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医王寺にある大師堂は、天保4年(1834)8月に建立されました。もともとは
大師堂の大きさは東西三間(約5.46m)、南北二間半(約4.55m)であり、弘法大師空海の開宗1000年を記念として建立したと伝えられています。
医王寺は、遠州二十一大師の第二十一番札所に指定されています。また、お大師さまを信仰する御詠歌も語り継がれています。
ありがたや 恵みも深き 鎌田山
大師の 御手に 杖も心も
医王寺の大師堂近くに祀られている石仏です。江戸初期に造られたと推測されます。長い間風雨にさらされていたこともあり、表面には苔が生え、六地蔵などは傷みが激しいです。現在は屋根を建設し、雨による浸食を抑えています。
その昔、医王寺の墓地へお参りした人たちは、必ず、この石仏に手を合わせて帰っていたそうです。
何代も前のご先祖さまの時代から、信仰の対象となり、私たちの生活を見守ってくれる石仏です。今度じっくりお顔をご覧になってみて下さい。大変優しいお顔をなさっています。
医王寺周辺の地域では、古くからの風習で2墓制による先祖祀りが行われていました。亡くなったご先祖さまのご遺骨を納める墳墓と、その家系の大先祖さまをお祀りする墓碑の2種類であり、墓碑は、信仰していたお大師さま(弘法大師空海)の近くに建てることで、お大師さまの徳と、慈悲を授かれるようにしたのでした。
大先祖さまを祀るということから、その家系の本家すじにあたる者しか、大師堂の近くに墓碑を持つことが出来ませんでした。
古くから医王寺のお檀家として、医王寺を支えて下さっていた方たちが、今もお大師さまのお近くで静かに眠っておられます。
医王寺の絵葉書 薬師堂 昭和初期頃 |
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