アマの棋力表示基準



アマの棋力表示は、プロに対してどんな手合いかによっています。
30年前はプロに6子だと初段でした。現在は、公称「7子で初段」だそうです。 でも、実際には9子で初段になっていると思います。 smile_aceの例でいうと、30年前は3段でした。以降強くなっているとは思えないけど5〜6段で打たないと、勝ちすぎてまずい状況になっています。

ところで、アマのトップクラスとプロの手合いはどうかというと2子くらい、県代表の クラスだと3子というところだと思います。
smile_aceは相手が県代表クラスだと2子くらい、プロに対して5子です。 実際、プロに対して、私は30年前のアマ3段の時に4子で打っています。勿論勝てませんでした。

プロとの対局が実現しない場合でも、プロとの対局手合いを基準に決められた棋力表示を参考に棋力を決めます。例えばsmile_aceに4子で丁度良い手合いのAさんは初段、9子のBさんは5級です。

いままでのことをsmile_aceが5段として現わすと、

プロとの標準手合いで段を表示
プロ 10段
アマのトップクラス  8段
県代表クラス  7段
smile_ace  5段
Aさん 初段
Bさん  5級
.htm" target="_blank"> ということになります。
この表から、プロと初段は9子が妥当ということが読み取れます。
プロはアマの表示レベルでは10段ということになります。
 注.友人が使っているネット碁サイト「サンサン」ではプロが10段となっています。

基本的には、アマの段はプロに対してどういう手合いだからという基準を間接的 であれ、守るべきだと思います。つまり直接対局しなくても、プロと対局したり、 県代表クラスと対局したりしている人を介して、妥当な手合い(段)を割り出していく 必要があります。
ただし、このことは、特定の対局グループで無視されることもあります。 いわゆる井の中の蛙でも良いという考え方です。そういうこともあるので、絶対的 ではありません。
しかしながら、こういうグループだと、外部との対局が難しくなり、 グループの力が拡大しない結果となるでしょう。

尚、きっずでは「蛸壺リーグ用の<段級位のめやす>」がありますので興味のある方はご覧下さい。

   


棋力判定と対局手合い


棋力判定
棋力判定をして欲しいと思う人は多いです。これはかなり難しい問題です。
例えば、棋譜を示して、棋力を判断してくれとよく言われます。棋譜を見ただけで、初級とか中級くらいの判断は出来ても、何級かというところまでは無理だと思います。プロだって、出来ない相談です。
序盤の基準、中盤の基準、ヨセの基準、それぞれ棋力の基準は全くありません。
死活で10分で3級など、あたかも基準があるように表現していることがありますが、かなりいい加減です。そして死活以外はいい加減な基準自体も無い。こういう状況で、総合力としての棋力が示すことが出来る筈がありません。

棋力判定は、棋力の分かっている人と真剣勝負をすることにより可能です。例えば、5段の人と何局かハンディを変えて打って見て、4子のハンディだと、丁度良い勝負だと分かれば、その人は初段前後です。
これは19路での話です。19路では1子のハンディは1ランク差(1段或は1級)13路の場合は1子は約2.5ランク差、9路では約4.5ランク差です。

実力に応じた手合いで打つことと上達
ハンディの状態を「手合い」と言います。「AさんはBさんに対して、手合いは2子だ」という様に使いますが、
実力に応じた手合いで打つことが、次の2つの意味で重要です。
1.棋力判定何時も、実力にあった手合いで対局していれば、上級者の棋力が判っている場合、自己の棋力も必然的に判ります。
2.効率的な上達 置き碁の良さは、上手のトリックを見破ることによって、基本的な知識を身につけることにあります。棋力の違う場合に、妥当でない手合い、例えば棋力が違うのに平手(ハンディ無)で打ってると、上手は、本手だけ打ってて勝てます。そうすると、下手はどうして負けたのかわかりません。そして、相手が本手ばかり打っていた場合には、悪手に対する対応力をつける機会がないことになります。だから、上級者と打つ場合は、実力に相応した、手合いで打つことの方が、上達につながることになります。
ハンディがあれば上級者は多少の無理な手を打ってきます。例えば19路での第1手は殆どの場合コゲイマガカリですが、黒が全ての星を占めている場合に、白の最善手はコゲイマガカリではなく、三々ヘの打ちこみであったりする訳で、コゲイマに掛かること自体白は無理を承知で打っているのです。そんな無理を打ってくれるから、黒は、その無理にどう対処するのか学ぶことが出来る訳です。
このことは、上級者と平手で打つことが悪いと言っているのではなくて、布石の勉強にはなっても、中盤の力を つける効果は低いということです。中盤、終盤の力をつけるには、実力相応の手合いが良いということです。 上級者もこれを認識して、楽な手合いで打つのでなく、いろいろ工夫して、下級者の問題意識のアップを図って ください。


smile_ace流手合いの決め方
対局する時に1局毎で手合いを変えます。
例えば 1局目 3子コミ無     下手の勝利
     2局目 3子コミ黒から2目    〃
     3局目 3子コミ黒から4目    〃
     4局目 2子コミ白から4目(3子コミ黒から6目と同等)
これで、勝ったり、負けたりする様になったところが、丁度良い手合いです。
3連勝(或は累計で3番勝越し)したら、置石が変更になります。

但し、19路での対局で、しかも対局の頻度が少ない場合は1番手直りという ことも、考えられます。
例えば 1局目 4子コミ無     下手の勝利
     2局目 3子コミ無し     〃


尚、ネット碁、囲碁センターなどではレーティング制度、或は点数制で、棋力を自動的にコントロールしていることがあります。例えば「きっず」では蛸壷リーグでレーティング制度を使って段級のコントロールをしています。


   



碁盤サイズ毎の手合いの基準

2005年11月に見直して、13路、9路の手合い表を改訂してみました



碁盤広さの比較、私の実戦経験により、下記が一つの目途と考えてます
19路盤1子のハンディは1ランク差(1級、1段) 例 5級差は5子           初段と5級は5子
13路盤1子のハンディは2.5ランク差 例 5級差は2子 10級差は4子  初段と5級は2子
9路盤1子のハンディは6ランク差 例 6級差は先 12級差は2子   初段と12級は2子


尚、上記のsmile_ace基準、及び「互先と先」の差は1子差ではなくて、0.5子差という考え方を基本として、手合割表を作成してみました。

段級差19路盤 1子=1級差13路盤 1子=2.5級差9路盤 1子=6級差
0 互い先、コミ+6.5 互い先、コミ+6.5 互い先、コミ+6.5
1 先、 コミ+3.5 先、 コミ+4.5
2 2子 先、 コミ+2.5
3 3子 2子、コミ-3.5
4 4子 2子 先、 コミ-2.5
5 5子 2子、コミ-3.5 先、 コミ-4.5
6 6子 3子、コミ+3.5 先、 コミ-6.5
7 7子 3子、コミ-3.5 2子、コミ+4.5
8 8子 4子、コミ+3.5 2子、コミ+2.5
9 9子 4子 2子
10 以下、コミ-10ずつ加算 4子、コミ-3.5 2子、コミ-2.5
11 5子、コミ+3.5 2子、コミ-4.5
12 5子、コミ-3.5 2子、コミ-6.5
13 6子、コミ+3.5 3子、コミ+4.5
14 6子 3子、コミ+2.5
15 6子、コミ-3.5 3子
16 7子、コミ+3.5 3子、コミ-2.5
17 7子、コミ-3.5 3子、コミ-4.5
18 8子、コミ+3.5 3子、コミ-6.5
19 8子 4子、コミ+4.5
20 8子、コミ-3.5 4子、コミ+2.5


尚、きっずでは「蛸壺リーグ用の手合割表」がありますので興味のある方はご覧下さい。ただし、蛸壺の手合割表は特に13路のものが、下手に有利に作ってあるので、上手から見るととても妥当だとは思いにくいものになっています。