ワインは飲むものにあらず

既に速報済みではありますが、事の顛末を語って更新を誤魔化そうという魂胆である。

世間様ではボジョレーに限らずワインは飲むものであり、香りを楽しむものであり…まあいいか。しかしその筋
の人たちにとってはちょっと違う。ボジョレーは飲むにあらず。
撮るのである f(^_^)
少し真面目に書くと、いわゆる解禁日と地理的位置の関係で、解禁日に間に合わんが為に航空便が不可欠な
のがこの国である。ニュース等を総合すると全世界の4割近くが日本で消費されると言うから驚きだが、そうな
れば当然貨物便も増えるわけだ。そして中には滅多に日本にやってこないレアビジターが混じるため、この時
期は熱いのである。

さて、このボジョレー貨物便だが、解禁日が決まっている以上、やって来る日もかなり限定される。有り体に言
えば解禁日前週の金から日曜日にゴッソリ到着するのである。偶に直前飛来というのもあるが、通関して全国
へばらまく期間を考慮すると大体こうなるらしい。
そして今年のボジョレーちゃんは幾つか興味深い便が設定されていることが分かった。(と言っても1週間ぐら
い前のことだが)
世間で(無論その筋で)一番反響があったのはおそらくABC(Air Bridge Cargo)のジャンボであろう。成田やセ
ントレア関係の掲示板ではコイツの話題がダントツであった。しかし、実はその影で大物が控えていた。場所
が福岡と言うのも渋いが、AvientのDC-10Fである。DC-10と言えばつい先頃JALをリタイアし、ついに日本籍
の機体がなくなってしまったのだが、その意味でも旬な機体である。さらにこのDC-10はもともとベアリング会
社のミネベアが社有機にしていたもので、成田でもお馴染みだった日本とも縁の深い機体である。Avientに移
籍してそう長くはないはずで、塗装はほとんど変わらないブルーのツートンで飛んでいる。オマケに最近尾翼
に変なマーク(シンボルマークか?)が入って、ますます気になる奴に変身したらしい。
そういうことで、金曜日の朝の釣果がこれである。幸いにしてほとんど例外なく週末出勤を食らっていたので休
みは取り放題…(でないのが辛いところ)。一念発起して休みを取り、なぜか関空にいたのであった。どうしても
この2機が見たかったので、天気が破チャ目チャらしい福岡を取り敢えずうっちゃって、関空経由福岡にしたの
だった。
無論理由はそれだけではなく、ターミナルから撮影できるメリットもあるわけで…。デッキは寒かったそうですが、
こちらは快適な上に飛行機が近い。(すまぬ)
この日はエールフランスやアリタリアの貨物便がわらわらやって来る予定だったのだが、それらは見向きもせず
福岡便に飛び乗る。離陸待ちの間、貨物地区の出発待ち機体が目の前に止まっており、今更ながらコンパク
トカメラが一台欲しいなと思ったりしたのだが、何はともあれ小雨の関空を立ち、あっという間に福岡に降り立った。
最初がこれ。同社に移ってから日本飛来があったかな?と言うそこそこ珍機である。ただ外は大雨で、雨合
羽を持っては来たが、ガード出来ないズボン以下はずぶぬれを覚悟せねばならない。出発が14時だと聞い
たのでそれまでじっと待機し、動き出すのに合わせて雨の中をダ〜〜〜シュ。
濡れたついでにコイツも撮りまくる。横がちに撮ろうにもターミナルとポールが邪魔するのでこれが限界。
ちなみに至近にある警官詰め所?のオッサン曰く
「まあ、仕事でもないのによくやるねえ」

ごもっとも。
不幸にして翌日から「ねんりんピック」だったため、福岡市内のホテルはほぼ壊滅。路頭に迷うところだった
が、幸い官庁街のホテルに転がり込むことが出来た。多分こんな事でもなければ選ぶはずもないような、
古びたホテル。何か益田の安ホテルに詰め込まれた日のことを思い出した。で、部屋に入ってまた驚く。

足の踏み場がないじゃん。

つまりシングル部屋に無理矢理エキストラベッドを詰め込んでみたものの、結局部屋が埋まらなかったと言
う奴なのだ。空調のスイッチをいじるにも、テレビのメインスイッチを押すにも、ベッドを二つ乗り越えて行か
ねばならない。
大人しくねてろと言うことだと判断した。