訓練日記2001年版 6月〜7月

2001/6/16

ジャッキー臭いを嗅いで
臭いを「嗅いで!」
ジャッキー選別台へゴー
「持って来い!」で出す
臭いを嗅ぎ分け中
選別中
これだ!
これだ。
さあー持って帰る
さあ〜持っていく・・・

捜索作業中
物 品 選 別 作 業
選別台の5つの物品の嗅ぎ分けが、出来るようになれば選別作業の基本は終了です。
後は物品の臭いの濃い薄いの使い分けです。当然最初は濃い臭いから入ります。その時に犬の作業密度あるいは作業の仕方の良し悪しを鋭く見ることが大切です。
仮に、犬がいとも簡単に作業をこなしているとしたら、それよりさらに厳しい臭いにすばやく変更する事です。しかし、途中で犬が迷ったり壁にぶつかった時にはちゅうちょなく1ランク或いは2ランク元に戻して進めるべきです。
ここで間違っていけないのは、物品の正解を求めるのではなくあくまでも選別台上を正確なリズムで嗅ぎ分ける事を主眼とするべきです。
選別作業は反復練習と臭いの濃淡との駆け引きです。一喜一憂するよりも選別台上の動きを重点に観察することです。
警察犬捜索練習会 捜索練習会 捜索練習会
追 求 作 業
追求作業は基本が出来上がれば、出来るだけいろんな状況の場所をその都度変えることが有意義です。場所選択の毎日の変更は難しい事ですので、ワンパターンにならないように方向を変えたり、砂地やアスファルトを少々入れたり変化を付けることが大事です。あくまでも追求作業をしている事が大事で、途中で顔を上げたり作業意欲を失うようなことが無いように絶えず一歩上の仕事をさせることです。
顔を上げたり作業意欲を失っている時はすぐに原点に戻り、ゆとりのある仕事を再度させて仕事の何たるかを理解させ、自信を付けさせます。
  ジャッキーの現状・・・・
選別作業は訓練を始めて5ヶ月経過し、移行臭選別に入りました。この犬は一本調子で仕上がって行くのではなく、ある時期行ったり来たり繰り返し、ある日突然飛躍的な進歩を見せます。進歩した時には元に戻ることはほとんど有りません。
今の力は選別だけならば、かなり高い力が感じられます。
一方、追求作業は指導主の臭いだけのために本線から外れても、又元に戻りますが、他人の足跡にどのように反応するのか未経験です。

2001/7/29


<捜索紐とピン>
追求訓練に欠かせないのが捜索紐とピンです。ピンは、適度の強度が有り約1mの長さで簡単に曲がらないような物を選びます。また、頭には、目印用の紐(ビニール)を付けておきます。
足跡を見失わないように転換地点でピンを打ちます。右左は問いませんが、犬の成長に合わせて時々代える事もあります。

  
<捜索物品>
(たばこ・マッチ箱・木切れ等)
物品は特に決められた物は有りませんが人が所持する物が適当です。

原臭を嗅いで

単独で追求

指導主が激励しながら
<追求作業>
追求作業は、@スタートの臭いを取る事と、A最後まで追及しつづける事と、B足跡を外さない事、が大事です。@は、スタート物品を土中に埋めたり、坩子等で臭いを嗅がせたりします。追求で一番大事な部分はAの作業です。訓練の初めの時期はあきらめさせないために、短い距離に物品を置いて犬に自信を付けさせますが、慣れるに従いその距離を延ばして行きます。延ばし方も単に距離を延ばすのではなく、途中に変化を付けます。例えば、草地から砂地にしたり、あるいは階段を入れたりします。しかし、慣れないうちは草地でしかも、臭いを濃く付けてしっかり臭いを取る事を徹底させます。
指導主が追い立てるように後から付いて回る事も大事です。慣れたら単独で追求させます。
以上のようないろんな角度での状況をどのようにクリアー出来ているかを見定めます。指導主のこの理解(判断)が更に上達へと導きます。
<余談
夏場の練習は、特にしつこくならない様に涼しい早朝に行うなど短時間で切り上げる事が大事です。
ジャッキーは、この夏特に足跡を外さない事を重点に、一区切り1〜2mの短い屈折の反復練習をしております。