対局ソフト比較

 対局ソフト・銀星囲碁13と天頂の囲碁4の「機能比較」と「ソフト同士の対局結果」です。

  機能比較  銀星囲碁13が数段勝ります。
  棋力比較  私のパソコン環境Intel(R) Core(TM) i7-3770 CPU @ 3.40GHz メモリ16 GB 64ビットの下で、銀星囲碁13が大きく勝越しました。
  総合比較  棋力も、機能も銀星囲碁が勝る。比較要素として棋力の方が重要なので、今後も銀星の棋風を変えて、対局をさせてみたい。
機能比較 銀星囲碁13 天頂の囲碁4
対局機能 棋力 公称棋力5段、思考時間1手120秒が最強でパソコン能力によって強さが変動する。
同左
思考時間変更 機能あり(ボタンで簡単に指示可能) 機能あり
人の持ち時間、秒読み 機能なし 機能あり
ソフト棋力比較 銀星13の自動対局機能により天頂4と対局させた16局の結果は銀星13の11勝5敗
棋譜再生 画面上の矢印ボタンで1手又は5手移動 画面上には矢印ボタンはない。キーボードの矢印ボタンにより移動
地合表示 個々の地の大きさと合計を表示 合計は表示されるが個々の地は表示されない。プログラムアップデートにより銀星の地合表示と一致したが、アップデート前は正しくなかった。
石替わり 機能あり(ボタンで簡単に指示可能) 機能あり
思考エンジン動作時間 人の手番でも動作させ、棋力アップを計る
但し、パソコンが2スレッド以上に対応している場合に限る。
指定不可
コンピュータ能力測定 機能あり 以下は例
CPUの種類
Intel(R) Core(TM) i7-3770 CPU @ 3.40GHz (8 CPU)
メモリ
16271 MB
OS
Windows 7 Home Premium 64-bit
1手当たりの平均思考予想時間
1 s
機能なし
使用可能碁盤 19、13、9、8、7、6 19、13、9
手合割 19路25子、13路9子、9路5子 各9子
ニギリ 機能あり 機能なし
初手の位置指定 機能あり 選択なし
コンピュータの棋風 勢力型・実利型 選択なし
途中局面からの対局再開 機能あり 機能あり
コンピュータへの着手指定 機能あり 指定不可
コンピュータの投了条件 指定可 但し、30目未満差の投了は指定不可 指定不可
碁盤の座標表示 日本式のみ 国際式、日本式選択可
棋譜読み上げ、対局相手 読み上げ者不明 万波佳奈、奈穂を選択可
その他の機能 棋譜ファィルの保存拡張子 pd2、sgf zgf、sgf
詰碁対局 有り
詰碁を画面に表示してやり、詰碁を解く、白黒双方での対局の3モードでの利用が可能
機能なし
練習問題 有り
ヨセ問題、この手何目問題各30問
機能なし
有段者の為の問題集 布石、死活、手筋、攻め合い、ヨセ各50問計200問 機能なし
チャレンジ対局 有り 機能なし
レーティング対局 有り 有り
インターネット碁会所接続 有り 機能なし
棋譜OCR 有り
スキャナーで読取らせ、コウと若干の読取エラーを修正することにより総譜を登録
機能なし
銀星ツールU パソコンソフト同士の自動対局が可能 機能なし
ペーパーマニュアル 詳細マニュアル 簡易マニュアル
ソフト対局結果
(16局)
1手の考時間30秒 9勝 3勝
1手の考時間60秒 1勝 0勝
1手の考時間120秒 1勝 0勝


ソフト対局結果

銀星13 勝敗 使用時間 棋風 天頂4 勝敗 使用時間 リンク 内    容
後手 長考30秒 勢力型 先手 × 時間30秒 7.5目 130412_1_tencho4-ginsei13_w 天頂は先手を取っていれば良いという安易な対局態度が災いとなって、薄くなって負けている。銀星は勢力重視の棋風モードにしてあるが、この碁では、むしろ天頂の方が勢力重視になっている。
先手 × 長考30秒 勢力型 後手 時間30秒 中押 130413_1_Ginsei13-tencho4_w 銀星はこの碁も勢力重視の指定にも拘わらず、左上、左下の三々に打っている。両方共三々が最善とも思われない局面なので、甚だ疑問。また、戦いの最中に黒85の様な手が出たり着手分裂気味で、前局の天頂の悪いところを見習った感じの碁になっている。
先手 長考60秒 勢力型 後手 × 時間60秒 中押 130413_2_Ginsei13_w-tencho4 天頂は41の地点を伸びるという発想はないのだろうか。白48の出で自らのダメヅマリを招いて損をしている。大変重要なことだと思うけど、こういう部分的なことはあまり意識していない。銀星の方は相変わらず設定とは異なり地に走っている。
後手 × 長考30秒 勢力型 先手 時間30秒 5.5目 130413_3_tencho4_w-ginsei13 天頂はケイマガカリから三々に入られた時に抑える方向を吟味するという感覚がない。また、自らのダメヅマリを招く黒51の出も1目得とばかりに打っている。また、黒129のコスミでは黒130のツケまで踏み込むべきでした。白134の緩手に助けられた感じです。
先手 長考30秒 勢力型 後手 × 時間30秒 中押 130414_1_Ginsei13_w-tencho4 この碁は天頂だけでなく、銀星も、良く言えば足早、悪く言えば精神分裂症ぎみな着手が多い。こんな相手に苦労している自分の棋力は、相当落ちていると認識しなければいけないのだろう。
後手 × 長考30秒 勢力型 先手 時間30秒 14.5目 130414_2_tencho4_w-ginsei13 前局同様右下の三々に対する手抜きをはじめ、一段落していないのに手抜きというケースが双方極めて多く、それが正しいものなのか個々に吟味しないと分からないけど、あまりに多くて判断が出来ていません。ここでは、大ヨセの段階の、天頂の黒179に対する銀星の白180が妥当なのか考えてみました。つまり、白180と黒181の大きさの比較です。
白180は双方が3目を取る手)を残した後手12目は考慮外として、黒187との比較を計算すると、後手15目で、黒181の大きさは後手20目です。
つまり、黒179に対する実戦の手抜きは白損ということになります。こういう損得計算は強い筈のコンピュータですが、判断が間違っている様に見えます。
また、白184に手抜きして打った黒187を評価してみます。
黒187はコウ付きなので計算が極めて難(10しいですが、白がコウを継いだ時と、黒が勝った時の出入(10目)の1/3と考えて、12目+3.3目つまり15.3目と考えます。また、白188は後手16.5目(4.5+12目)ですから、黒187は黒188と打つ方が正しい様です。
上記から、両ソフト共、手の大きさは計算出来ていないのではないでしょうか。これは実際に対局した私の実感とも合います。両ソフト共ヨセが弱いと感じています。
先手 長考30秒 勢力型 後手 × 時間30秒 10.5目 130415_1_Ginsei13_w-tencho4 この碁では地合判定画面の検証をしました。
銀星は個別の地の評価を表示していますが、個別の数字と合計が一致しない現象が起きたので、疑問。
天頂は個別の地の大きさを表示していませんが、合計の地をどのように計算しているかが分かりました。
ヨセにおいて一方が権利と見るべき地点についてもその判断が入っていません。そんな境界での地の計算では参考にならないと思われますが、その部分が多少違っていても数を数えることが得意なコンピュータの地合評価結果はある程度の参考にはなります。
先手 長考30秒 勢力型 後手 × 時間30秒 2.5目 130415_2_Ginsei13_w-tencho4 前局に引き続き地合判定画面の検証をしました。
白196の段階での判定では、銀星は白3.5目勝ち、天頂は白13.5目勝ちの判定です。双方共欠け目をカウントしていたり、一方の権利の部分を無視していたりかなり雑な判断になっています。個々の地を見ると比較的天頂の方が正確に見えます。白198から白を持ってヨセてみて、白8.5目の勝利になりました。偶然、両ソフトの平均値になりました。
先手 長考30秒 勢力型 後手 × 時間30秒 中押 130415_3_Ginsei13_w-tencho4 白168の様な時間稼ぎの様な手や、相手の先手の手に素直に受けずに、他の地点で先手の手を打ってくるケースが多いように思う。本局では白16、黒169の交換が無ければ、白184の段階で右辺の白は生きがある。
後手 長考30秒 勢力型 先手 × 時間30秒 5.5目 130415_4_tencho4-ginsei13_w この碁の天頂は下辺の黒の逃げ出しをはじめ疑問手が目白押し。強さ指定は考慮時間30秒となっていて、問題無いようだが・・・。銀星が大きく勝ち越しているし、わたしのが対局した感覚でも銀星の方が強いと感じるので、やはり、銀星の方が強いのだろうか。
先手 長考30秒 勢力型 後手 × 時間30秒 4.5目 130415_5_Ginsei13_w-tencho4
後手 長考30秒 勢力型 先手 × 時間30秒 中押 130415_6_tencho4-ginsei13_w
先手 長考120秒 勢力型 後手 × 時間120秒 0.5目 130416_1_Ginsei13_w-tencho4
後手 長考30秒 勢力型 先手 × 時間30秒 1.5目 130416_2_tencho4_w-ginsei13
先手 長考30秒 勢力型 後手 × 時間30秒 中押 130416_3_Ginsei13_w-tencho4
後手 × 長考30秒 勢力型 先手 時間30秒 3.5目 130416_4_tencho4-ginsei13_w
11勝 5勝

smile_ace ソフト対局

相手 勝敗 使用時間 棋風 smile_ace 勝敗 使用時間 リンク 感   想
天頂の囲碁4 × 5段 後手 中押 130305tencho4-smile_w 2012年の年末から53日間入院をしてた時に天頂の囲碁3と銀星囲碁12と対局してみて、自分が大変弱くなっているのに気がつき、退院後最新バージョンを購入し対局しました。少し回復した様で、天頂の囲碁4にも銀星囲碁13にもレベル「5段」には勝てる様になりました。両ソフト共にヨセが弱い様に思います。今後は両ソフト共レベル「30秒」で楽しんでみようと思います。上記の結果が正しいかどうか実感出来るかも知れません。
天頂の囲碁4 5段 先手 × 0.5 130319smile-tencho4_w
銀星囲碁13 × 時間120秒 勢力型 先手 29.5 130328_smile_w-Ginsei13 銀星囲碁13は投了の条件設定が出来ると言っても、30目以上の差でしか設定出来ないので最後まで打たれて29.5目差になりました。これなども、下辺の応接にはっきりヨセの弱さが出ています。一旦劣勢になると、勝てる可能性を求めて、相手のミスを期待した着手になるため差がより開きます。