今後の米国の対応をめぐって「ドル離れを許さずGCCに圧力をかける」という意見と「通貨バスケットを容認する」との見方が交錯する。

 産油国で通貨バスケット制が採用されれば、ドル建ての石油取引が減るからドル安は一段と進むことが予想される。石油を売ってもうけた資金をドル建てで運用し、巨額の経常赤字を抱える米国に供給してきた資金の流れが変わる可能性もある。米国債が売れなくなって長期金利が上がることも考えられる。

 しかし、米国はドル安でも、経常赤字を補填(ほてん)する海外からの資金流入が担保されれば不満はない。ドル安は米国の輸出企業にとっては有利だ。「経常赤字の抑制にはドル安が有効」(ハバード米コロンビア大教授)との意見も根強く、世界の経済不均衡の是正につながるならGCCの通貨バスケット採用はむしろプラスと考える可能性が高い。



(私のコメント)
最近の世界的大変動は「株式日記」でも毎日のように書いているのですが、政界は年金問題や新テロ特措法で政府閣僚達の頭は一杯のようだ。しかしアメリカのドルは通貨戦争で絶体絶命のピンチに立たされている。アメリカはドル基軸通貨体制を守る為にイラク戦争に踏み切りましたが、自ら火の中に飛び込んだようなものだ。

まだ決定的な動きは見えませんが、アメリカの最終局面はじわりじわりと近づいている。アメリカのブッシュ大統領は9・11テロのあと「敵か味方か二つに一つ」と凄みましたが、結局は最後までついてきたオーストラリアも野党政権の誕生で万事休すになってしまった。日本のインド洋からの引き上げもその流れの一つなのだろう。

アメリカ国内はサブプライム爆弾を抱えてイラク戦争どころではなくなり、ドルの防衛に湾岸諸国のオイルマネーやアジアの投資マネーが必要になってきた。サブプライム問題では日本の株価が大きく下げたのにニューヨークの株が堅調なのは意外なのですが、オイルマネーやアジアの投資マネーが支えているのだろう。これらの国々はあまりにも多くのドルや株を持ちすぎて下がったら大変だからだ。

ようやくサウジアラビアもドルの下落に見切りをつけて通貨制度を見直す動きが出てきた。アメリカにとっての最重要同盟国はサウジアラビアと日本ですが、それは地政学的な条件だけではなくて、ドル体制を支えてきた同盟国であったからだ。そのサウジアラビアもドル安と利下げでドルとペッグしていると国内のインフレが抑えられなくなってしまう。

日本の財務省や日銀はドルと心中するつもりのようですが、いずれ日本もドル一辺倒ではなく円の基軸通貨化を検討しなければならなくなってきている。すでにイランとは石油を円で買っている。つまりそれだけドルの必要性が無くなって来ているのだ。しかし財務省の官僚はニクソンショックを理解できなかったように、ドルの没落も最後まで信じないつもりだ。

1971年のニクソンショックはドルと金との交換を停止させたことですが、その代わりに石油とのリンクでドルの基軸通貨体制を守った。しかしそのリンクも外れようとしている。日本だけがいくらUSドルを使おうと思っても外国が受け取らなくなったら価値が無くなる。

昨日書いたように中国の元もドルペッグを止めて切り上げていく事だろう。アメリカ自身も世界でドルペッグを外させて本格的ドル安政策をとり始めたともいえる。しかしドル安がアメリカ経済を活性化させるのだろうか? むしろアルゼンチン破綻やソ連崩壊型の経済破滅になるのではないかと思う。日常生活品の多くを外国からの輸入に頼っているからだ。

アメリカの国力の転機は70年代のオイルショックにあるのですが、71年がアメリカ国内油田の生産のピークだった。そして今や石油は1バレル=100ドルの時代を迎えてアメリカは絶体絶命のピンチにある。ロシアにはまだ未開発の油田がたくさんあるがアメリカにはメキシコ湾とアラスカにしかない。世界的に見ても可採掘埋蔵量の半分を消費してしまった。

アメリカに長期的戦略家がいたとするならば、その戦略ミスからアメリカの没落を早める事に成ったと気がつくだろう。それは中国やインドへの投資だ。24億人の人口が車を乗り始めたら世界の石油はあっという間に無くなってしまう。中国では年間500万台の自動車が生産されて、世界第二位の石油輸入国になった。一位はもちろんアメリカですが、中国を石油輸入大国に育てたのはアメリカだ。

ロシアのプーチン大統領は、このような米中の石油の奪い合いで共倒れになることが見えてきたのだろう。1バレル=100ドルになれば中国もアメリカも持たない。最悪の場合、武力で石油を奪い合う事になるかもしれない。しかし日本政府はそのような状況を想定していない。すべてアメリカにおんぶに抱っこだ。円がドルと共に下がっているのはそのせいかもしれない。

「株式日記」でもサウジアラビアのガワール油田の事について何度か書きましたが、とても増産余力は無くピークを打ったらしい。オイルピークと言うのは富士山の頂上から滑り降りるように生産が減少していくカーブを描く。北海油田も1999年には450万バレルだったものが2005年には150万バレルに生産が落ちた。数年で三分の一に落ちてしまうのだ。

ロシア経済ジャーナルでは石油と通貨で米ロ新冷戦でロシアは勝利したと分析している。おそらくソ連崩壊のとき起きたことがアメリカでも起きるかもしれない。それは恐ろしいほどの狂乱インフレであり日本もそれに巻き込まれてしまうだろう。そしてアメリカ自慢の原子力空母も原子力潜水艦も港につながれて解体費用も出せない時がくるかもしれない。

アメリカとソ連は兄弟国家であり、ソ連の崩壊はやがてはアメリカの崩壊につながると分析してきた。その事が一番分かっているのはロシアである事は当然のことだろう。プーチンはその時にどのような手を打ってくるのだろうか? アメリカの国内はロシアとEUと日本の草刈場となり、アメリカ企業は外国資本に買い取られて切り売りされるだろう。


日本の長期戦略はアメリカがそのようになった場合のことを考えて立てるべきなのだ。しかし日本政府はそのような長期戦略を考える機関がなく、官僚の癖としてあってはならないことは考えない事にしているようだ。ダチョウが頭を砂の中に潜らせて外を見ないようにするのと同じだ。




今の中国経済がバブル気味であるので、切り上げは国際収支の均衡を
是正すること、インフレを抑制することという一石二鳥の効果を発揮する


2007年12月11日 火曜日

急がれる人民元のさらなる切り上げ 12月5日 余永定

中国社会科学院 世界経済政治研究所所長
余永定

人民元切り上げに関する最大の誤解は、切り上げがアメリカからの圧力に屈服して行われるものであり、アメリカにとって有利であるが中国にとっては何のメリットもないという考え方である。人民元の切り上げはすでに避けて通れない問題となっている。中国企業は「幻想を捨て、競争に備える」という積極的な姿勢で、この問題を考えるべきである。

◆アメリカに多大な利益

人民元レートは、1981年以前は1ドル=2元という水準だったものが、後に1ドル=約8.3元という水準までに切り下げられた。今回の切り上げによって、現在1ドル=約7.4元前後を推移している。この二十数年の間に、数回にわたって為替に関する制度改革が行われた。

人民元レートと貿易の問題は密接な関係にある。中国の経済発展戦略は、改革開放以降「輸出主導」に重点を置いてきた。中国の為替政策はこの戦略に従っており、輸出を後押ししている。

改革開放初期から1994年に人民元レートが一本化されるまで、人民元レートは全般的に下落傾向となっていた。1994年に人民元レートが一本化された際、為替レートが大幅に切り下げられた。その後多少上昇したが、基本的に安定している。

1997年のアジア金融危機の時、中国は人民元の切り下げ圧力に直面していた。激しい資本逃避が発生した一方で、東南アジア各国の為替レートが下落したにもかかわらず、人民元レートは保たれていた。そのため人民元が割高になり、中国の対外貿易は大きなダメージを受けた。1998年、中国の対外貿易額は前年比0.4%減となり、まれに見るマイナス成長となった。

通貨危機に直面したとき、中国政府は“人民元レートを変えない”という政策を選択した。振り返って見ると、これはとても正しい選択であった。もし当時人民元も切り下げられていたら、それによって東南アジアでは新たな通貨の切り下げが起きていたかもしれず、東南アジアでの金融危機は一層悪化していただろう。中国でも、「為替レートの下落→海外への資本逃避→さらなる為替レートの下落」という悪循環が発生していたかもしれない。当時、中国政府は人民元の切り下げを許さなかっただけでなく、切り下げ期待の形成をも許さなかった。なぜなら、そのような切り下げ期待は資本逃避を拡大させるからである。

2002年後半から、中国は完全にアジア金融危機の影響から解放され、デフレから抜け出した。一方で、日本はその頃依然としてデフレに悩まされており、人民元の切り上げを強く求めた。日本は、中国が「デフレの輸出国」だと考えたのである。このような要求および考え方には正当な理由が欠けている。実際、日本経済が回復の軌道に乗るようになったのは、中国がデフレから抜け出し、それによって日本からの輸入が大幅に増えたからである。そのような事実があったため、その後日本は中国に対して“中国発のデフレ輸出論”を持ち出すことはなくなった。

2003年後半からは、アメリカが日本に代わり人民元レートの問題について中国に圧力を加え始めた。これは主にアメリカ国内における政治的要因によるものである。つまり、アメリカでは産業調整が進む中で、一部の失業者は中国人が彼らの仕事を奪ったと思い、「中国政府に人民元の切り上げを強く求めてくれ」とアメリカ政府に圧力をかけたのである。

しかし、実はアメリカは過小評価された人民元の為替レートから多大な利益を得ている。まず、アメリカは大量の安価な製品を輸入することが可能になった。次に、中国は貿易黒字から得た外貨で米国債を大量に購入している。これは中国がアメリカに資本を輸出することに等しい。このことは、アメリカにおける融資コストを抑えることを通じて、アメリカの不動産市場ひいてはアメリカ経済全体に活気をもたらしている。

アメリカ政府はこれらのことをよく知っているはずである。しかし、アメリカは国家利益の最大化を図るため、人民元の為替レートの問題を駆け引きの道具にし、中国政府に対して金融市場のさらなる開放を求めている。また、アメリカの国会議員も選挙対策の1つとして、これらを大げさに取り扱っている。

◆為替レートの合理的な水準とは

為替レートの合理的水準を考える際、二つのことを考えなければならない。まず、均衡為替レートとは何か、そして何が「合理的な」均衡為替レートであるかということである。

簡単に言えば、政府介入のない状況で、一国の為替レートが長期にわたって外貨の供給と需要の均衡を維持することができるならば、その為替レートは均衡為替レートと言える。しかし、それが「合理的な」為替レートかどうかは、判断しがたい。いくつかの証明方法はあるが、広範に受け入れられているものではない。

一般的には、発展途上国は国内の不足しがちな貯蓄を補うために外資を必要とする。そのため、これらの国はしばらくの間ある程度の貿易赤字と経常赤字(資本収支の黒字)を維持しようとする。このときの為替レートはこのような国際収支構造に適応するべきである。

しかし、長期にわたり貿易赤字を維持し、そして経常赤字が7%−8%という高いレベルであるならば、その国の通貨は過大評価されていると考えられる。それと反対の事情になると、その国の通貨が過小評価されたと考えられる。前者の場合は金融危機を引き起こすことになり、後者の場合は資源の無駄使いを招くことになる。

1980年代の初めごろから、アメリカはずっと経常赤字が続いている。しかし貿易赤字は、他の国が米国債を大量に購入し、アメリカに資本を輸出する形で埋め合わせている。そのため、しばらくの間米ドルが過大評価されたと言いがたかったのである。しかし、アメリカの経常赤字がどんどん増加し、対外債務残高はますます高くなっているため、国際投資機関は米ドル資産に対する信認を次第に失いつつある。そこで2002年から、多くの経済学者は米ドルが過大に評価されていると判断するようになった。

◆「為替レートの切り上げに一利もなし」という最大の誤解

人民元の切り上げに関する最大の誤解は、切り上げがアメリカからの圧力に屈服して行われるものであり、切り上げはアメリカにとって有利であるが中国にとってはなんのメリットもないという考え方である。2003年から私は次のことを何度も強調している。つまり、人民元レートの上昇は一時的な苦しみをもたらすかもしれないが、長期的に見るとそれは中国自身の利益になることである。外圧に屈する形での切り上げはしない、という選択は理性的ではない。具体的にどのように切り上げるのか、どの程度切り上げるのかについて、検討すべきである。

中国の事情はかなり特殊なものである。われわれは大量に外資を導入している一方で、貿易の面では黒字を続けている。また、われわれはまだ発展途上国であるのに、資本の純流出が起こっている。中国の経常収支と資本収支においては持続的、かつ大規模な「双子の黒字」を実現している。このような事情は恐らく国際的には例を見ないことである。「双子の黒字」を継続させることは次の理由から中国自身にとっては利益にならないと考えられる。第1に、1人当たりGDPで見るといまだ中国は世界第128位に位置している。しかし、2005年から、中国は世界第3位の資本輸出大国になっている。常識的に考えると、貧しい国は資本輸出国になる理由はない。第2に、中国は世界第3位の外資受入国となっているにもかかわらず、中国は経常赤字になっていない。本来、外資投資から得られた資金は外国の製品や技術の購入に使うべきだが、中国はそういう用途に費やしていない。では、なぜ外国から資金を借りるのかという疑問が生じる。第3に、中国が持っている1兆4000億ドルを超えた外貨準備高の相当の部分は(低金利で米国に融資されているため)アメリカにとって巨額の補助金に当たる。第4に、2002年以来アメリカドルはすでに20%以上下落してきた。これから、さらに大幅に下落するだろう。計算して見ればすぐ分かるが、今1兆4000億ドルの外貨準備高で買えるものは5年前に比べてだいぶ減っている。

つまり、中国は絶えず自国の製品でアメリカ政府が発行する国債と交換している。中国と東南アジア諸国は絶えず米ドル資産を蓄積しているため、アメリカよりドル安を恐れている。

確かに、かつての中国は上述のことをやらざるを得なかった。中国の「輸出依存、外資牽引」という発展戦略は非常に成功した戦略であった。しかし、現在の情勢は以前と異なり、かなり変化している。中国は成長モデルと発展戦略を変えなければならない。人民元の切り上げは、まさしく中国の成長モデルと発展戦略の転換を推し進めるものである。

為替レートの切り上げは、資源配分の最適化や企業収益の向上に役に立つ。ドイツは為替レートの上昇が企業の生産効率を高める手段だととらえている。中国の人々は、人民元切り上げ問題をポジティブに捉えるべきである。実際、人民元の切り上げはすでに避けて通れない問題となっている。中国の企業は「幻想を捨て、競争に備える」という姿勢を持つことが重要である。

◆適切に切り上げを加速する

人民元改革に関して、中国は小幅な切り上げという方法を選んでいる。「段階的に大幅な切り上げを」とか「一気に目標値までに切り上げを」というような意見もある。たとえば、1994年1月1日に人民元レートが一本化された際、為替レートが1ドル=5.8元から1ドル=8.71元に切り下げられた。このような方法も提案されている。

「小幅な切り上げ」という選択による最大のメリットとは、企業に為替レートの変化に対応していく時間を与えることである。しかし、デメリットとして投機筋に切り上げに関する明確なシグナルを示し、彼らに利益獲得の余地を与えてしまうことが挙げられる。これは中国の国内資産を流失させてしまうことになりかねない。

過去2年間における人民元レートの上昇から見ると、中国企業の人民元切り上げに対する対応能力は、われわれの想像より強い。そのため、人民元を切り上げるという選択もある。

しかし、「一気に目標値まで切り上げる」という主張には賛成しない。なぜなら、結局誰も「合理的な」水準を知らないからである。個人的な意見ではあるが、一気に切り上げるより段階的に切り上げる方が良いのではないかと考えている。具体的な計画は詳しく検討する余地があるが、大切なことは、如何に投機筋に利益獲得の機会を与えないかということと、投機的資本の流入を最大限に抑えることである。

ここで強調したいのは、人民元切り上げを恐れる必要はないことである。ここ数年、韓国やタイの通貨が十数パーセントから二十数パーセント程度上昇したが、両国とも貿易の面では深刻な影響を受けていない。また、今の中国経済が少々バブル気味であるので、切り上げは国際収支の均衡を是正すること、インフレを抑制することという一石二鳥の効果を発揮することができる。つまり、今はまさしく切り上げるべき時なのである。



(私のコメント)
日曜日のNHKの特番で「激流中国」をやっていましたが、中国は改革開放政策の曲がり角にきているように見える。現在のような外資導入を続けていけば中国は21世紀の経済的植民地になってしまうということだ。欧米や日本の企業資本は、グローバル経済に乗ってアジアや中国の人件費の安いところで生産して豊かな欧米や日本にその製品を売っている。

中国における労働賃金は奴隷的低賃金であり、世界一の貿易黒字大国が世界最低の低賃金で働いてきたのだ。しかし中国においても労働者不足で賃金上昇が目立つようになりました。しかし超低賃金から超が取れただけの低賃金であり、元安である事から世界から工場を移転させてグローバル企業の生産拠点に成っている。

これは日本の高度成長期を思わせますが、日本は外国から技術を買って自主開発で松下やソニーといった独自ブランドを育ててきましたが、中国の場合は技術も資本も外資に頼ったままの経済発展なのだ。だから中国独自のブランド商品は出来ておらず、中国は世界の下請工場なのだ。

中国の元についても現在のような水準で止めていて良いのだろうか? 余氏の記事にもあるように1981年までは1ドル=2元だった。それが現在では1ドル=8元前後である。元は四分の一にまで切り下げられて世界にデフレをばら撒いてきたのだ。まさに奴隷的低賃金で中国人は外国資本に働かされているのだ。

それに対して日本は1ドル=360円から1ドル=79円まで4倍以上も値上がりしたが国際収支は黒字を続けている。日本企業は最初は欧米の技術を買って導入したが、中国のような合弁で技術も資本も一緒に取り入れることはしなかった。合弁ではいずれ技術も資本もある外国資本に主導権を奪われるのは分かりきった事だ。

中国の元がなかなか切り上げられないのは独自の技術開発力が無いからであり、宇宙ロケットにしてもロシアのソユーズのコピーに過ぎない。中国が世界の工場と呼ばれる割には軍事の兵器は相変わらずロシアから購入している。軍事の兵器こそ国産化しなければ意味の無い事なのですが、金を出さないとライセンス生産はさせてもらえない。

中国がなかなか独自ブランドで世界に輸出できないのは外国資本に技術も資本も頼りきっているからだ。「激流中国」でもその軋轢が表面化しているのですが、食品や飲料に関しても国内市場を自国資本で支配するのは難しいのだろうか? いずれ中国内部から愛国主義が台頭してきて外国資本と摩擦が絶えなくなるだろう。

海外のグローバル企業から見れば中国の元は安いほうが儲かるから元安を放置している。しかし労働者から見れば奴隷的労働を強いられているのと同じだ。労働者の天国であるはずの共産主義国家の中国が労働者にとって地獄なのだ。これほどのパラドックスは無い。私は2003年の株式日記に次のように書いた。


なぜ人民元の引き上げが必要なのか 日本のためでなく中国自身のためである 2003 年 6 月 18 日 株式日記

<中国としてはこれでいいのだろうか。3000億ドルもの溜め込んだ外貨の多くがアメリカ国債に投資されている。しかし経済規模以上の外貨を溜め込み元安を維持することがベストであろうか。元をある程度高くして国内基盤整備や産業に投資したほうが一番利益になるだろう。

この事は日本についても同じ事が言える。政府日銀は円を安くするためにドル買い介入し外貨を溜め込んでいる。外貨が増えるたびに円もまた高くなる。このような馬鹿げた事をいつまで続けるのだろうか。私はドルを買うよりユーロに外貨をシフトさせることを提案している。EUと貿易するためにはEUからの輸入を増やす必要がある。その為にはユーロが必要だ。>



現在では中国は1兆4000億ドルもの外貨を抱えているが、その外貨をアメリカ国債など買わずに技術パテントなどを買うようにすればいいのではないかと思うのですが、合弁でやれば只で技術も資本も手に入ると思い込んでいるのだろう。中国はまさに盗みの天才であり、技術を金で買うという文化ではないのだ。だからこそ工作員を世界に派遣してスパイ行為を働いている。日本のように技術を金で買えば誰も文句は言わないのに盗んだ方が只だからいいと思い込んでいるのだ。

これではいつまでも自主開発は進まず外国の技術に頼ってしまう事になる。元も四分の一に切り下げれば競争力は強くなりますが中国の労働資源を安売りするのと同じ事だ。中国は紙切れに過ぎなくなるドルを1兆4000億ドルも貯め込んで喜んでいる。まるで中国人はバカであり金は使ってこそ意味があるのだ。つまり中国は守銭奴国家なのだ。




日高義樹のワシントンレポート カール・ローブ前大統領顧問に聞く  ヒラ
リー・クリントン上院議員は弱い候補で共和党にとって勝ちやすい候補だ


2007年12月10日 月曜日

日高義樹のワシントンレポート 2ちゃんねる

226 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/12/09(日) 17:27:25

第一部 カール・ローブ X なうあー・ノバック
・イランに対する軍事行動は常に考えている
・アメリカの政権が変わってもイランに対する政策は変わらない
・北朝鮮対策も次の政権がそのまま引き継ぐことになる
・北朝鮮は世界でもっとも邪悪な国だ

第二部 カール・ローブ X なうあー・ノバック
・アメリカ国民は変化を変化を望んでおりこの点では民主党が有利である
・ヒラリー・クリントン上院議員はアメリカを変えるとは期待されていない
・アメリカの景気はよいが国民は将来を悲観している

第三部 ヒラリー・クリントンは大統領になれない
カール・ローブ X なうあー・ノバック
・ヒラリー・クリントン上院議員は弱い候補で共和党にとって勝ちやすい候補だ
・共和党は民主党に投票しようと思いながらヒラリー・クリントン上院議員には投票したくない人々を取り込まなければならない

第四部 32年ぶりの大混戦がいつまで続くのか
オバーンXハントXなうあーXノバック 座談会
・現職の大統領、副大統領が立候補していないことが大混戦の理由になっている
・2008年2月5日のスーパー・チューズデーで両党の候補者が決まる
・ヒラリー・クリントン上院議員は人気はあるが支持勢力を固めていない
・共和党の候補は、ジュリアー二前ニューヨーク市長で決まったわけではない

第五部 次のアメリカ大統領は誰か
オバーンXハントXなうあーXノバック 座談会
・クリントン上院議員は民主党の候補にはなるが大統領選挙では勝てそうもない
・共和党はジュリアー二になるかトンプソンになるかまだ分からない
・誰が勝つか全く分からない



日高義樹WR/次のアメリカ大統領は誰か? - Part.1-3 12月9日 檀君WHOs‘WHO

日高義樹のワシントンレポート(第一部)

日高
ブッシュ政権が残る任期の一年何をするかそして大統領選挙について話し合っていただきます。

ノバック
ブッシュ大統領の任期があと一年間になりましたが、イラン問題がやり残した仕事のリストのトップになっているのでしょうか?

ローブ
その通り。大統領は残る14ヶ月中東問題に多くの時間を割くだろう。イラク、イラン、アフガニスタン、パレスチナとイスラエルの紛争、レバノン、シリアに時間を取られるが、そのトップはイランだろう。

ノバック
軍事行動を取る可能性は大きいのでしょうか。アメリカだけで、あるいは同盟国と共にイランに核兵器を持たせないために攻撃するでしょうか?

ローブ
軍事行動を起こさずに目的を遂げたいと思っているが、アメリカは常にその選択肢を維持している。アメリカはEU同盟国と共にイランの核兵器開発を阻止する為の制裁措置を強化しようとしている。

ノバック
だが軍事行動という選択肢を捨てたわけではない?

ローブ
捨ててはいない。だが、フランス、ドイツ、ロシア、中国などと共に制裁措置を強化しようとしている。数週間前に決まったイランの銀行に対する制裁措置はイランにとって大きな問題となるだろう。イラン政府に政策を変えさせる効果的な手段になると期待している。

日高
問題は時間が限られている事ですね。大統領の任期はあと一年しかありません。外交交渉を続けているわけには行かない。いつ軍事力を使うか決断しなくてはなりません。

ローブ
アメリカは形式的なやり方をする傾向がある。1952年の大統領選挙では朝鮮半島問題で共和党候補のアイゼンハワーがハリー・トルーマンを厳しく批判したが、現実にはトルーマンの政策を受け継いだ。国際的な圧力をかけながらイランの核兵器開発に対抗するというブッシュ大統領の政策には共和党候補だけでなく民主党候補も同意している。大統領は2008年11月までという期限付きで軍事行動を取るべきかどうか決断する必要はない。外交手段を続けた場合と他の手段をとった場合の成功確率を計算する必要がある。

日高
大統領がイランの核問題を解決すると確信しているのですか?

ローブ
彼が問題解決のための努力を続けることを確信している。問題はおかしな政権だ。アフマディネジャドは変人だ。(中略)

ノバック
ブッシュ政権の最後の年に鑑みて北朝鮮の核兵器の脅威というのは解決できなかった問題ですか?それとも事態は一応落ち着いたと思っていますか?

ローブ
落ち着いてきていると思う。だが、北朝鮮とかかわる時は一歩ごとに注意し圧力を加え続ける必要がある。アメリカは日本、中国、ロシア、韓国と共に努力して、あらゆる圧力を北朝鮮にかけてきた。一歩ごとによく見張り信用せずに全てを確認していけば事態は良くなるだろう。どの国にとっても問題は明らかだ。

核武装した北朝鮮は地域にとって直接の脅威だ。中国は日本が北朝鮮の脅威に対抗手段をとるのではないかと懸念している。ロシアは極東の不安定が何を意味するか分かっている。韓国は経済的、社会的な調停への大きな一歩になると考えている。どの国も一緒にやらねばならないと考え北朝鮮に同じような態度をとっている。つまり北朝鮮が協定を守るとは信じない。一歩ごとに確認し、北朝鮮に頼らせ協力させる体制を作る。

日高
北朝鮮の核兵器を誰もが心配していますが、北朝鮮のキム・ジョンイル政権は信用できません。歴史が示しています。交渉している相手は10年間に500万人の国民を殺し200人以上の人間を日本と韓国から拉致しました。大統領はそうした人物から本当に合意を得られると確信しているのですか?

ローブ
いや、確信があるのは近隣諸国が一緒にやるという事だ。北朝鮮に「核兵器問題を解決する為にすべてを確認しながら進まねばならない、出来ない場合には重大な結果になる」と言う必要がある。そうした統一見解があると北朝鮮が知れば事態を進展させられるだろう。キム・ジョンイルを信用するか?信用しない、世界で最も邪悪な政権か? その通り。

第二次世界大戦後朝鮮半島が分割された時、工業化され近代化された北は共産主義者の手に落ち、遅れて貧しい南は西側の手に渡った。民主主義になった南は今や世界で最高の生活水準を維持している。朝鮮の中心で近代化されていた北は今では貧困と飢餓にあえぐ、遅れた国だ。

日高
大統領は任期が終わる前に解決がつくと確信しているのですか?

ローブ
そうではない。我々は核施設と核兵器計画を廃棄させる為の重要な一歩を踏み出そうとしている。我々は近隣諸国が一緒にやってくれると確信している。日本と韓国、ロシア、中国は北朝鮮の核化が何を意味するか理解していると確信している。そうなれば何が起きるかを理解し、北朝鮮に決して核を持たせない為に協力する事を確信している。


(私のコメント)
アメリカ政府の動向はなかなか掴みづらいのですが、テレビ東京の「日高義樹のワシントンレポート」はアメリカのVIP達がインタビューに出ているので参考になる。テレビや新聞などでは日本人記者の主観が入ってしまうので分かりづらいのですが、直接のインタビューなどを見れば、ブッシュ政権の動向が読める。

カール・ローブ氏はブッシュ大統領のテキサス州知事以来の顧問であり、ブッシュ政権内部の中でも黒幕的存在であった。インタビューなどを見てもなかなかの切れ者という感じがする。大統領選挙でも日本から見るとヒラリー・クリントン候補がダントツに有利に見えますが、カール・ローブ氏から見ればかなり弱点のある候補のように見える。

問題は共和党候補に有力な候補がいないことであり、ジュリアーニ候補もリベラルすぎて保守層の票の獲得は難しそうだ。少なくとも来年の2月5日には大統領候補が決まりますが、世論の動向は変わりやすい。ビル・クリントンが大統領候補になった時は選挙の1ヵ月半前であり、今回は10ヶ月間も間が開いてしまう。その間に何が起こるか分からない。

カール・ローブ氏は選挙の専門家だから大統領選挙の動向は手に取るようにわかる。しかしブッシュ大統領の次席補佐官だった人でもあり国際情勢についてもブッシュ大統領に近い人物として意見は参考になると思います。イラン問題は次の大統領に引き継がれるだろう。

北朝鮮問題に関しても一歩一歩北朝鮮を周辺国が囲い込んで非核化に追い込んで行くことを述べていますが、ローブ氏自身は性急に北朝鮮との融和策には賛成していない。融和策をとっているのは国務省であり、北朝鮮にとっても次期大統領が民主党ならばやりやすいと考えているのかもしれない。北朝鮮問題でもブッシュ政権は解決を急いでいるわけではなく、次期政権に引き継がれるかもしれない。




12月8日のベンジャミン・フルフォード緊急セミナーに行きました。


2007年12月9日 日曜日

会場は渋谷駅南口駅前のビルの4階で会場は150名ほどで一杯。


Benjamin Fulford vs. David Rockefeller Sr.


ベンジャミン・フルフォード緊急セミナー

金融ジャーナリストとして20年の経験を持つ、ベンジャミンフルフォードによる裏経済金融セミナーを開催します。学校で教えるプロパガンダではない、本当の経済とは何か。株、債権、金、ダイヤ、札、の入門知識。ロックフェラー一族による金融支配の構造。11月3日のデイビット・ロックフェラーとの対談も一部始終公開します。

尚、事前申し込みとなっており、定員(130名)になり次第、先着順で締め切らせていただきます。

テーマ: 世界の裏経済金融セミナー、ロックフェラー一族の金融支配の構造、ロックフェラーとの対談映像公開

その他、CIAの日本での活躍(ヤクザ、右翼との関係)も暴露します。

(質疑応答あり、テーマ以外の質問も可能です)

日時: 2007年12月8日(土) 12:00〜14:30(受付は11時半からです)

場所: 渋谷駅 クガヤビル 2F (東京都渋谷区渋谷3−28−8)

アクセス: JR渋谷駅「新南口」より徒歩30秒

(山手線渋谷徒歩4分、埼京線渋谷徒歩1分、建物の1階はローソン・マクドナルド)

費用:  3000円

申し込み方法: 氏名、連絡先 、参加人数を明記の上、

 メール(benjaminoffice88@gmail.com)にてお申し込み下さい。

お問い合わせ: ベンジャミンフルフォード事務所 (benjaminoffice88@gmail.com)

※当日はお釣りのないように費用をご持参下さい。

※尚、講演会費用は会場レンタル代やホームページ運用代、ベンジャミンフルフォード活動費用に充てさせていただきます。

デビット・ロックフェラーとのインタビューの模様を上映。

セミナーが終わってベンジャミン氏にファンが集まっているところ。


(私のコメント)
昨日はベンジャミン・フルフォード氏の緊急セミナーに行って来ました。会場は渋谷駅南口の駅前のビルの4階で、貸し会議室で行なわれました。15分ほど前に会場についたのですが部屋はほぼ一杯で席は一番後ろになってしまった。開始時間の10分が過ぎても受付が捌ききれないほどで立ち見の参加者もいた。

セミナーの参加者は、三島由紀夫の憂国忌とは違って20代から30代の若い人が中心で、ネット世代が主な参加者のようだ。10分過ぎぐらいからフルフォード氏の講演が行われたのですが、マイクの調子が悪く、小型のアンプで音響が悪くよく聞き取れない。会議室なので講演用の音響設備が無いからだ。

セミナーに参加したのはロックフェラーのインタビューが聴けるということで行ったのですが、内容はほとんど聞き取れず、いずれユーチューブなどで聞けるようです。講演の内容についてはDVDなどにして発売されるから、セミナーにいけなかった人はDVDを買い求めるのがいいだろう。

私は会場で太田龍氏とフルフォード氏の対談DVDを3000円で買いました。まだ一部しか見ていないのですが、DVDなどは素人でも作ることが出来るし原価は一枚10円もしないので非常に安く作ることが出来る。本を出版する事は100万円ぐらいかかりますがDVDなら非常に安く一枚からでも出来る。

私が考えるにはインターネットのブログなどは無料の宣伝広告のようなものであり、金を稼ぐには講演会やDVDの発売などによって稼ぐのが多くなるのではないかと思う。歌手などにしてもテレビやCDはプロモーションとなりライブ公演で稼ぐのが多くなってきた。要するにレコード会社や出版社は中抜きとなり、作者や歌手と顧客とが直接販売して稼ぐスタイルになる。マドンナにしてもライブで稼いでいる。

以前なら本の自費出版にしても本屋にはほとんど置いてもらえず販売するのは苦労しましたが、今ではネットで宣伝して通信販売することが出来る。2年ほど前に「天皇のロザリオ」という本を紹介しましたが、当時は自費出版で、手に入れるには著者に直接申し込むしかなかった。ところが「株式日記」や太田龍氏のブログで紹介したのが話題になって2006年7月には出版社から書店ルートで発売されるようになった。

いわばネットのブログは口コミのようなものであり、本などもブログで紹介されて販売部数を伸ばす事が普通になった。「株式日記」でも多くの本を内容の一部を紹介しながら批評していますが、かなり本の売上げに貢献しているのではないかと思う。今では本の書評サイトなどには多くの本が献本されてブログなどで紹介されてる。

私は東京に住んでいるので講演会などによく行きますが、「株式日記」でも写真などで紹介させていただいています。ベンジャミン・フルフォード氏は非常に精力的に全国を講演して回っていますが、英語文化という情報源があるからこのように精力的に講演して回れるのだろう。ロックファラーとのインタビューもフルフォード氏ならではの特ダネであり私には真似が出来ない。

昨日のセミナーでも言っていましたが、フルフォード氏は以前は雑誌のフォーブスの東京支局長であり、国際金融資本の手先のようなことを言っていましたが、昨日のセミナーでも私は騙されていたと何度も言っていた。いわばグローバリストからローカリストに転向したわけですが、テレビなどは国際金融資本の宣伝機関に過ぎない。

日本にはビル・トッテン氏やフルフォード氏のように反国際金融資本の論客がいますが、彼らのような味方が出来る事は「株式日記」でも心強い。ただ日本語に関しては私のほうが一枚も二枚も上手なのが唯一の強みだ。

「株式日記」は10000人近い読者がいるわけだから、本の宣伝やブログの紹介などでは貢献できるわけですが、ブログが宣伝広告媒体として認知されてくれば「株式日記」もそれなりのメディアになれるわけで、個別のブログも時間が経つにつれてブランド化して差別化がなされるだろう。テレビなどで名前を売るのは時代遅れとなり、フルフォード氏のようにブログと講演会で稼ぐのが新しいスタイルなのかもしれない。




高まるイスラエル・ロビー批判 米タブー崩壊? 主流派 業煮やす
 泥沼イラク戦争威信失墜に危機感 (12月8日 東京新聞 朝刊)


2007年12月8日 土曜日

高まるイスラエル・ロビー批判 米タブー崩壊? 12月8日 東京新聞

 米国の「タブー」が揺れている。イスラエル・ロビーの問題だ。この不可侵だった圧力団体に昨年来、米国政治の主流派から公然と批判が上がり始めた。二期八年にわたるブッシュ政権は9・11事件を受け、アフガニスタン、イラク戦争へ突入、泥沼にはまった。批判は米国を戦渦に巻き込んだ責任を同ロビーに課す。次期大統領選を控え、前代未聞の「タブー」破りが物議を醸している。 (田原牧)

米東部アナポリスでは先月末、パレスチナ和平交渉の再生を掲げた国際会議が開かれた。だが、スポンサー役のブッシュ政権への国際的な不信は色濃く実際、成果も薄かった。むしろ、関係者たちの間で話題になったのは、政権外での米国政治の変化の兆しだった。

今年九月、世界十カ国以上で、一冊の本が同時発売された。題名は「イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策」(邦訳は講談社)。シカゴ大のジョン・ミアシャイマー教授と、ハーバード大のスティーブン・ウォルト教授の共著だ。米国ではすでに八万部以上が刷られているという。

二人は国際政治学の大家として世界に知られる。同書の原型となる文章は昨年三月、ハーバード大ケネディ政治学大学院のインターネットサイトに発表され、その直後、英国の雑誌に要約が転載された。

彼らの定義によると、イスラエル・ロビーとは「米国の外交政策を親イスラエルに方向付けるため活動する個人や組織の緩やかな連合」。同書では、その中核の米イスラエル公共問題委員会(AIPAC)や新保守主義派(ネオコン)による圧力が米国の外交政策をゆがめ、イラク侵攻を進めたと断言。その結果、米国の安全は未曾有の危機にさらされているとしている。

そのロビー活動の実相についても細かく紹介している。巨額献金が大統領選、上下議会選の結果を左右している実情。反イスラエル言論の監視など学会、メディア、議会、政権への影響力にも触れている。米国からイスラエルヘの経済、軍事援助の突出ぶり、さらに「イスラエルは使途を説明しなくてもよい米国の唯一の被援助国」という実態についても言及する。

注目されるのは二人の意見表明以来、米国内でイスラエルに批判的な内容の出版が相次いでいることだ。ジミー・カーター元大統領が書いた「パレスチナーアパルトヘイト(人種隔離)ではなく、平和を」もその一冊だ。昨年十一月の出版以来、この種の本では異例の十万部単位でのベストセラーになった。

カー夕-氏は「一部のイスラエル人は自分たちにパレスチナの土地を奪い、植民地化する権利があると信じている」と断言。「アパルトヘイト」という刺激的な形容も論議を呼んだ。

そのカー夕-政権で国家安全保障担当大統領補佐官を務めたズビグニュー・ブレジシスキー氏も今年三月、「セカンド・チャンス」(邦題は「ブッシュが壌したアメリカ」、徳問書店)を出版。これも直後にベストセラー入りした。

イラク戦争に当初から反対していた同氏は、米国の国際的な地位低下はパレスチナ問題での「公平な仲裁者からイスラエルびいきの提案者」への転換によると語り、原因を「親イスラエル圧力団体(ロビー).からの働きかけ」と指摘する。

こうした論調はかねてアラブ、イスラム圏では常識で、米国でも左派系メディアでは語られてきた。それでも、話題になった理由は何か。学習院女子大の畠山圭一教授(国際政治学)は「ミアシャイマー、ウォルト両氏とも米国では安全保障の参謀役ともいえる立場。いわば、米国政治の主流派からの発言ゆえ衝撃的だった」と説明する。

では、同ロビー批判はどの程度「タブー」だったのか。次期大統領選の候補者たちの主張が参考になる。民主党のヒラリー・クリントン氏は「イスラエルは何が正しいかを示す灯台」、同じくバラク・オバマ氏は「イスラエルとの関係は変更しない」、共和党のジョン・マケイン氏も「イスラエルを守るためには妥協しない」と表明している。つまり、イスラエル・ロビーへの配慮一色なのだ。

とりわけ、オバマ氏は今年九月、インターネツトで「イスラエル・ロビー」と検索した際、自らの選挙広一告が掲載されることが報じられ、あわてて広告を取り消すドタバタを演じた。

ニューヨーク在住で「パレスチナー」の翻訳を進めているジャーナリスト、北丸雄二氏は「例えば、AIPACは会員数こそ十万人だが、年間予算は五千万ドル(約六十億円)以上。米国最大のロビー団体、全米ライフル協会には四百万人が所属するが、予算は約三百万ドル。膨大な資金力により、すでに米社会の各分野にイスラエル防護のシステムが築かれている」と話す。

「タブー」に挑めば、反発は避けがたい。今回の出版も例外ではなかった。「イスラエル・ロビー」について、ジョンズ・ホプキンズ大のエリオツト・コーエン教授(国際政治学)はワシントン・ポスト紙上で「これは米国の中東政策についてではなく、在米ユダヤ人の(米国への)忠誠に対する攻撃だ」と批判した。

こんな〃反ユダヤ主義"というレッテル張りがあふれ、それはカーター氏の著作にも及んだ。だが、非難に対し、ミアシャイマー氏らは「公に語れなかつたテーマを論議するためにこの本は書かれた」と一歩も引かない構えだ。

畠山氏は今回、「イスラエル・ロビー」が執筆された背景をこう解説する。

「両著者とも、中東におぼれているうち他の地域をコントロールする力を失っている米国に危機感を抱いている。現政権が放置したロシアや中国への対応をこれ以上、放っておけないという気持ちが根底にある」

日本、看過なら「極楽とんぼ」

「ブッシュ政権は9・11事件で外交の平衡感覚を失い、イスラエル支援にのめり込んだ。著者らもイスラエル支持だが、何より米国の国益が第一と考える。ところが、現状は対イスラエル政策について自由な論議すら許されない。二人は外交戦略の論議にタブーを設ける危険をよく理解している。それを正そうとあえて危険な役を買って出た」

一方、これらの本が注目される背景には何があるのか。一貫してイスラエル.ロビー批判を繰り広げてきた米デポール大のノーマン・フィンケルスタイン助教授(中東政策)は「エリート層には、イラクでの深刻な打撃から威信を回復するため、誰かに責任をかぶせようという意図もあるのではないか」といぶかる。

「ただ、大衆レベルで、映像を通じ米国が支援するイスラエルが中東、特にパレスチナで何をしているのかが理解されるようになってきたことが大きい」

一連の「タブー」破りは米国政治の地殻変動になるのか。北丸氏は「著者らはいずれも学者や引退した政治家」と慎重な見方だ。

とはいえ、畠山氏は「同盟国」日本がこの現象を看過すべきでないと語る。

「日本には中国もロシアも隣国。米国は万能と信じているが、ごれらの本はそれが問違いだと指摘している。もし遠い米国の論議と受け流したら、それはあまりにも極楽トンボすぎる」



(私のコメント)
「株式日記」ではアメリカがイラクに侵攻する事には反対してきましたが、それは反米によるものではなくて、アメリカがイラクで泥沼に浸かる事がわかっていたからであり、イラク戦争に掛かりきりになって極東での中国の外交攻勢に譲歩に譲歩を重ねなければならなくなる状況を危惧したからだ。


キッシンジャーが隠れ共産主義者・反米主義者で、ソ連(ロシア)や中国のエージェントであることは疑いがないであろう。 3月21日 株式日記

ブッシュ大統領が決断したことは間違いないが、ブッシュの一番の相談相手がキッシンジャーであった事は、すなわちキッシンジャーのアドバイスがイラク戦争の踏み切らせる事になったと思われる。しかし最近になってキッシンジャーはイラクで軍事的勝利は不可能と言っているが、彼自身がアメリカを罠にかけたのだろう。それとも単なる馬鹿なのか?

陰謀を暴いていくには時間が経ってみないと分からない事が多い。キッシンジャーの秘密外交も本当の目的が何なのかは非常に分かりづらい。キッシンジャーの行なった業績で一番大きなのは米中和解ですが、この狙いも対ソ戦略の為なのか、中国の為なのかよく分からない。

現状を見ればアメリカは、経済を立て直したロシアと中国という二つの超大国と対立する事になり今度はアメリカがもたなくなってきた。キッシンジャーの米中和解は幻想であり中国に利用されたに過ぎない。中国はソ連との一枚岩の団結から中ソ対立となったように、アメリカとも米中和解から米中対立になるのは必然だ。

アメリカはイラクで泥沼にはまり、北朝鮮に翻弄されて妥協を余儀なくされている。背後には中国の楯と矛戦略がありアメリカは二正面外交を強いられている。中国を包囲しているつもりが包囲を一つ一つ破られていく。そこにはキッシンジャーの暗躍があり、結果的に中国やロシアを助けてアメリカを追い詰めていく。

田中宇氏によればアメリカは自滅したがっているという事ですが、イラクや北朝鮮で失敗する事でアメリカの威信は地に落ちて、世界は多極化していく。このような状況では日本も自存自衛の心構えが必要なってきますが、日本の政治家はアメリカ丸投げ外交の癖が抜けない。

アメリカの一極外交は世界を敵に回して、もはや同盟国はイギリスと日本しかなくなってしまった。その日本に対してもアメリカは北朝鮮に譲歩を重ねてテロ支援国からも外し裏切りそうだ。議会では反日決議を下院で採決しようとしている。イギリスのブレアも退陣してイラクから撤退するようだ。

日本の外交戦略としては地政学的にアメリカと組む必要がありますが、アメリカが孤立主義政策になり世界は多極化する可能性が出てきた。安倍総理はNATO本部を訪問したり、オーストラリアとの安保協力などに動き始めた。安倍総理もアメリカがおかしくなっている事に気がついているのだろう。>


(私のコメント)
アメリカ国内のイスラエルロビーが大統領選挙でも絶大な影響力を持ち、アメリカ大統領はイスラエルロビーの圧力から逃れることは出来ない。ヒラリー・クリントンもバラク・オバマもユダヤマネーなしには大統領選挙に勝つことは出来ない。父親のブッシュ大統領はユダヤマネー無しに大統領になりましたが、だからこそ湾岸戦争でもイラクに攻め込まずに済ますことが出来たが、息子のブッシュ大統領はユダヤマネーで大統領になったからイラク戦争に踏み切った。

しかしこのイラク戦争がアメリカの滅亡のきっかけとなった場合、イスラエルロビーこそがアメリカ帝国を滅ぼしたことになるのではないかと思う。キッシンジャーとイスラエルロビーとの関係は定かではないが、キッシンジャーは中国のお抱えコンサルタントとなり中国の経済発展に貢献しているが、そのことは中国の軍事大国化にも貢献していることになる。その意味ではイスラエルロービーと目的は一致しているのかもしれない。

東京新聞に特報としてアメリカにおけるイスラエルロビーを批判する動きが出てきた事を報じていますが、マスコミとしては珍しい報道だ。イラン攻撃も時間の問題とされてきましたが、国内世論が分裂してきた状況ではイラン攻撃を強行するのは難しいだろう。アメリカの主流派はイラク戦争が上手くいってない責任をイスラエルロビーに責任転嫁して責任逃れをするつもりかもしれない。

アメリカ政府はイスラエルに毎年10兆円の経済援助をしていますが、その内の何%かはイスラエルロビーにキックバックされて活動資金に使われていると見るのが常識だ。バカなアメリカ人とアメリカ政府は、自らの金でイスラエルの思いのままに動かされるようなバカな真似をして居る。私の目は誤魔化せない。


米国の対イスラエル援助。2000年度は、たったの約10兆円でした。

アメリカの対イスラエル援助額:大した金額ではありません。2000年の会計年度では、たったの$91.82 billion.でした。ほんの10兆円程度に過ぎません。月にいって帰ってくるのに掛かる費用の4倍です。日本のODAのたかだか10倍です。(巧妙に分散援助しているので、簡単には、この数字がばれないようになっているそうです。)

アメリカは、隠れユダヤ、ロックフェラーらユダヤ寡頭資本に支配されたユダヤ国家です。宗主国の大イスラエル帝国にお貢ぎするのは、至極当然のことです。過大な援助に文句を言うアメリカ人もたくさんいますが、問題にはなりません。アメリカのメディアは、どれもこれもユダヤ経営です。そんな批判は記事にしません。経済は、3%しかいないユダヤが牛耳っています。「俺たち選民ユダヤ」が儲けて払った税金から、イスラエルにいくら援助しようが、非ユダヤの賎民にとやかく言われる筋合いはないということでしょうか?

アメリカはユダヤ国家です。





米国最大の金融機関がオイルマネーに救われる構図は、
米国の黄昏(たそがれ)と新興国の台頭を象徴している。


2007年12月7日 金曜日

ツナギ売買の実践 林輝太郎:著

本筋に戻って、ツナギ売り専門の近江氏が次のような長文の手紙をくれたので掲載させていただく。

私がツナギ専門になってから早くも十年になりました。商品相場をやったことがありますので、カラ売りには抵抗感をもたなかったことがよかったのかもしれません。

ツナギ売買はとても興味ある分野です。そしてコストをゼロにするという目標があるのでやりやすく、そしてやり甲斐があるので、読者の中でツナギに進もうという方がおりましたら、ぜひ勉強して上手になって下さい。

参考になると思いますので、私のやっているやりかたと、技術上の原則的なこと、はじめに注意することなど、ツナギ売買の連載と重複するところがあるかもしれませんが述べさせていただきます。

私のやりかたですが

@候補を三銘柄くらいあげる

Aそのうち一銘柄を一万〜二万株現物を買う(資金の制約があるので値によって株数が異ります)

Bツナギをしてコストを下げてゆく

Cコストがゼロ、あるいはゼロに近くなったら現物を処分する(なるべく高くなったところで)という順序で、現物を売却して終了ということになります。

利益率の計算としては、コストがゼロになった時点で現物価格と同額の利益をあげたことになり、この時に利益率一〇〇%となるわけですが、早いときで一年ちょっと、動きがにぷく、あまりよく波に乗れなかったときには二年以上かかります。それでも、あせらず仕事としてやっていくのが成功のコツです。

私は手持ち現物と同銘柄しかやりません。異銘柄へのツナギは、うまくゆけば大きくコストダウンに寄与することもあるでしょうが、どうもツナギ売買から外れるような気がするし私は気が小さいのでやりません。そのかわり買いツナギは少しやります。しかし、はじめの頃は買いツナギはやりませんでした。「買いの買いは危険だ」という原則があるからです。やはり、売りツナギがやりやすいし、ツナギの本筋は売りツナギだと思います。

また、売りツナギの数量を手持ち株より多くする、すなわちオーバー・ヘッジはよくやります。はじめはこわかったのですが、なれるとなんでもありません。それは買い戻しが非常に楽だからです。これは、原則的なことと関係します。

あらゆる動きは、安値のときは小さく、高値で大きくなります。その値動きの荒い(ゆるやかな天井でもやはり少しは荒くなる)ところから出発するのですが、下がったところでは動きが小さくなるので、手仕舞いが楽なのです。

安値で買い、高値で売る(手仕舞い)ときは、買うときは楽ですが売るときはたいへんです。まして欲がからみますからむずかしく感じます。

反対に、高値のときに売り(仕掛け)、安値での手仕舞いは、建て玉(売りツナギ玉)の全部、あるいはほとんど全部が大体希望どうりに手仕舞いできるので、この点比較にならないくらい楽に感じます。

しかし、ツナギをはじめた十年前は、やはり緊張して固くなってやっていました。誰でもそうだと思います。だから、はじめは、

@一回の株数を少なくする(持ち株の全部をヘッジできなくてもよい)

Aゆっくりやる(はじめは誰でも急ぐ。だから、売りツナギの一部を早目に手仕舞って、残りをゆっくりする)

私の経験ですが五%のコストダウンが出来れば大成功だ、それを二十回やればコストはゼロになる、という計画でやったのですが、こんなのんびりした方針のほうがいいと思います。

コストがゼロに近くなり、現物を買い値より高く売れれば、ゼロ以下になった計算になり、これでひと区切りです。これでひとつ大仕事をしたことになり肩の荷がおります。そして少し休み、次の計画をたてます。コストをゼロにした経験があるのとないのとでは全くちがいます。

二度目ははるかによく出来ます。そして、なんでも同じでしょうが、続けなければ駄目です。続けることによって上手にもなり、なれてもきます。固くならずに売買できるようになったら一人前です。

読者でツナギに興味のある方は、急がず、ゆっくりやって、成功されるよう祈ります。
(P256〜P258)


米没落、新興国隆盛の予兆−−証券化錬金術、破局の末 12月7日 毎日新聞

 9月末、ワシントンに特派員として赴任した。渡米直前、米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)の焦げ付き問題が、欧米で金融危機に発展した。「サブプライムローン」。日本人にとって聞きなれない言葉が、世界経済を震撼(しんかん)させている。

 サブプライムローンとは何か。私は説明を求められるたびに「消費者金融のようなもの」と答えてきた。

 日本の住宅ローンを想像すると、本質を見誤る。担保は確かに住宅だが、ただの住宅ローンではない。借りた金の使いみちは広く、自動車や洋服の購入にも充てられる。それが米国の“住宅ローン”だ。価格の上昇する不動産を担保にすれば、借金可能な枠がどんどん広がる。「担保は住宅だが、むしろ消費者金融の融資に似ている」と私が理解したのはこのためだ。

 米国に赴任後、現地で米国人の消費行動を見て、自分の推論が正しかったことを確信した。クレジットカードでも銀行口座でも、返済を後回しにして消費を優先できる仕組みが見事に整っている。「まず使って後で払う」というシステムが、米国経済の成長の源泉、過剰消費体質の個人消費を支えてきた。ところが今、住宅価格の下落とローンの焦げ付きでその仕組みが傷み始めている。

 今年、米国内で「アメリカ衰退論」が盛んに論じられた。古代ローマ帝国の興亡などと比較した論調がほとんどだったが、過剰消費を生む米国式錬金術が行き詰まった現状にこそ、米国衰退の予兆を感じる。

 今回のバブルが「新興国」への資金集中から始まったことも、時代の変わり目を暗示している。中国や中東の産油国は、経済成長や原油高騰で獲得した巨額の資金を一番安全な運用先に預けた。それが米国の銀行だった。銀行は集まり過ぎた金の運用先に困り、上昇を続けていた不動産につぎ込んだ。米国では、大手銀行の関連会社が、次々にサブプライムローンを組み込んだ商品を買いあさった。

 この典型的な不動産バブルが「証券化」でさらに複雑になった。証券化は、90年代からリスク分散の切り札として欧米で盛んに利用されてきた手法で、それ自体には問題はない。

 例えば、高層ビルを建てる時、事業者は資金を銀行からの融資に頼るより、100人の投資家から集めたほうが多額の借金を抱えずに済む。出資者も事業が成功すれば配当を受け取れるし失敗しても出資金をあきらめるだけで傷は小さい。

 80年代の日本では、銀行が不動産融資にのめり込み多額の不良債権を抱え込んだ。その反省に立てば、証券化商品は「夢のリスク分散商品」だったはずだ。

 ところが、である。欧米金融機関の作る証券化商品は年々複雑になり、一度作った商品を別のものと束ねて、さらにそれを別の商品に組み入れて−−などと形を変えていくうちに、もともとの貸し借りがどんな姿だったか分からなくなってしまった。

 通常、金を貸す時には、借り手の信用情報を吟味してから貸すものだが、証券化したことで借り手の顔が見えなくなった。焦げ付いた債権がどの商品に組み込まれているのか把握できなくなり、一部が焦げ付いただけでも、商品全体の価値が下落した。

 中には優良債権もあったが、投資家は、危ないと思った証券化商品を早めに売ろうとしたため価格は急落、市場全体が疑心暗鬼に陥った。夏の金融危機はこうした構図で発生した。

 経済協力開発機構(OECD)は、サブプライムローン問題の損失が最大3000億ドル(約33兆円)に達すると見通しを発表、「まだ我々は最悪期に至っていない」と警告した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長も「最も悲観的な見通しを上回る損失になりそう」と話す。

 いったい損失はどこまで膨らむのだろうか。日本はバブル崩壊後「失われた15年」を経験した。米国が同じ轍(てつ)を踏むとは限らないが、世界経済が米国への依存度合いを低下させ、中国やインド、ロシアなど新興国の影響力が相対的に増すことは容易に想像できる。

 そんな折、米金融大手シティグループがアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁からの出資を受け入れた。その額は75億ドル。日本円で8000億円以上の巨額出資だ。米国最大の金融機関がオイルマネーに救われる構図は、米国の黄昏(たそがれ)と新興国の台頭を象徴している。

 「20世紀初頭に経済の中心が英国から米国にシフトしたような、大きな経済の地殻変動が近づいている」。米国赴任から2カ月、日に日にそんな思いを強めている。



(私のコメント)
昨日はツナギ売りについて書いたのですが、ツナギ売りの意味が分からない人が居たようなので林輝太郎:著の『ツナギ売りの実践』を紹介します。株には様々な投資技法がありますが、アメリカのように金融テクノロジーを駆使しても、LTCMのように思わぬ事態に遭遇してクラッシュしてしまう事がありますが、サブプライムローンの証券化による金融市場の麻痺は、全貌がつかめないほどの爆弾を抱えている。

昨日は長期の移動平均線がデッドクロスを示していることを書きましたが、株は天井を打ったり過熱したと思ったら売っておかなければ儲かりません。現物を売ればそれっきりだし、空売りすれば担ぎ上げられる恐れがあります。だから下げると思ったら現物を売らずに信用で売っておく事です。

ネット取引が普及した事で裁定取引を利用したデイトレにも取り組んでみましたが上手くは行かなかった。おそらく株式投資で儲けようと思ったら長期投資で現物買いと信用売りを組み合わせた「つなぎ売り戦法」が一番勝てるのではないかと思う。年中売った買ったを繰り返していたら儲かるわけが無い。

それから世界情勢の流れを読んで投資戦略を決めないとバブルの崩壊のような大きな流れがつかめない。私のブログが「株式日記」と言いながら株のことよりも世界情勢の事ばかり書いているのもそのためです。短期で株式を売買していたら証券会社にカモられるだけであり、外資系証券会社は悪質でインサイダーなどやりたい放題でも監督官庁は取り締らない。


なぜゴールドマン・サックス証券が不二家株を大量取得してるのか。証券取引法違反の容疑で厳重に調査すべきである。 2007年1月16日  株式日記


<与謝野担当相>マネックス証券の担保評価ゼロ問題に苦言 ユダヤの手先、松本大(マネックスCEO)が引き起こした暴落 2006年1月24日 株式日記


このような状況だから株に手を出してもカモられるだけであり日本で株式投資をやるのはバカか阿呆だけになってしまった。証券会社にカモられないためには株が上がっても下がっても儲かる「つなぎ売り」を駆使してコストを下げていく方法がベストだ。

アメリカのサブプライムローン問題は証券化錬金術のなれの果てなのですが、悪い担保物件ほど証券化して売り飛ばして利益を確保する事が、とんでもない弊害をもたらしている。優良担保物件なら証券化して売り飛ばすよりも自分で持っていたほうが利益になるだろう。万が一焦げ付いても債権回収が楽だからだ。

ところがサブプライムローンの利用者は一番焦げ付きやすく、債権回収も難しいから証券化して転売してしまう。アメリカには金が集まりすぎていたから、日本における窓口規制のような融資の押し売りのような事も起きたのだろう。それがサブプライムローンだ。

ブッシュ大統領はサブプライムローンの金利の5年間の凍結を打ち出しましたが、これは問題の先送りでしかない。不動産市場が再び持ち直すには、再び金をだぶつかせて押し売り融資を再開させないと無理ですが、日本でバブルが再発しないのを見れば分かるように、不動産市場が持ち直すのは時間がかかる。

ブッシュが5年間の問題先送りをしたと言う事は5年間は悪材料が出尽くすことが無く、金融機関の決算が来るたびごとに欠損が発表される事になる。アメリカ政府は日本に対しては不良債権を早く処理しろと言いながら、アメリカ自身はこのように問題を先送りをするダブルスタンダードなのだ。

毎日新聞の記事にもあるように大きな経済の地殻変動が起きようとしている。アメリカ経済が没落して中国などの新興国が台頭して来た。しかしそれらは資本も技術も先進国からの移転によるものであり自立的なものではない。中国にしても元が切り上げられれば競争力は失ってしまう。

株式投資戦略も今後のアメリカがどうなって行くかにかかっていますが、アメリカ経済が低迷して株が暴落すれば日本も無傷ではいられない。日本も巻き添えを食らって下げた時が日本株の買い時なのだろう。その時のために資金をプールしておくのが肝心だ。




NY株式に売りサインが出た。つなぎ売りを出しておくべきだ。


2007年12月6日 木曜日 午後 08:52:44

150日移動平均線を100日線が下抜く動きとなるデッドクロス


今日売りサイン 12月6日 松藤民輔

今日売りサインが出たよと一枚のチャートが北米から送られてきた。テクニカル分析の天才、ロスの作品である、芸術的作品。何が売りなのかと詳しく見ても何も書いてない。さては僕を試す気かな。

米国長期金利かな? 長期金利上昇は避けられないと先々週あたりから言っていたし。米国株かな、米ドルかな? 米ドルなら買いサイン、円の売りサインになるはずだが、原油かな?

今日も真っ蒼な空。富士の頂上から白い雪が輝いている。一年ぶりに赤いジャケットを着てみるか、蒼い空に映えるだろう。一年前の同窓会以来着てないなー。東京オリンピックの日本選手団のような日の丸の赤。胸を張って冬の冷たい風を切りながら歩いてみようか?

もみじより赤く、ワインより薄い赤。そうか、証券会社の株価ボードが真っ赤(売り)になるのだ。僕が赤いジャケットを着るから。そんな不思議な連想の中に今日売りサインが出たと、天才ロスは言っている。もし長期金利、米国国債の売りなら、全てが真っ赤になるよ。ロス、そう言いたいのだろ?



迷走を続ける市場 12月5日 ぐっちーさんの金持ちまっしぐら

昨日のニューヨークを見ていると「迷走」、「漂流」、「混沌」などの言葉しか思い浮かびませんね。というのも、金融当局、当事者ともに被害総額がマッタク把握できないことが原因で、ただ、燃え盛る山火事を見守るのみ(既に消火するには火が大きくなり過ぎ)という状態に見えます。

金融機関自身が被害総額を把握できない状況が続く限りこの問題は続きます。しかし、現実にCDOを取り巻く環境は変わらず、引き取り手が現れる気配はありません。そういう状態の資産に80%の評価を与えても意味がない訳で、国債なら最後は100で戻ってきますが、この種の証券化商品は飛んだ債権が戻ってくることはありませんので、やられたまま固定されます。

それをいくらで誰が買うのか、誰にもわからん、ということです。何度も言うように誰かが一括して買い上げるしか方法はないのですが、いまだに当局は住宅ローン問題に拘泥しているように見えるので心配の種はつきません。もう、何度も書いたのでしばらくこの問題を書くのはやめましょう(笑)。特別な動きがあればご報告しますね。



<NY株>終値1万3444.96ドル 1カ月ぶり高値 12月6日 毎日新聞

【ワシントン斉藤信宏】5日のニューヨーク株式市場は、雇用情勢の底堅さを示す民間の経済指標を好感して3営業日ぶりに反発し、ダウ工業株30種平均は一時、前日終値比211.51ドル高の1万3460.24ドルまで上昇した。終値も同196.23ドル高の1万3444.96ドルと先月6日以来約1カ月ぶりの高値だった。

 民間の雇用サービス会社が5日発表した11月の米民間就業者数が前月比18万9000人増と市場予想を大幅に上回り、「低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題の景気への影響は限定的」との楽観論が広がった。

 ハイテク銘柄主体のナスダック総合指数も同46.53ポイント高の2666.36と大幅に上昇した。


(私のコメント)
金融市場に黄色ランプが点灯しているにもかかわらずNY株が妙に強気です。景気指標に良い材料が出たからですが、核爆弾級の不安材料にも無反応なのは不思議でならない。それともイラン攻撃の可能性がなくなったことが好材料になったのだろうか? だから原油相場も暴落している。

むしろイラン攻撃どころではない状況にアメリカがあるから、3年前にイランが核開発を中止したと言うニュースを出してきたのだろう。だからNY株式が妙に吊り上がってきた今が売り時ではないかと思う。好材料が出た時こそつなぎ売りのタイミングであると考えます。




「坂の上の雲」は小説です。小説に事実でないことが書かれていて、
問題は、小説の記述をそのまま信じる読者の方にあります。


2007年12月6日 木曜日

乃木は無能か? 2001年11月15日 北大未名站

◆1 ミスをしたのは乃木だけか

 歴史の知識のある日本人に、陸軍大将伯爵乃木希典をどう思うかと尋ねれば、一〇人に九人まで(もっと多いかもしれない)は「無能だと思う」と答えるのではないでしょうか。

 最近、乃木について書かれた媒体の異なる(インターネット、パソコン通信、同人誌、一般書籍)文章を幾つか目にする機会があったのですが、それが全て「乃木は無能」とするものでした。(サンケイ新聞連載中の「坂の上の雲」は言わずもがなでしょう。)本当に、乃木は無能だったのでしょうか?

 確かに、旅順要塞攻略戦における乃木の采配には問題がありました。しかし、旅順要塞攻略戦において、ミスを犯したのは乃木だけではありません。大本営にしても、旅順要塞攻略の立役者とされている児玉にしても、同じように重大なミスを犯しています。

 そういった点には触れずに、乃木の失敗(しかも、中には「事実でない失敗」もあります)のみを挙げつらい、乃木を「無能」呼ばわりをする傾向があるように思えます。

 例えば、大本営は、当初、旅順要塞の強度を非常に軽視し、第三軍の「正攻準備の一部」が未完で、その結果「多くの犠牲を生じ」るとしても、攻撃は「神速」「を要する」(機密?二〇一)として、第三軍の攻城準備がまだ整わない状況での攻撃開始を要求しています。

 大本営がどれほど旅順要塞を軽く見ていたかは、旅順要塞の攻撃開始の遙か前、要塞の「前進陣地すらもまだ取らぬ」うちに、旅順要塞の降伏「開城の準備」をし、早々と「鹵獲兵器処分所」を開設したことからも明らかです。大本営は、旅順要塞を「鐙袖一触」で「占領」できると「思っ」ていたのです。(機密日露戦史(以下「機密」と略称)?二〇〇)

 第三軍は、満洲軍と協議の上、この大本営の無謀な要求を実質的に拒絶します。これが、大本営と第三軍及び満洲軍の衝突の発端になりますが、この時点では、第三軍及び満洲軍の方が、大本営より、旅順要塞に関して的確な判断を下していたのです。

 従って、第三軍だけが、旅順要塞を軽視していたという「坂の上の雲」等の批判は、事実ではありません。(誤解のないように付け加えておきますが、ここで「坂の上の雲」を批判する積りは全くありません。「坂の上の雲」は小説です。小説に事実でないことが書かれていているのは当然のことです。問題は、小説の記述をそのまま信じる読者の方にあります。)

 同様に、第三軍が、旅順要塞に対して、ただただ歩兵を突撃させたという批判(たまに見ます、これは「坂の上の雲」で第一回総攻撃の記述に、準備砲撃の描写が省略されているためではないかと思われます。)も事実ではありません。

 第一回総攻撃は、八月一九日、総数三百八十門もの大砲兵団による準備砲撃から始ります。第一回総攻撃の期間、旅順要塞に打込まれた砲弾の総数は一一万七千発以上に及びます。

 旅順要塞に強襲をかけたことを問題とする意見もありますが、大本営も、満洲軍もそろって旅順要塞の早期攻略を要求している(前述のように、大本営に至っては、強襲ですら、準備に時間がかかるとして反対していたほどです。)状況下で、時間のかかる正攻法は取り得ません。

 あの時点では、誰であれ、強襲法を採用せざるを得ません。

 旅順要塞の東正面を攻撃したことを問題とする意見もありますが、要塞の東正面を攻撃することは、満洲軍、すなわち児玉も承認しておりました。大本営だけが西正面への攻撃を主張しています(但し「機密日露戦史」による、「参謀本部編纂日露戦史」、「日露陸戦新史」には大本営が西正面への攻撃を主張したという記載はない。)が、これは、「敵の城塞設備も能くは分らぬが、此〔西〕方面は薄弱に相違ない。」(機密?二〇〇〔 〕内筆者注記以下同様)という想像に基づくものでした。

 実際には、西正面には、重層した堅固な前進陣地(二〇三高地もその一つ)が存在し、その背後に要塞本体が存在していました。ここに、砲兵の援護を伴わない歩兵の白兵突撃(「奇襲」といえば聞えはいいのですが、砲兵の支援が受けない歩兵単独の攻撃といえば、そういうことです。)をかけたところで、大損害を出して撃退されるだけです。

 事実、第一回、第二回総攻撃において、砲兵の援護の下で、第一師団が、西正面の前進陣地群を攻撃していますが、苦戦の連続で、多大な損害を出しています。従って、大本営の「此〔西〕方面は薄弱に相違ない。」という予想は誤りであり、西正面を攻撃しても、失敗したであろう事は間違い有りません。

 第一回総攻撃において、乃木が前線の状況の把握を怠ったという批判もありますが、これも事実ではありません。実質的な総攻撃開始日の八月二一日には、第三軍司令部は、戦線近くの団子山北高地へ進出し、状況の把握を行っています。

 二四日も、第三軍司令部は、団子山北高地へ進出し、そこで前夜の望台攻撃が失敗したことを確認しています。更に午前中に実施した望台再攻撃も失敗し、第十一師団長土屋中将から、現状のままではもはや攻撃の継続は不可能との報告が届くにいたり、攻撃中止を決定しています。

 乃木が前線の状況を把握していなかったという証拠はありません。「坂の上の雲」に書かれているように、一戸少将が、二四日に再度の望台攻撃を具申したかどうかは、資料に出ておらず確認できません。

 しかし、第一一師団長土屋中将からの攻撃の継続は不可能との報告や、第一一師団の大隊長で、二四日の日中、望台への突撃命令を受けて、盤龍山東堡壘へ向かった志岐中将(当時大尉)の証言を読む限り、この時点で、望台を再攻撃したところで、成功したとは考えにくく、乃木の攻撃中止の判断は妥当であったと言わざるを得ません。

 第一回総攻撃に関する限り、乃木には、重大な落度はありません。また、第一回総攻撃失敗後、旅順要塞の攻撃法を、正攻法に変えるに当たり、乃木は主導的な役割を果たしています。

2 二〇三高地をめぐる誤解

 さて、問題の二〇三高地ですが、二〇三高地が、第一回総攻撃失敗以前に、主要な攻撃目標として検討されていたという記録は、「参謀本部編纂日露戦史」、「日露陸戦新史」、「機密日露戦史」のいずれにもありません。

 また、旅順要塞に対する当初の日本軍の見方から言っても、第一回総攻撃失敗以前に、二〇三高地が、主要な攻撃目標ととして検討されていたとは考えられません。二〇三高地が、主要な攻撃目標として認識されたのは、明らかに、第一回総攻撃失敗以後のことです。

 第三軍は、第二回総攻撃において、二〇三高地を攻撃目標として選定していましたから、この点に関して、特に批判されるべき落度はありません。
 
 「坂の上の雲」では、第二回総攻撃の時点では、二〇三高地の防備が極めて軽易であったとされていますが、実際には、第二回総攻撃の時点で既に、二〇三高地の山頂には砲台が、山頂と山腹に散兵壕が存在しており、簡単に落ちるような貧弱な拠点ではありませんでした。第一師団は、山腹の散兵壕の占領には成功したものの、山頂の散兵壕を攻めあぐねているうちにロシア軍の逆襲を受けて撃退されています。

 従って、第二回総攻撃において、二〇三高地を攻撃しておきながら、抵抗が激しいためにこれを中止した点については、評価の難しいところでしょう。確かに、この時、第一師団の全力を投じていれば、二〇三高地を陥落させられる可能性はありました。

 しかし、第三軍が、二〇三高地「のみを領有したりとて要塞は陥落するもの」ではない上、周辺の「松樹山、椅子山の攻撃を如何にするやの問題」があり、「第一回総攻撃の直後にして、わが軍の第一線はすでに盤龍山方面に於て敵の外壕に到達しある現況に於ては、今一呼吸の所なるを以て此攻撃の再興を欲するは当然とする所なり」(機密?二〇六、第三軍井上参謀談話)という理由で、攻撃を中止したことは、それなりの合理性があります。

 第二回総攻撃の時点で、二〇三高地を徹底して攻撃しなかったのは「根本に於て相互意見の相違であって、何れを不可なりと軽卒に論断することはできないだろう」(機密?二〇六)という評価が妥当なところでしょう。

 問題は、第三軍が、既に二回失敗しているにも係わらず、第三回総攻撃においても、要塞への正面攻撃に固執したことでしょう。大本営ならずとも「既に鉄壁下に二万余人を埋めて見れば、何とか攻撃の方法を考えそうなものである」(機密?二一六)と思わざるをえません。しかし、頭の固さでは、満洲軍も同様でした。

 第三回総攻撃の直前の十一月九日、大本営は、満洲軍に宛てて、第三軍に二〇三高地攻撃を命じるように求める内容の電報を送っています。これに対する返事は、早くも翌十日の午前三時頃に、大本営に到着しました。

 要旨は「第三軍をして現在の計画に従い、その攻撃を鋭意果敢に実行せしむるを最捷径とす」(機密?二一六)でした。つまり、要塞の正面攻撃が最善の手段だと言っている訳です。

 満洲軍は「第三軍の見込と同一にして正面鉄壁主義」で「二〇三高地の真価値を見出し得ざることも第三軍司令部と同一」、更には「二十八サンチ砲」「の威力は平時に於て予期したる如くならず。従って二〇三高地を占領し茲に観測点を置いても、たいしたことではあるまいから、二〇三には助攻撃を向くる位にて沢山であろう」(機密?二一六)とまで言っています。

 二〇三高地を軽視したが故に、乃木が無能と呼ばれるのであれば、同じように、二〇三高地を軽視した児玉もまた無能と呼ばざるを得ません。

 しかし、二〇三高地を軽視したが故に、乃木を無能とする論者の多くは、知って知らずか、児玉も乃木と同様に、二〇三高地を軽視したことには触れていません。(「坂の上の雲」は、第三軍のみが、正面攻撃に固執したかのような記述をしていますが、それは、前述のように事実ではありません。)

◆3 乃木は有能だったのか
 
 ここまで読まれた方は、今度は、通説とは逆に、本当は、乃木は有能だったのではないかという疑問が生じてくるかもしれません。結論から先に述べれば、乃木は有能とは言えません。

 乃木は、第三回総攻撃の際、中村少将の提案を受け、周囲の反対を押し切り、各師団から一個大隊を引き抜き、「特別支隊」、いわゆる「白襷隊」を編成します。「白襷隊」任務は「敵の不意に乗じ要塞内に進入し、敵の防禦線を両断し、以て要塞の陥落を速かならしむる」という虫のいい代物もので、要塞に入るために、苦戦を続けているという現状を完全に無視しています。

 「敵の不意に乗じ要塞内に進入」できるものなら、旅順要塞は第一回総攻撃の時点で落とせます。それが出来ないからこそ、第三軍は多大な損害を出して、苦戦しているのです。こんな、現状を無視した、願望(妄想といってもよい)に基礎を置いた部隊の編成を、関係者がこぞって反対したのは当然です。にも係わらず、乃木は、周囲の全ての反対を押し切って「白襷隊」を編成しました。

 この一点だけ見ても、乃木は、到底有能とは言えません。しかし、これだけなら、当時、乃木に掛かっていた凄まじいプレッシャーため、藁をもすがる精神状態になって、一時的に判断が狂ったと考えられなくもありません。しかし、「白襷隊」をめぐる問題は、編成だけではありません。

 「白襷隊」のような寄せ集め部隊を戦力として活用するためには、事前に部隊を集めて充分な訓練をする必要があります。しかし、特別支隊はそういった合同訓練を全く実施していません。そればかりか、指揮官クラスですら、一度も会合を開いていないのです。

 何かのイベントを行う際、それを実行する組織がリハーサルはおろか、唯の一度も事前の打ち合わせを行わないとしたら、そのイベントが成功する可能性は極めて低くなるでしょう。ましてや、戦場という過酷な条件下では、これは失敗を約束されたようなものです。

 無論、こういった訓練等は、直接的には参謀あるいは、部隊長の任務であり、乃木の責任ではないという議論も成り立ちますが、部下の管理は上司の義務です。それをおこたれば、上司とて問題があると言わざるを得ません。まして「白襷隊」は、周囲の反対を押し切り、自己の意志で編成したわけですから、当該部隊の状況については充分な注意を払うのは当然のことでしょう。
 
 ところが、乃木は、編成後の「白襷隊」に対して殆ど注意を払った形跡がありません。編成はしたものの、そのままほったらかしていたとしか思えないのです。

 例えば、「白襷隊」を構成する各大隊は攻撃命令を受けてから、攻撃開始陣地へ移動する(つまり、事前に集合して、待機している訳ではないのです)のですがこの時、旅順についたばかりで地理に暗い第七師団は、道に迷い集合時間に遅れてしまいます。このため、「白襷隊」は第七師団抜きで出撃せざるを得なくなります。

 地図も無しに、明かりのない夜間、不慣れな場所を移動する訳ですから、地理に暗い、第七師団が迷う可能性があるというより、まず確実に迷うだろうことは容易に検討が付きます。実際、第七師団が道に迷って遅れることは危惧されていたにも係わらず、何の対策も講じられませんでした。

 どう見ても、ほったらかしにされていたとしか思えません。こんな、状況に置かれたのでは、「白襷隊」の攻撃が成功する訳はありません。

 以上述べたように、周囲の反対を押し切って「白襷隊」を編成したこと、「白襷隊」を編成したにもかかわらず、「白襷隊」が成功するために何の配慮もしなかったこと、部下の監督が不十分なこと、これらの点から言って、乃木は決して有能な指揮官ではありませんでした。

4 結論
 
 長々と書いてきましたが、ここで結論を述べましょう、乃木は、言われているような無能ではありませんでした。しかし、決して、有能でもありませんでした。

 乃木は、指揮官としては、ごく普通の能力しか持っていませんでした。乃木の、そして日本の不幸は、普通の能力しか持ち合わせていない軍人に、旅順要塞という東洋最大最強の要塞を、それが最大最強であることさえ知らずに、ろくな支援を与えることなく、攻撃させたことにあります。

 旅順の苦戦の責任は間違いなく乃木にもあります。しかし全ての責任が乃木にあるわけではないのです。今の乃木に対する一般的な評価は、あまりにも不当と言わざるを得ません。



(私のコメント)
昨日は歴史的事実に対してどのような評価をするかについての難しさを述べましたが、人間の行いについては実験をすることが難しいから、歴史的事実から比較して評価を下さなければならない。日露戦争に対する評価についても乃木希典に対する評価は分かれている。

日清戦争にしても日露戦争にしても日本にとって本当に必要な戦争だったのだろうか? 確かにロシア軍の南下は脅威であり朝鮮半島がロシアの手に落ちれば、眼前に刃を突きつけられたのも同然である。しかしだからと言って朝鮮半島に日本が進出したところで地政学的に守りきれる場所ではない。

古代では白村江の戦いで敗れているし、秀吉も二度にわたって進出したが結局撤退した。明治から昭和にかけても進出したが大東亜戦争に敗れて撤退した。だから日清戦争にしても日露戦争にしても勝ったところで得るものは何もないのだ。もし敗れれば日本列島が敵の支配下に入ることになり致命的なダメージを負う。

私が考えるには、明治の元勲達は英国にそそのかされて戦争に踏み切ったのではないかと思う。当時のヨーロッパはロシアの膨張策に手を焼いていて帝政ロシアを東側から牽制する事が求められていた。本体ならば清や大韓帝国が国境を接しているのだから立ち上がるべきでしたが、とても対抗できる戦力は無かった。そこで日本が牽制勢力として利用されたのだろう。

もし日本が立ち上がらなければ満州と朝鮮半島はロシアの支配下に入っていたはずだ。日本が朝鮮半島から引き上げて代わりにアメリカがソ連や中国と対峙するようになりましたが朝鮮半島の南半分しか守りきれなかった。どちらにしても大陸進出は長期的に見れば無駄に終わる。

しかし大陸国家が本格的に海洋に進出して来たならば、断固としてそれは阻止しなければ島国国家としては国家存亡の危機に陥る事になる。現在においては中国ならびに韓国は経済の拡大に伴って大海軍を建設しつつある。それに対して日本は安全保障をアメリカに丸投げして中国に対抗できる海軍力の増強を怠っている。

乃木希典の評価については、司馬遼太郎の坂之上の雲を読みましたが、司馬遼太郎によれば、司令官よりもそれを補佐する幕僚達が無能であったと小説では書いてあった。それよりも「乃木は無能か?」で書かれているように、大本営による旅順要塞に対する見方があまりにもお粗末であり、泥縄式の作戦そのものに原因があった。

大東亜戦争そのものも泥縄式であり、軍の中枢部は「戦ってみなけりゃ分からない」と言った無責任なものであり、国家戦略そのものが分かっていたようには見えない。このような事は軍人達に責任を負わすよりも、最高責任者は政治家にあるのだから、政治のトップが有能であったかに原因が求められる。

日清、日露戦争では勝てたから政治家の責任は問われませんが、日清日露までは政治か少なくとも機能していた。しかし大東亜戦争では政治が無力化して近衛文麿は軍人達に政治を丸投げしてしまった。その意味では現代でも外交と防衛はアメリカに丸投げしているからその政治の無責任体質は変わりがない。

乃木希典の第三軍は旅順要塞攻略で5万人もの死傷者を出しましたが、難攻不落の要塞を期限を区切って陥落させるのは非常に難しい。豊臣秀吉は城攻めの名人と呼ばれましたが、無理な正面からの攻撃はせず、大軍で包囲しての兵糧攻めが要塞攻略の基本だ。司馬遼太郎の「坂之上の雲」でも旅順艦隊を殲滅できれば後は包囲していればよかったと書いてある。

現在の研究では203高地が落ちる以前でも旅順艦隊は壊滅状態であった。しかし海軍がやいのやいのと催促してきたから乃木の軍隊は袋叩きにされている。秀吉の城攻めの例でもわかるように要塞は兵糧攻めが正道であり、正面から攻めれば大量の犠牲が出るのは避けられない事だ。そして大本営から期限を区切って攻略を催促されれば大損害を覚悟しての正面攻撃しか手は無くなる。

このように見れば、大東亜戦争における日本軍の泥縄体質はすでに日露戦争の頃からあったのであり、乃木希典を無能と評価するのは現場に責任を押し付ける体質であり大本営や政治の無能が日露戦争から見られるのだ。そして日露戦争で勝ったがためにその欠陥は封印されてしまった。

NHKの大河ドラマで「坂の上の雲」が近いうちにドラマ化されるようですが、明治大正昭和の時代の歴史的評価はなかなか難しい。だからNHKでも明治以降の大河ドラマはほとんど無い。学校の歴史教育でもたいていは明治維新で終わってしまって現代史をあまり教えていない。テレビでやら無いから余計に分からないのだ。

そして東京裁判史観に基づいた歴史観がスタンダードとなり、大東亜戦争は侵略戦争と決め付けられてしまっている。しかし地政学的に見れば大陸進出は歴史的にも何度も失敗しており、それにもかかわらずなぜ大陸に進出したのかを検証してみるべきなのだ。

それには当時の日本の状況が分からなければなりませんが、当事者である国民自身が自らの体験を語ろうとはしない。なぜならば当時の国民自身が大陸進出に熱狂していたからであり、当時の上海には数万人の日本人がいた。そして現代も中国には数万人の日本人が商売で進出していますが、いずれすってんてんになって中国から追い出されることだろう。通州事件のことなど今の日本人で知る人は僅かしかいない。

西村眞悟衆議院議員も乃木将軍の事を書いていますが、難攻不落の旅順要塞を陥落させたにもかかわらず無能呼ばわりする司馬遼太郎を非難している。


「鉄血、山を覆って、山形改まる」十二月五日 西村眞悟

さらに、旅順の乃木将軍について。「坂の上の雲」で、乃木将軍を愚劣無能としているので、こちらもしつこくなる。
 日露戦争を重大な関心を持って見守っていた人物に革命家レーニンがいる。彼は、旅順陥落の二週間後に「日本軍は戦争の主な目的を達成した。・・・反動的なヨーロッパに取り返しのつかない打撃を与えた」と書いた。
 さらにレーニンは言う。「旅順要塞はヨーロッパの新聞が難攻不落と誉め称えた。軍事専門家は、旅順の力は六つのセバストーポリに等しいと言っていた」
 このセバストーポリとはロシア対英仏両国の闘いであったクリミア戦争におけるロシア側要塞である。そして、このセバストーポリ要塞は英仏両軍によって攻略されたが、三百四十九日を要し英軍に三万三千、仏軍に八万二千、合計十一万五千人の大損害を与えた。しかし、六つのセバストーポリの力を持つ旅順を乃木第三軍は百五十五日で五万九千三百四名の損害で陥落せしめた。
 国家に勝利をもたらす軍人を名将という。レーニンが「戦争の主な目的を達成した」と評価する旅順を陥落せしめた軍司令官を「無能」と冷笑するのは日本だけの現象であると思う。





福山雅治 柴咲コウ主演の「ガリレオ」 言語的思考力,論理的
思考力などといった基礎的能力を育てることに主眼を置くべきだ


2007年12月5日 水曜日

「生きる力」も育っていない OECD調査順位下降 12月4日 産経新聞

経済協力開発機構(OECD)が4日に結果を公表した生徒の国際学習到達度調査(PISA)で、日本は再び順位を下げた。渡海紀三朗文部科学相も「ゆとり教育」の失敗を挙げた。学習への意欲、関心とも最低レベルで現行学習指導要領で重視されている「生きる力」も育っていないことが浮き彫りに。調査を実施したOECDのアンヘル・グリア事務総長は、日本は応用や活用に必要な能力を育てるよう示唆する。いずれにしても早急な対策が求められている。(中略)

 ■生きる力伸びず

 同時に行われたアンケートで、生徒の科学への意欲や関心、興味は参加国中最低レベルで、前回および現行指導要領で大きなテーマだった「生きる力」の具体的指標が高まっていないことが明らかになった。
 今回の調査で、日本は記述や論述の問題で白紙回答が他国と比較しても多く、答えを導き出した過程を自らの言葉で説明できない生徒が多かった。
 これまでの「丸暗記」型では「生きる力」は得られず、4日に都内で記者会見したグリア事務総長も「単に知識の記憶だけなら、多くの国の労働市場から消えつつある種類の仕事にしか適さない人材育成となっている」と苦言を呈した。



「ガリレオ」的人文科学 12月4日 弁護士村上英樹

私は,自分が見ているテレビやら読んでいる本(特に小説,映画,ドラマ)にもの凄く影響されやすいのです。

 タイトルからも分かるとおり,月9「ガリレオ」。私の友人に熱烈な福山ファンがいるのと,私の友人にこのドラマで福山が演じるマニアック科学者そっくりな人がいるのとで,このドラマは珍しく第2回から毎回見ているのです。

 昨日,主人公,天才物理学者「ガリレオ」こと湯川学教授(演ずるは福山雅治)が言っていました。

「全ての結果には原因がある。それらを結びつける合理的理由も。」と。

 変わり者で,ひたすらあらゆるものの因果関係を科学的に解明しようとするマニアックな福山。かっこええわーーーーー。

 さて,そんなガリレオに触発されて,今日は,人文科学つまり「文系」の世界における合理的科学的ものの見方,ひいては道徳,天皇制まで,について私の持論を述べたいと思います。(中略)

ここで私はこう思います。

 ある道徳や伝統について,「まずは従え」「なぜと問うな」というのは,かなり昔は,時代背景を考えればそれがそれなりに合理性を持っていたのだろう。つまり,基礎教育が行き渡らず,多面的な合理的思考・科学的思考をせよ,と庶民に言っても無理だった前近代(!?)の時代においては,下手に考え出すと迷い混乱するだけで「道徳」の真の意味に到達できないことはおろか,(自分の幸せにとっても)極めて不合理な行動を多くの人がやり出す恐れが強かったのだろう。

 しかし,戦後は,個人尊重主義(憲法13条)のもと,ひとりひとりに「文化的な生活」(憲法25条)を保障し,9年の義務教育の機会を保障した(憲法26条,教育基本法)日本国憲法のもとの社会。この時代に,うえの「それなりの合理性」は当てはまらないし,「庶民は多面的な合理的思考科学的思考が出来ない」ことを前提にしてはならない。

 前提条件が変わったのだ!

 9年も日中の時間の大半を使って,言語や数学ほか多教科を学ぶシステムの中で,合理的思考・科学的思考をだれもが持ちうることを前提にすべきは当たり前だし,そこで得た論理的思考力を活用して「道徳」を科学し,「与えられる」「従う」「道徳」ではなくて,自分で合理的説明がつく(又は「今はわからなくともいつか合理的説明がつくと分かるんじゃないかな」くらいには思える)ほんものの道徳を身につける基礎を作ることが大切だ。

 ただし,前の記事でも述べたが,教育の成果にはもちろん個人差があり,またスパンとしても,特に人格に関わるものなど,学校卒業時に完成するはずはない。一生のなかで徐々に,「ようわからん道徳」が「考える道徳」になるにすぎない,ということに違いない。

 だからまあ「ようわからんうちは,一応『道徳』と言われるものに従っとけ」ってのも大概正しい在り方とも言える。

 というと「なあんや〜〜 村上センセも案外フツーの人ですね。」とか「結局,モラルにしばられてるんですね。」「やっぱり従えっていうんですね,ガッ〜カリ!!」と言われるかもしれない。

 言われて結構!

 しかし,私が言いたいのは,学校教育について,「与えられる道徳」「従う道徳」など強調するよりも,学校を出てから世の中にでて色んな出来事にであうなかで,「ようわからん道徳」を自分の頭で合理的科学的に検証し,自分なりに解釈して,「自分がより幸せに生きる知恵としての,考える道徳」に変えてゆける基礎力,つまり言語的思考力,論理的思考力などといった基礎的能力を育てることに主眼を置くべきだ,ということである。

 だから、「道徳」を教科にするとか、「道徳」の時間を増やすなどという短絡的アプローチではなく、自分の頭で考えるきっかけを作るとか、自分の頭で考えるためのツールを育てるとかを、「算数」「国語」「理科」「社会」などの教科の中でやっていくことこそが、ホンモノの道徳につながるだろうと思うのだ。

そのほうが一人一人の人間が,自分の頭で生き,発展する力になる。

 繰り返すが,そのほうが,人が生きるためにする思考(知恵)としての道徳になる。真に内容のあるモラルの高い社会になる。

 さて,最後に,極めて単純に言おう。

 ボーイズビーガリレオ!!

 ガールズビーガリレオ!!


(私のコメント)
昨日のニュースでOECDの加盟国で日本の高校生の学力低下のニュースがありましたが、特に理科に関する関心や答えを自らの言葉で説明できない事が指摘されていた。このような事は「2ちゃんねる」やブログのコメント蘭などを見れば分かるように、感覚的な表現が多く一行足らずの言語的思考力にかけたコメントが多い。

もともと教育には小学校や中学校などの低学年では基本的な読み書きそろばんが中心となって、つめこみ的な教育にならざるを得ない。しかし高校大学などでは思考力や応用力を高めていかないと学んだ事を生かすことが出来ない。しかし日本の学校教育では自らの意見を発表させるような教育はほとんど行なってはいない。

これは日本の戦後教育のせいでもあるし、自己主張することを嫌う日本の文化風土にも関係がある。小学校などでは無理だろうが、高校大学などでは自分の意見が言えるように教育しないと実社会で意思伝達に支障をきたす事もあるだろう。しかし会社などにおいても会議などで自己主張することはタブーである事が多い。

OECDの学力調査では日本の高校生の学力は年々落ちている。ゆとり教育の失敗によるものであるし、教育方法による違いによるものでもある。日本では高校などでも政治的な事を議論しあう事はタブーであり、学生の政治運動などを極端に嫌う傾向がある。

「株式日記」をこのように毎日書いている事は頭の体操にもなるし思考力を高める働きもする。「株式日記」は1997年から書いて来ましたが、書き始めた当初は数行の文章も書くのがやっとでしたが、最近では長文を書く事もさほど苦ではない。文章を書きながら考え事をしていると思わぬ閃きが浮かんでくる事もある。だから結論的なことは一番最後になることが多い。

フジテレビの「ガリレオ」というドラマは、天才的物理学者の湯川博士が不可思議な出来事を物理学的に解明していくドラマですが、今の教育に欠けているのは答えのわからないことに対して解明していこうという熱意だ。これは理系も文系も関係ないことなのです。

弁護士の村上英樹氏は、道徳や伝統においても「まずは従え」「なぜと問うな」という文化的風土は昔はそれで正しくとも、今では合理的な思考や科学的な思考に基づく論理で考えていく必要性があると指摘している。しかしながら学校教育ではいまだに「まずは従え」や「なぜと問うな」といった前近代的な思考が蔓延している。実社会においてもそうなのだ。

ドラマの湯川教授も実際に起きた出来事は物理的科学的に説明する事ができると述べている。ドラマではその解明が面白さなのですが、湯川教授を少し変人奇人に描いているところが日本的だ。日本では並はずれた能力のある人物を変人奇人扱いする事でスポイルしてしまう傾向がある。江戸時代の平賀源内は天才科学者でしたが変人扱いされた。

しかし現代の日本のように壁に突き当たり停滞した世の中では、天才的才能を持った人物が壁を打ち破る事ができる。しかし現代の日本の教育は平準化教育が行なわれ、優れた才能のある若者を潰してしまっている。会社などでも個性のある自己主張に強い社員は会社にいられなくなって辞めてしまう。

理系の学問においては普遍的な答えが得られるから成果を評価しやすいが、文系の学問では普遍的な正解が得られないことが多い。物理学では1+1=2ですが社会科学では1+1はゼロでもあり無限でもある。それを科学的合理的に解明していかなければならないから難しい。

理系でも文系でも実験をしてみて証明されなければ真理といえない。しかし文系では実験をすることが難しく、歴史的事実を分析解明して答えを求めなければならない。しかし歴史的事実がどのようなものであるかは千差万別であり、言語的思考力や論理的思考力を磨いて事実を組み立てなければならない。しかし日本の学校教育ではそのような教育が欠けているのだ。

テレボドラマの「ガリレオ」では理系の物理学者だから変人奇人でも能力があれば大学教授になれますが、文系の分野ではまず無理だろう。例えば大東亜戦争は植民地解放と人種差別撤廃の戦争であったなどと言う解釈する歴史学者はまず大学教授になる事は無理だろう。経済学でも、政府発行紙幣を発行して1000兆円の国債を買い取れなどといった意見を言う経済学者は大学教授をクビになる。

しかし”ガリレオ”ではないが、「それでもそれは真実なのだ」。





基軸通貨国は、自由貿易の守護のため、制海権を保持できる、
最強のシーパワーすなわち大海軍国でなければならない。


2007年12月4日 火曜日

湾岸会議のドルペッグ見直し論議に関心、静かに動き始めたドル離れ 12月3日 ロイター

[東京 3日 ロイター] 中東産油国の中長期的なドル離れが進行しつつある。3、4日の両日カタールで開催される湾岸協力会議(GCC)首脳会議では、参加国が足並みをそろえてドルペッグ制見直しを決定するまでには至らないものの、ある程度の方向性は示されるとの見方が出ている。

 この場合は想定内として市場の反応は限定的になりそうだが、仮に湾岸産油国が将来的に発行を目指す単一通貨とドルとの関係についてなんらかの姿勢を示すようなら、一気にドル売りが加速するリスクもある。(後略)


世界史に見られるランドパワーとシーパワーの戦略VOL181 江田島孔明

------引用開始----------------------------------------
http://npslq9-web.hp.infoseek.co.jp/sls028.html

 基軸通貨国の条件

 基軸通貨とは、国際貿易決済の共通通貨という意味であり、近代以降、英国のポンドと、米国のドルしか存在していない。基軸通貨国の条件とは何であろうか。重要な点は、以下のとおり。

 1、自由貿易体制をとり、国際貿易に占める比重が大きく、主要な買い手である。
 2、宗教的、経済的自由が有り、世界中にネットワークがあり、情報が集まり、商取引の舞台となる。
 3、通貨価値の裏づけがある。(かっては金、現在は軍事力)
 4、最大の取引商品である、原油の決済に用いられる。
 5、世界の海上交易の自由を保障する海軍力をもつ。

 これらの諸点について、現在のアメリカは(5)の条件を除き、失いつつあることがわかる。中東戦争の継続により、陸軍優先となり、いずれこの条件も失われていくだろう。原油決済がユーロに移行したらアウトだという意見もある。

 ブッシュ政権は、この基軸通貨の維持に関心を有しておらず、その意味で国際金融資本とは利害の一致がない。すなわち、国際金融資本はアメリカドルを見捨てる覚悟を決めたということだ。
それが、上述のグリーンスパン発言の真の意味だ。

△ ユーロの脆弱性

 ユーロはドルを代替する基軸通貨となれるだろうか。
 私はそうは思わない。何故なら、EU自体に不安定要因が非常に大きく、統一憲法も批准されないだろうし、むしろ分裂の可能性がある上に、本質的にランドパワーつまり、ローカルパワーであり、世界の貿易の守護ができるほどの海軍力を有していないからだ。中ロとの反米を目的とした連携も、いつまで持つかわからない。

 ランドパワー同士の同盟は容易に破綻するのは世界史のセオリーなのだ。今後も独仏が足並みを揃え続けることができ、EUの分裂がないと仮定しても、ユーロはあくまで、欧州とその周辺国で使われる地域通貨にとどまるだろう。

------引用終了----------------------------------------

△ 基軸通貨は円

 ドル以降の基軸通貨として、円の可能性を考えてみたい。日本はかって、円経済圏をアジア諸国において作ろうとして、アメリカに阻止されたことがある。1998年10月、アジアの通貨・経済危機に際して、日本政府が300億ドル規模の支援を行うことを決めた(宮沢構想)が、この第一次支援枠はその後半年間に総額の半分を超える166億ドルが消化され、アジア諸国の不況からの脱出に貢献した。宮沢蔵相はさらに、五月のAPEC蔵相会議の場で、アメリカ・世界銀行・アジア開発銀行等と協議して、アジア各国の国債を保障し、政府の資金調達を支援する構想を示した。その際、宮沢首相はサマーズに、「アジアの貿易を守護しているのは第七艦隊だ!!」と啖呵を切られ、円圏の樹立は沙汰やみとなったという。

 この言葉の真の意味は、「基軸通貨国は、自由貿易の守護のため、制海権を保持できる、最強のシーパワーすなわち大海軍国」でなければならなければならないのだ。

 考えてみれば、かっての英国も、そして戦後の米国も基軸通貨国は「最強の海軍国」でもあった。そして、日本に欠けている条件は、まさに、この点のみである
。しかし、最近、この点に関して、大きな事件がおきた。(中略)

△ 通貨の裏づけとしての「環境」

 当たり前のことだが、通貨はそれ自体では、ただの紙切れの証文でしかなく、裏づけが必要だ。その裏づけは、かっては「金」であり、ニクソンショック後は、アメリカの「軍事力」であったといえる。ドル暴落以降の基軸通貨国の裏づけとは何であろうか。金やレアメタルについては、掘削技術や調査技術の進歩により、実は希少性に疑問があるという説もある。よって、裏づけとはなりえない。海軍力を含む軍事力の重要性は今後、増すであろうが、私は、それに付け加えて、通貨の裏づけとして「環境」をあげたい。

 つまり、水を含む地球環境について、今後、人が生きていける地域は限定されていくということだ。この点、日本は今年の台風の多さを考えても水不足はありえない。

 台風の犠牲者には気の毒だが、旱魃より淡水の補給でもある台風のほうが望ましいということを知るべきだ。更に言えば、少しでも海外で暮したり、仕事をした経験がある人は、日本人の温和な性質に裏打ちされた民度の高さ、勤勉さ、町の綺麗さ、分裂や内乱の心配がない安定した政情等、「社会環境」の面で世界で最高の国だということを理解してもらえるのではないだろうか。日本人は平均寿命、平均知能指数ともに世界最高なのもこのことを裏付ける。このことに、白人を含む世界中の人間が気づきだしたようだ。21世紀の地政学は、この環境の観点から構築されなければならない。

 今後、分裂と内乱を迎える、ユーラシア全域(主に中国)と米国からの移住希望者は急速に増えるだろう。これら希望者を国益の観点から「選別」していくことが必要だ。イギリスやアメリカがシーパワーとして発展できたのは、大陸欧州で宗教的迫害を受けたユダヤ人を多数受け入れたからだ。

 日本も真にシーパワーを目指すなら、国籍に拘らず、高度な技術をもった優秀な人材を受け入れる必要もあるだろう。逆に、単純労働名目の移民受け入れは、古代ローマ帝国がゲルマン人に飲み込まれたようなるので、反対だ。中国やインドの優秀な人材は国を捨て、日本を目指している。シーパワー戦略において、彼らとどう向き合うか、今後の重要な課題だ。

 近未来を眺望すると、ユダヤ系、中国系、インド系の最優秀の人材は、日本人の勤勉性、均質性とあいまって、日本を舞台にして、かっての大英帝国のようなシーパワー戦略を展開していくと考える。私は、彼らとの交流を通じ、この確信を得た。

 特に、上海出身の親日派のエリート層をどうやって遇していくかが、非常に重要になる。この点に関して、次回はシーパワー戦略として、北京と上海の対立、内部分裂を述べてみたい。

 六本木ヒルズに代表される東京の変貌(摩天楼化)も、この観点で考える必要がある。

 通貨としての円を、この世界最高の自然や社会環境をもつ「日本への移住権」と考えると、円の将来性は「買い」となる。

 確かに、日本は自国民への公的債務が1000兆あるが、地球環境問題に比べれば、些細な問題だ。映画”The Day After Tomorrow”をご覧になった方はお分かりだろうが、アメリカからメキシコへ避難する際の条件は「対米債務棒引き」だったのだ。債務など、地球環境悪化の前では、その程度の意味しかもたない。

 環太平洋連合の基軸通貨は「円」となるであろう。 以上
(江田島孔明、Vol.28完)


(私のコメント)
基軸通貨国の特権はいくら借金をしても困らないと言う事であり、支払いを求められても紙幣を渡すだけで済む。その紙幣で石油や主要な貿易品が買えれば債権国も文句はいわない。しかし湾岸諸国がドルでは売らないと宣言したらドルの使い勝手が悪くなりドル安が加速するだろう。しかしアメリカでは景気減速懸念から利下げが検討されている。

しかしアメリカが利下げをすればドルに連動した湾岸諸国はインフレ気味であるから連動して利下げが出来ない。アメリカが利下げをすればドル安ユーロ高円高になるから、アメリカもむやみに利下げは出来ない。従来の常識で言えば利下げは株高要因でしたが、アメリカの利下げは株安の要因になるだろう。

アメリカは世界中から金をかき集めているから、金利高ドル高は株高になりますが、金利安ドル安は株の下落につながる。日本も株高にするためには円高金利高にする必要があるのだろう。しかし金利高に日銀はしたがっているが、日銀が利上げをすれば円キャリの逆流が起きて世界的な世界同時株安が起きる。過去の二回の利上げでも世界同時株安が起きた。

だからアメリカの単独の利下げは株安の原因となり、日本は利上げがしにくくなる。日本のマネーが国内では使われずに海外に流出して使われているのですが、主にアメリカに投資されている。このような現象を帝国循環と言いますが、帝国の権威を維持しているのは海軍力だ。インドと大英帝国の関係がそうであり、日本とアメリカとの関係も帝国循環なのだ。


「基軸通貨国の条件」によれば1〜4まではユーロなどの通貨が条件を整えつつある。円についてもユーロほどではないが地域的に条件は出来つつある。問題は5の海軍力ですが、現在ではアメリカの海軍力はダントツだ。しかしその条件も12月1日の株式日記に書いたように中国の通常型潜水艦によって脅かされつつある。

次世代の通常型潜水艦はエンジンが大気から独立(AIP)して2週間程度もぐったまま作戦行動が出来るようになる。つまり原子力潜水艦との差は航続距離ぐらいになり、原子力潜水艦はエンジンを止める事は出来ないが通常型潜水艦はエンジンを止めて無音にすることが出来る。ソナーからの音波も吸収するタイルも研究されている。

そうなるとアメリカ自慢の原子力空母機動部隊も中国のハイテク通常型潜水艦に狙われる事になり、アメリカの海軍力も格安の通常型潜水艦隊によって無力化することも考えられる。韓国ですらAIPエンジンをそなえた潜水艦を18隻建造するようですが、日本には潜水艦が16隻しかなく搭載する巡航ミサイルも研究が遅れている。

中国はすでに60隻の大潜水艦隊を持ちハイテク化されていくに従って脅威となるだろう。それに対してアメリカは原子力潜水艦を80隻持っていますが、海域を限定すれば中国の潜水艦隊に制圧される事もあるだろう。つまり基軸通貨国の5番目の条件である海上交易を守る海軍力に陰りが見られるのだ。

日本は世界で二番目?に多い軍事予算を使いながら無駄な兵器ばかりをアメリカから買っている。一機のヘリコプターに200億円以上の金を出して買っている。これは一種のアメリカに対する献上金であり、だから守屋次官のような汚職自衛隊員が後を絶たないのだ。グアム島のアメリカ海兵隊員の宿舎も一棟あたり8000万円もする予算を計上するようだ。これもアメリカへの献上金だ。

アメリカが世界最強の海軍力を維持し続けるなら献上金も有効なのでしょうが、通常型潜水艦のハイテク化は一発のミサイルや魚雷で原子力空母を沈める事を可能にした。海中深く潜った潜水艦は探知する事が難しくハイテク潜水艦は従来の常識を変えてしまうかもしれない。日本も50隻から100隻の大潜水艦隊を作って中国に対抗しなければならない。未来戦争において生き残れる兵器は潜水艦しかない。




農地を潰して杉の林に変えて地方の過疎化に拍車をかけた林野庁
杉を植えても60年間無収入で荒れ放題、日本中を花粉症にした林野庁


2007年12月3日 月曜日

限界集落 12月3日 大石英司の代替空港

 昨日のサンプロで、相川さんが面白いレポートをしていました。舞台は高知県の東端と西端。まず東端の大豊町という限界集落を多く抱える所がレポートされるんですが、限界集落が生まれた背景として、国の政策誘導が浮かび上がる。1950年代に、木材需要が高まり、補助金を出すからと、農地から杉への転作奨励があった。国は各自治体で数字を競わせて杉を植えさせた。40年収入が得られないと解りきっているのに。結果として、若者は山を捨てて集落を出て行き、山には一本も売れない杉山が残り、土地が痩せて山崩れが頻発するようになった。

緑の砂漠化」と呼ぶ専門家がいますが、杉が密集すると、表面に光りが届かなくなり、地表面の緑が失われるわけですね。一見歩きやすくて整備されているように見えるけれども、保水力を失った斜面になるわけです。それが雨が降ったわけでもないのに、乾燥が進むことで山崩れを起こす。

 大豊町では、バス路線が廃止され、お年寄りが停留場から一時間山道を上って自宅まで帰る。水道は無いから、何軒かで山の涌水を利用しているんだけど、もうそれを管理できる人間も居なくなりつつある。

 一方対照的なのが、同じ高知の西端の旧十和村という所で、こちらは限界集落ゼロで、今全国から注目されているらしい。ここは交通の便では、大豊町より遙かに不便なのに、なぜ限界集落がゼロかというと、その50年代当時、国の政策誘導を蹴って、40年換金できないものを植えても仕方ないだろう、と賢明な判断を下した地元の指導者がいて、「山の複合型経営」という概念で、むしろ広葉樹を植えて、椎茸やお茶、栗の産地としてこの半世紀やって来た。それが地元の特産品となり、Uターンしてくる若者もいるから限界集落ゼロ。

高知県大豊町では、広葉樹対針葉樹の比率が3対7
旧十和村では                    6対4

 ちなみに日本全国では、1千万ヘクタールの人工林のうち8割が放置状態。なぜこうも杉への過度な転作が続いたかと言うと、1980年に木材価格はピークを迎えて、以降、ずっと下がり続けるわけですね。所が、林野庁がその転作奨励政策を止めたのが1987年。金にならないと解りきっていて、その後7年も続いた。

 番組が林野庁の官僚にインタビューしているんだけど、その人は胸を張って「中国で木材需要が高まっていることを思えば、今日的な観点からは評価されるべきではないか」と嘯く。あんたそこまで言うなら、それ日本の木材を中国に良い値段で売っているんだろうな?

 番組が描くほど、問題が単純だとは思えない。そういう上手く行っている山沿いの町が、四半世紀後も限界集落ゼロだとはとても思えないですから。ただ、限界集落化をその地域社会の努力によって遅らせることは出来る。そういう所を最小のコストで支援することは出来るだろうな、と思いました。問題は、限界集落を越えて、消滅集落へと突き進む所をどうするか? ですよね。



(私のコメント)
昨日のサンプロでは限界集落についてやっていましたが、地方の過疎化の原因としては田畑を植林してしまった事が大きな原因になっているようだ。山間僻地では過疎化の流れは止められませんが、限界集落ともなると集落が消滅してしまう。田畑であれば多少の収入があるから、特産品でも出来れば大きな収入をもたらす。

しかし杉林にしてしまっては60年間は収入が無く、木材相場の下落で山林は放置されて荒れ放題になってしまった。間伐もされないから地面は乾ききりカラカラになって山崩れが起きるようになってしまった。おまけに毎年杉花粉症が発生するようになり公害を撒き散らしている。

林野庁行政の誤りがこのような結果をもたらしたのですが林野庁は多くの団体に天下りを送り込んでいる。林野庁は専ら林道整備に金を使って第二の道路公団化している。しかし林業が崩壊した現在では林道を作っても何の意味も無いのだ。実際は林道と言いながら観光道路を作っている。

日本の産業構造の変化によって地方の過疎化は避けられないのですが、農業自身も近代化させれば山間僻地でも農業は成り立つはずだ。サンプロでも旧十和村ではシイタケ栽培やお茶やクリの栽培で活気のある山間僻地もあるのだ。日本の農林行政はあって無きがごとくであり、誤った補助金行政は取り返しのつかない災いをもたらしている。

11月20日にアメリカの農業事情を書きましたが、石油の値上がりが農産物にまで影響を与えてきている。アメリカのトウモロコシや大豆など日本に入ってこなくなる時代がやってくる。入ってきたとしても遺伝子組み換え作物であり危険な作物だ。このような農作物相場が世界的に急騰すれば、今放置されている田畑でも農作物を作れば儲かる時代がやってくるだろう。しかし山林にしてしまったら農地に戻すのは不可能だ。

昨日の財務省の役人をぼろ糞にこき下ろしましたが、中央官庁のエリート官僚はどうして長期的な戦略が立てられないのだろうか? 世界的の乾燥化が進んでおりオーストラリアでは旱魃が慢性化して農作物が出来なくなっている。アメリカも地下水が枯れてきて砂漠化が進んで農作物が出来なくなるだろう。

食糧安全保障の意味でも補助金を出して日本の田畑を守るべきなのだ。おそらく近いうちにアメリカから農産物を輸入できない時がやってくるだろう。そうなれば嫌でも国内で食用作物を作らなければならない時がやってくる。しかし日本人は弊害が表面化しないと対策を打とうとはしない。




一時的に消費税を停止すべきなのだ。そして景気が拡大して名目
成長率が3%を超え始めたら1%増えるたびに消費税も1%増やせ。


2007年12月2日 日曜日

経団連は売国連 2006年12月12日 きっこのブログ

‥‥そんなワケで、奥田碩にしても、御手洗冨士夫にしても、何でこんなに消費税の大増税を連呼するんだろう? だって、消費税を上げたら、消費者はゼイタク品を買わなくなるから、奥田碩のトヨタにしたって、御手洗冨士夫のキャノンにしたって、売り上げが下がっちゃうんじゃないの? それどころか、御手洗冨士夫に至っては、自分の会社の社員たちに、残業代を払うことすら法律で禁止しようとしてるほどのドケチなのに、何で消費税の大増税を推し進めてるんだろう?‥‥って、思う人もいるだろう。でも、これには、ものすごいカラクリがあるのだ。実は、消費税が上がれば上がるだけ、コイツラがガッポガッポと儲かっちゃうシステムになってる。それが、大企業に甘い汁を吸わせるために作られた「輸出戻し税」なのだ! のだ! のだ!野田聖子の鼻の穴はまん丸なのだ!(笑)

この、「輸出戻し税」って言う呆れ返るシステムによって、奥田碩のトヨタも、御手洗冨士夫のキャノンも、たったの1円も消費税を払わなくて済んでるどころか、何百億円ものキックバックを受け取り続けてて、ウハウハ状態が続いてる。細かいことを書くのはメンドクサイから、チョー簡単に説明すると、この「輸出戻し税」ってのは、「ニポンで消費してるニポン人からは消費税を巻き上げられるけど、外国の消費者からはニポンの消費税は取れないから、輸出する商品には消費税をかけなくていい」ってことになってて、それにともなって、「輸出する商品を作るための材料などにかかってた消費税は、申請すれば、あとから返してくれる」ってことになってる。そして、この「あとから返してくれる」ってのが、「輸出戻し税」ってワケだ。

例をあげて説明すると、トヨタが1台の自動車を作るためには、鉄板とか、エンジンの部品とか、タイヤとか、ライトとか、バッテリーとか、数え切れないほどの部品や材料が必要で、それらは、すべて、それぞれの専門メーカーや下請け会社から仕入れてる。そして、それらのすべての部品に、今なら、5%の消費税がかかってる。仕入れ値が、1本5000円のタイヤなら、1台の車を作るのに4本必要で、その仕入れ値の20000円には、1000円の消費税がかかってる。だから、車1台ぶんのすべての部品や材料にかかった消費税は、ケッコーな額になる。だけど、トヨタがおんなじ車を作っても、それを外国に輸出する場合には、これらの部品や材料にかかった消費税が、あとから返してもらえるのだ。

ちなみに、2004年度の輸出戻し税額のベスト10は、次のようになってる。


1.トヨタ自動車 1964億円

2.ソニー 1048億円

3.日産自動車 856億円

4.本田技研工業 824億円

5.キャノン 718億円

6.日本電気 565億円

7.マツダ 534億円

8.松下電器産業 498億円

9.東芝 471億円

10.日立製作所 249億円


‥‥そんなワケで、この数字は、国に納めてる消費税じゃなくて、国からもらってるお金なのだ。たとえば、トヨタの場合なら、2004年度の国内売り上げに対して、本来、納めるべき消費税が、332億円ある。だけど、輸出した車に対する「輸出戻し税」が2296億円も返ってくるから、差し引きで1964億円も濡れ手にアワでもらってるってワケだ。あたしたち庶民は、100円のものを買うんだって5%の消費税を払ってるって言うのに、ニポンを代表する大企業が、本来は332億円を納税しなきゃなんないのに、それをたったの1円も納税してないどころか、逆に、1964億円もの莫大な税金を返還されちゃってるのだ。

この上位10社だけでも、合計すると7727億円もの税金が返還されてる上に、10位以下の企業もすべて合計すると、年間に約2兆円もの消費税が、大企業へと返還されてる。消費税による国の収入は、年間で約10兆円だから、あたしたち庶民や中小企業が必死になって払い続けてる消費税の約20%は、トヨタやキャノンを始めとした大企業へと流れてるってワケだ。

これで、経団連の前会長の奥田碩や、現在の会長の御手洗冨士夫が、「消費税の大増税」を連呼し続けてる謎が分かったと思う。奥田碩や御手洗冨士夫は、来年、2007年度のうちに、消費税を現在の2倍の10%に引き上げて、その後も段階的に引き上げてくって案を支持してるけど、消費税が2倍になれば、トヨタに返還される2000億円もの「輸出戻し税」も2倍の4000億円になるワケだし、キャノンに返還される700億円もの「輸出戻し税」も2倍の1400億円になるワケだ。そして、消費税が、15%、20%って引き上がってけば、それにともなって、コイツラのとこに転がり込むアブク銭も、どんどん増えてくってスンポーなのだ。

‥‥そんなワケで、あたしは、消費税が10%になろうとも、15%になろうとも、今のニポンの状況を考えたら、一概に「反対!」とは言えない部分もあると思う。だけど、それは、あくまでも、政府のムダづかいや不公平税をすべて見直して、やることをやってからの「消費税引き上げ」だと思う。ニポンを代表する大企業が、軒並み消費税を払ってないどころか、払うべき消費税の何倍ものお金を返還してもらってんのに、なんであたしたちだけが増税されなきゃなんないの? その上、今のままのシステムで増税したら、増税されたうちの20%は、国じゃなくて、トヨタやキャノンに納めることになるんだよ? こんなバカな話ってあるか!

すごく分かりやすく言うと、今、あたしたちが1000円のものを買うと、50円の消費税がかかってるけど、この50円は、すべて国に納められてるんじゃなくて、このうちの20%にあたる10円は、大企業に返還されてるってワケだ。だから、消費税が2倍の10%に引き上げてられたら、あたしたちは1000円のものに対して2倍の100円の税金を取られるワケだけど、そのうちの20円は大企業に流れるワケだし、消費税が4倍の20%になれば、200円のうちの40円は、トヨタやキャノンへと流れるってワケだ。そして、奥田碩や御手洗冨士夫は、笑いが止まらなくなるってワケだ。奥田碩は、自分が経団連の会長をやってた時に、「消費税は2012年までに15%〜16%に引き上げるべきだ」とかってノタマッてたけど、今でも年間に2000億円ももらってるクセに、その3倍ものアブク銭をもらおうだなんて、盗っ人たけだけしいとは、まさに、このことだろう。

だから、あたしは言いたい! 消費税を増税するんなら、まずは、「輸出戻し税」を廃止しろ!

「輸出戻し税」を廃止すれば、それだけで年間に2兆円もの税収が増えるんだから、逆に、消費税なんか増税しなくたって良くなるじゃん。それなのに、格差社会を作るために国民を騙し続けて来たペテン師のコイズミは、トヨタやキャノンには何千億円もオオバンブルマイしときながら、消費税の「事業者免税点」を引き下げて、それまでは免除されてた零細企業からも、冷酷に税金をむしり取るようにした。だけど、家族経営の小さな商店や工場なんて、引き上げられた消費税ぶんをそのまま上乗せしてお客さんに請求したら、お客さんはヨソに行っちゃう。だから、商品の売値や仕事の単価は今までのままで、引き上げになった消費税ぶんは、わずかな利益の中から捻出するしかない。そして、全国で50万もの中小企業が倒産して、10万人もの自殺者が出た一因にもなったのだ。だけど、その裏には、1円の消費税も納めない上に、何百億円、何千億円もの税金を返還してもらって、笑いの止まらない大企業が林立してたってワケだ。

‥‥そんなワケで、あたしは、この国を食い物にしてる史上最低の奥田碩が、やっとこさ経団連の会長の座から下りてくれたと思ったのもトコノマ、今度は、もっと終わってるキャノンの御手洗冨士夫なんかが会長になっちゃったから、この国の経済はますます破滅へと突き進むことになった。これって、やっとこさコイズミが辞めてくれたと思ったのもチョイノマ、今度も、もっと脳みその回路がショートしちゃってるアベシンゾーなんかが総理大臣になっちゃったのとおんなじパターンじゃん。どっちにしても、何百万と言う零細企業、中小企業からナケナシの利益を巻き上げ、それを政治家と官僚と一部の大企業とで山分けする社会、これぞ、コイズミが理想とした格差社会の姿であり、アベシンゾーが作ろうとしてる「美しい国」の姿なんだから、誰が総理大臣でもおんなじだけど、こんな腐りきった売国奴どもに、「愛国心」なんて言葉はコンリンザイ使ってもらいたくないと思った今日この頃なのだ。



(私のコメント)
ホームページ版の「株式日記」の表紙には、消費税こそが「日本の失われた10年の元凶である」と言うことが書かれているのですが、日本の財政学でこのような議論がなされている様子が見えない。消費する事に対して罰則的な税金をかければ消費が停滞する事は分かりきった事だ。

しかし財務省の官僚などは消費に税金をかけても消費は減らないと言う前提で物事を考えている。そして税率を高くすれば税収は増えるものとして考えている。東大法学部を出た日本一の秀才達は法務官僚であって経済のことは専門外でありマクロ経済が理解できていないのだろう。

民間の消費が低下している場合においては国が消費を増やさなければ国全体の消費が低下してしまう。だからバブルの崩壊以来、国は景気刺激政策を行なってきましたが消費は回復しなかった。その原因の一つとしてあげられるのは消費税が導入された事だ。

消費が低迷した一番大きな理由は国の金融政策が失敗して信用収縮が起きてしまった事ですが、追い討ちをかけるように国は銀行潰し政策で銀行を潰し始めた事だ。これでは銀行は貸し出しをせずに債権の回収に走って信用収縮を起こしてしまう。

アメリカでもサブプライムローンから発生した金融危機に対して欧米の中央銀行は無制限の資金供給を行なっている。さらにはサブプライムローンに対する徳政令まで行なって金融機関を救っていますが、新自由主義経済の総本山であるアメリカがそのようなことをしているのだ。

小渕内閣では二兎のウサギは追わないとして景気拡大政策に舵を切ったはずですが、小渕総理の謎の死によって森内閣から小泉内閣になるに従って緊縮財政政策に戻ってしまった。なぜ緊縮財政を取るのかというと国家財政が税収不足だからですが、緊縮財政をすれば税収が減ることは分かりきった事が財務省のエリート官僚には分からないらしい。

アメリカから日本の景気が回復しないのは構造改革しないからだということで、小泉内閣は郵政の民営化しましたが、それは単に地方切り捨てであることがようやく分かり始めてきた。しかし地方を切り捨てれば余計に地方が疲弊して国家財政に負担がかかるようになることが財務省のエリート官僚にはわからないらしい。

消費税がいかに景気拡大にマイナスであるかは、日本の消費税導入後の経済情勢見れば分かる事なのですが、現在の景気低迷を脱する為に一時的に消費税を停止すべきなのだ。そして景気が拡大して名目成長率が3%を超え始めたら1%増えるたびに消費税も1%増やしていけばいい。景気の過熱を防ぐ意味でも一石二鳥の政策だ。

消費税と言えばヨーロッパが本家ですが二桁の失業率で経済成長率は高くない。しかし食品などの生活必需品は低い消費税だから、消費税の税収割合は日本とあまり変わりがなく、日本は一律5%でもヨーロッパ並みの高負担率になってしまっている。

きっこ氏が指摘するように輸出大企業にとっては消費税は高いほどキックバックが大きくトヨタの奥田会長などは16%まで上げろと提言していた。まさに経団連こそはアメリカの手先となって反日の牙城になってしまった。外国から低賃金の移民を導入して働かせようとしていますが、日本が犯罪が多発するようになったのも外人が増えた為だ。地方では昔は玄関の鍵を閉めなくとも泥棒はいなかった。

税金と言うものは利益から取るべきであって、生活する為に必要な経費から取るべきではない。課税しても取れなければ意味がないのであり、税金の滞納額でダントツに多いのが消費税だ。リンク先の租税滞納額の表を見ても分かるように、サラリーマンから取る源泉所得税や事業者から取る申告所得税や法人から取る法人税の滞納額を合わせたものより消費税の滞納額が大きい

しかしこのような実態はマスコミのニュースになる事は無く、私のような事業者でないと消費税の実態は知る人は少ない。さらには外形課税によって消費税は見えないようになったために消費者にはいくらが税金か分からないようになってしまった。小売店などは利益分を消費税に当てて売っているから、消費税が上がると利益が減って赤字になってしまう。だから消費税の滞納が多いのだ。


バカな財務官僚は消費税を増税すれば税収は増えると思っているが滞納が増えるだけ。所得税は利益から払うが消費税は売上げから払う 2006年9月21日  株式日記

私自身も個人事業者だから消費税を納税ましたが、まとめて数十万円もの税金を払うのはびっくりした。このように消費税は最終的に事業者がまとめて払うのですが、納税のしわ寄せは弱い立場の中小事業者にかかってきてしまう。大企業の場合は100円のものを105円にして販売できるが、零細企業の場合は100円のものは100円のまま売る事になり5円分の利益が減ってしまう。

消費税はみなし売上げの5%を消費税として払いますが、零細業者は毎日の支払いに追われて消費税分を分けてプールしている訳が無い。だから数十万円も消費税を払う事になっても払えない事業者が多い。売上げが3000万円以上の事業者なら経理を担当する人も雇えるが1000万円程度の事業者だと仕事に追われて帳簿すらつけられない人も多い。





アメリカにとって東アジアの足場を切り崩してしまうことのデメリットは
明らかです。イラク戦争がどれほどの戦略的な誤算であったか分かる


2007年12月1日 土曜日

米空母が台湾海峡を通過 香港寄港拒否で示威行動 11月30日 西日本新聞

中国政府から香港寄港を一時拒否された米空母キティホークが、香港近海から事実上の母港の横須賀基地(神奈川県)に戻る際、台湾問題への配慮から航行を控えてきた台湾海峡を通過していたことが29日、米軍関係者の話で分かった。

 寄港を拒否した中国に対する事実上の示威行動とみられる。米空母が台湾海峡を通過したのは、1996年の台湾総統選に端を発し、米空母2隻の派遣で情勢が緊迫した「台湾海峡危機」以来とされ、米中関係に波紋を広げそうだ。

 関係者によると、21日に香港入港を断られたキティホークと随行するイージス駆逐艦など計6隻は南シナ海を北上し、23日から24日にかけて台湾海峡を通過。その際、不測の事態に備え、艦載機を飛ばして周辺の警戒監視活動を行ったという。


アジアの隠れた火薬庫は台湾海峡 1月15日 手嶋龍一 日経BP

■「台湾海峡の危機」とは具体的にはどういうものですか。

手嶋 日本に大きな影響が及ぶ東アジアの有事は、台湾海峡と朝鮮半島にあります。台湾海峡と朝鮮半島の順で申し上げたのは理由があります。朝鮮半島で武力衝突が起きても、米中両大国が直接武力で衝突する事態とはならない。しかし、台湾海峡を挟んでは、この両大国が戦火を交える最悪のシナリオを想定しておかなければならないからです。

戦略的思考の要諦は、想像すらできない事態を思い描いておけ、というものです。しかしながら、台湾海峡の危機は戦略を扱う人々の思考にどっしりと根をおろしている。現に1996年には米中の危機が現実のものになりました。この年、台湾の総統を初めて民主的に選出する直接選挙が行われることになりました。中国側は、李登輝氏が当選すれば独立に傾くことになると危惧したのです。

中国の政治指導部は、台湾独立の動きをけん制しようと台湾島を挟むように複数のミサイルを発射しました。中国の人民解放軍は、続いて台湾への上陸を想定した大がかりな演習を企図したのでした。これに危機感を抱いたアメリカのクリントン政権は、台湾海峡をにらむ海域に原子力空母を含む二個機動部隊を急派したのでした。このため米中両国の間には一挙に緊張が高まったのでした。これが96年台湾海峡危機と言われるものです。この地域の危機の深さを端なくも示した事件でした。

96年台湾海峡危機では、中国側の渡洋能力、航空能力が共にまだ十分ではありませんでした。つまり、アメリカ側の制海、制空能力が圧倒的に勝っていたわけです。表現を変えれば、アメリカの中国に対する抑止がよく効いていた。中国側にそれ以上の軍事行動を思いとどまらせる抑止力が機能していたということなのです。実際に中国側は、予定していた上陸演習すら名目的なものにとどめて手仕舞いにしたのでした。

あの危機から10年あまり。中国の人民解放軍は、矛を収めた無念をかみ締めながら、剣を研ぎ続けたのです。中国経済の躍進を背景に、中国人民解放軍がどれほどの近代化を遂げたのかは指摘するまでもないでしょう。

その一方、ブッシュ大統領のアメリカは、イラク戦争でつまずき、東アジアでのプレゼンスを大きく低下させています。台湾海峡を挟んで米中の力が接近してきている。アメリカの対中抑止にかげりが見え始めている。武力衝突の危険水位が知らず知らずのうちに上がってきているのです。

心ある世界の戦略家たちが、朝鮮半島よりむしろ台湾海峡の動向に神経質になっているのはこのためです。2007年、東アジアの安全保障は、台湾海峡から目を離してはなりません。

■米国にとって東アジアに軸足を移すことは、どんな「国益」になるのでしょうか。中東と比べれば魅力的な地下資源も乏しいし、これといったメリットもなさそうに思えます。

手嶋 石油などの地下資源に根拠を見出して安全保障を論じるのは、昨日の戦略思考と言わざるを得ません。東アジアこそ世界経済の成長の中心です。ここでアメリカが戦略的な影響力を失ってしまえば、アメリカはもはやスーパーパワーとは言えません。その戦略上の力のゆえに、米国通貨のドルは、金にリンクしていない、つまり兌換紙幣ではないにもかかわらず世界中で流通している。もし、米国が東アジアでのプレゼンスを失くしていけば、ドルは基軸通貨としての地位を滑り落ちてしまうでしょう。基軸通貨の地位をユーロに譲ってもいいのでしょうか。アメリカは断じてイエスとは言わないはずです。ならば、東アジアにとどまらなければいけない。

アメリカが東アジアでのプレゼンスを摩滅させれば、日米同盟は空洞化していきます。北朝鮮は安んじてさらなる核武装に突き進んでいくでしょう。アメリカにとって東アジアの足場を切り崩してしまうことのデメリットは明らかです。それだけに、今のアメリカにとって、あのイラク戦争がどれほどの戦略的な誤算であったかお分かりいただけましょう。

■そうだとすると、この時期に在日米軍の再編することは危険なのではないでしょうか。

手嶋 在日米軍の再編は、アメリカのプレゼンスの低下を直ちに意味するわけではありませんから、危険と断じるのは早計です。戦略的には、常に沖縄のような前線の要衝に兵力を配置しておかなくても、パワープロジェクション、戦力を機動的に投入できる態勢を整えておけば、抑止力を維持できる時代に入っています。そうした観点に立った在日米軍基地の再編を目指しているのでしょうが、現実はあまり上手くいっていないように思います。

米軍基地に隣接する地域にお住まいの方が「アメリカは出て行ってほしい」と思う気持ちは確かに分かります。しかし、より大きな戦略的な観点から見ると、アメリカのプレゼンスを確保しておくことはやはり必要に思います。もちろん沖縄のように、米軍基地がもたらすさまざまな軋轢(あつれき)に永年にわたって苦しんできた地域には、「より大きな国益を考えて我慢してほしい」などといっても意味がありません。ご苦労に見合う物資両面からの対策はやはり必要です。(後略)



(私のコメント)
日本では朝青龍の謝罪会見が大ニュースであり、4チャンネルから12チャンネルまで、どのチャンネルを回しても朝青龍の顔ばかりが映し出されていた。頼みのNHKもフィギュアスケート大会の中継で一般ニュースはスポイルされてしまった。ワイドショーなどではこのような事はよくあったのですが、夕方のニュース時間にやられたらたまらない。

日本のテレビニュースは視聴率さえ稼げればどんな事でも放送するのでしょう。崖っぷちの野良犬救助に生中継するぐらい下らない事まで放送する。それに対して日本の運命を左右するような重要な事は影響が大きすぎて放送される事は無い。つまりバカバカしい事ほどテレビ放送局は大きく取り上げ、重要な事ほどお上がうるさいので放送しない。

さいわいネットなどでは小さなことでも記事になるから、注意して見れば重要なニュースは見つけることが出来る。米空母のキティーホークが香港に寄港を断られたのも小さなニュースですが、米中関係が微妙である事が読み取れる。中国政府の真意が分かりかねますが、何らかの当て付けなのだろう。

去年の10月に米機動部隊に中国の潜水艦が異常接近しましたが、先月もまた米機動部隊に異常接近している。いずれも魚雷の射程範囲何であり米機動部隊は気がつかなかったようだ。空母の周囲には厳戒態勢が敷かれているはずですが、探知されないようなシステムを中国の潜水艦が装備しているのかもしれない。


中国の潜水艦、米海軍の非常警戒網を突破=英紙 11月12日 朝鮮日報

艦隊が最近、太平洋で演習していたところ、中国籍の潜水艦が演習海域のほぼ中心に配置されていた空母「キティホーク」の近くに急浮上し、米軍が驚いた、とイギリスの日刊紙「デーリー・メール」が11日、報じた。

 同事件は最近、米国海軍がキティホークを含む艦隊を動員し、日本の南部と台湾の間の海域で演習を行っていた際に発生した。米海軍は、空母が演習に参加する場合、少なくとも約10隻の戦艦と2隻の潜水艦を周囲に配置し、警戒態勢を敷いている。しかし、中国が独自開発した全長49メートルの攻撃用潜水艦1隻が、これらの監視網をくぐり抜けたというのだ。約80機の戦闘機と4500人の兵士を乗せたキティホークは、同潜水艦が搭載している魚雷の射程圏内にあった、と同紙は伝えた。

 北大西洋条約機構(NATO)のある関係者は「米国は今回のことでスプートニク(1957年に旧ソ連が打ち上げた世界初の人工衛星)打ち上げと同等の衝撃を受けた」と話した。米国は、中国の潜水艦がこうした高度な技術を持ち合わせているということを認識していなかったというのだ。

 米国がこの事件に対する釈明を要求したところ、中国は「偶然にすぎない」との反応を示したという。しかし、一部の専門家は、中国が自国の軍事技術の水準を米国や西側諸国に誇示したものとみている。イギリス海軍の元将校で対潜水艦専門家のスティーブン・サンダース氏は「自分たちの裏庭である台湾に関して、米国が干渉したり影響を及ぼそうとしたりする場合、ただではおかないとの意志を示したもの」とみている。



(私のコメント)
これも中国海軍の嫌がらせ行為なのですが、潜水艦への索敵網を掻い潜る技術を持ち始めたのだろうか? 通常型潜水艦の進歩もめざましく攻撃性能は原子力潜水艦に劣らず、沿岸海域では強みを発揮する。中国はこうした潜水艦を60隻程度保有しており、日本は潜水艦を16隻しか保有していない。

中国の海軍力の増強は日本にとっても脅威であり、防衛ラインを設定して中に入ってきた艦船をみな追い出すつもりなのだろう。先日も東シナ海のガス田開発を中国に打診したら軍艦を出動させると返答してきて日本は開発を断念したようだ。日本は外交と防衛をアメリカにまかせっきりにしているから、中国を刺激する行動は取れない。

あくまでも日本の自衛隊はアメリカ軍のサポート役であり後方支援しか役割は与えられていない。アメリカ軍が無敵であればそれでもいいのでしょうが、イラク戦争で軍が釘付けされていると他の地域では動きが取れなくなる。その意味でアメリカ海軍は意図的に中国潜水艦を泳がせて本国政府に警告を発しているのかもしれない。

このような状況では自衛隊は緊張感の欠けたものになり、防衛省で汚職が頻発するのもたるんでいる証拠だ。政治も審議をほったらかしにして証人喚問がどうとかこうとかやっている。イージス艦の機密情報も自衛官の妻が中国のスパイで問題になりましたが、一体自衛隊は何のために何をやっているのだろうか? 自衛隊の間抜けぶりを示すニュースが昨日もありましたが、まことに情けない。


<海上自衛隊>中国海軍へのイージス艦公開中止 米側要請で 11月30日 毎日新聞

海上自衛隊が30日に検討していた、来日中の中国海軍艦艇乗員へのイージス艦「きりしま」の公開を、在日米軍などの指摘を受けて取りやめた。今年1月に海自2等海曹によるイージス艦情報漏えいが発覚するなど、米側は自衛隊のずさんな情報管理体制に懸念を強めており、日本側に慎重な対応を求めたとみられる。イージス艦の公開中止を受け、中国海軍艦艇乗員は同日、代わりにインド洋での給油活動を終えて帰国した補給艦「ときわ」を視察した。

 イージス艦のシステム中枢部は「特別防衛秘密」指定で非公開だが、その他の部分は来日した外国軍関係者らへの公開が容認されていた。複数の防衛省関係者によると、海自は当初、中国側に甲板などに限定して公開する方針だった。イージス艦を公開することは中国側には伝えていなかったという。【田所柳子】



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