この格言は、運用が難しいというか、発生頻度が高いというか、やむを得ず出来てしまうらしく、なかなか守られません。
でも、出来るだけ、出来ないように考えていれば、発生は減ると思います。
<右上> 1、3のコゲイマ締りに4と打たれて、手抜きすると裂かれ形が 実現します。 <右下> ここで、手抜きをしないと、右下の様になります。右下は切り違い一方をノビヨということで、一方をノビタ状態になってます。 黒有利です。従って、コウだての様な場合は仕方ないけど、 手抜きをしないことが大原則です。 <左辺> 13路という狭いところでの説明の関係上、 A.白22のコスミへの対応(黒23と黒25) B.白26のコスミへの対応(黒27と黒29) の両方を表示しました。 A.黒23は悪手。白が、24と打つだろうから、この石に少しでも 離れた手がいい手になります。 B.従って、黒27の様にケイマ等の手が良い手になります。 23の手と27の手、どっちが働いているかは、分かりますね。 黒23白24黒25の関係は、裂かれ形そのものです。 |
ハザマとは斜めに一間とびをした場合の、真ん中の地点をいいます。右の画面でいうと、白2白4の間、つまり、K8の地点をいいます。ここを空けると、右辺の変化の様に、裂かれ形が出来やすいのです。だから、右上の4も定石ですが、5と打たれた時は、右上の様には打たないで、左下の様に変化します。 つまり、白16、白18が左下の黒11に利いているからこそ、ハザマを空けて、白14と打てるのです。 |
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野生の俗筋 大正3年4月、昭和になって本因坊を連続9期務めた高川格氏が、 秀哉名人に打ってもらった9子局です。 この対局は黒が勝ったのですが、秀哉名人が「野生の俗筋」と評 した黒10の手は、私の初心者時代の印象深い手です。 この手は、6子以上の置き碁に出来る可能性の高い手で、黒とし ては、良く注意する必要があります。 この手は裂かれ形を作る典型的な例です。Q10の星の石が腐って しまうのが、黒10の悪手の理由です。裂かれることによって、 石の働きが無くなってしまうのです。 |