性格がわかってきたよ


2歳後半になって、だんだん彼の性格が解ってきた。やんちゃで力持ちかと思うと、臆病なところもあったりする。
ある日の早朝、震度4の地震に襲われた。まだ眠っていた私達家族は、突然の出来事に目を覚ました。うちは、マンションの7階なので結構揺れを感じる。当然たけるも起きて、しばらくワーワー泣いていたのだけれどあまりにも怖かったせいだろう、朝5時だというのにもう眠ってくれないのだ。いつもなら熟睡している時間なのに、「あれなあに?何が来た?」「地震よ」「地震?もう来ない?」ずっとこの繰り返しである。結局、1時間半位の間びっくりして興奮したのと、何が起こったのだろうという恐怖感とで眠ってくれなかった。その後、たけるは少し眠る事が出来たのだけど、私はもう眠っている時間はなかった。地震で何か被害があったわけではないけど、大人でも怖かったのだから子どもにとってはすごい出来事だったんだろうね。
まだ1歳ちょいの頃にも、震度3の地震が起こったのだけどその時は、何の反応もなかったはず。
その日の夜、いつものように私がたけるを寝かせようとしたら地震の事を思い出して、「じしん こわいんよー、パパとねるんよー!!」と言って主人の布団にもぐり込んでしまった。いつもは、すぐに眠ってくれるのだけどこの時は、やはり今朝の恐怖を思い出して「じしん もうこない?」「こわない?」の繰り返しでなかなか眠ってくれようとしなかった。こんな感じが、1週間くらい続いた。やっと眠ったかと思って、主人がその場を離れようとしたら目を開けて「いっちゃやだ!」と引き止める。どうも私一人では、不安だったのだろう。パパと、ママにそばにいてほしかったのかな?しばらくして、地震の恐怖感は自然におさまった。まだ2歳なんだもんねぇ、怖いのは仕方ないね。子どもは、本当に敏感なんだなぁとつくづく感じた出来事だった。
夜電気のついていない部屋には、オバケがいるんじゃないかと思っていたり、何か悪い事をすると大きなかぶと虫がやって来て襲われる、などと思い込んでいるらしい。でもそれは、私達親がつい冗談半分で言ってしまった事。しっかり信じ込んでしまった。というか、信じ込ませてしまったのだ。臆病なところがあるのは、私達のせいなのかな?
しかしそうでもないなと思える出来事もある。たけるが1歳の頃、クリスマスが近づいてきたある日の事。主人がたまたまホームセンターで、変わったサンタクロースを見つけてきた。サングラスをかけ、ハーレーにまたがったいかにも柄の悪そうなサンタである。一応サンタクロースの格好はしているものの、とてもメルヘンチックとは言えない。スイッチを入れると、けたたましいバイクの音にのって変なサンタがノリノリでわけのわかんない歌を口ずさんでいる。このサンタを見た時から、「サンタ こわいんよー」と言って逃げているのだ。多分、バイクの音が大きいので驚いてしまったからだろう。子どもに夢を与えるはずのサンタが、ただの怖い人形となってしまった。しかし、音が大きいだけであんなにも怖がるかなぁ?やっぱり臆病なとこあるなぁ。その後、毎年クリスマスの時期になるとそのサンタを登場させているのだけれど、何度見ても同じように嫌がっている。サンタがクリスマスプレゼントを持ってきてくれる事は判っているんだから、嫌いにならないでよ。お願い!!でも、その怖がりを利用してたけるが、悪い事をした時に「そんな事をしてたらサンタが来るよー」と言っていたずらをやめさせようとしてしまう。あぁ、本当にダメ親!
でも、性格についてちょっとフォローしておこうかな?
たけるは、公園やスーパーなどで他の子どもに出会うと、自分から近づいて行って「一緒に遊びましょ!」などと言って、人見知りする事なく一緒に遊んでいる。誰とでも仲良くしている様子。ひとりっ子だしいとこもいないし、普段同じ年くらいの子ども達と接する機械は少ないのに、恥ずかしがる事は無い。主人や私が、他の子ども達のようにしょっちゅう連れて外出出来ないのにほとんど人見知りしないのは、もって生まれた性格なのか?人の性格って、もって生まれたものより育ってきた環境によってつくられるものの方が多いと思う。親の責任は重大である。少々乱暴なところはあるものの、そこはやっぱり男の子!元気に育て、かぶと虫くん!
2歳児の頃の目次へもどる