ポン抜き30目、亀の甲60目

ポン抜き30目

ポン抜きとは、4子で相手の1子を取り上げることをいいます。
よく出来る例としては、隅の星から一間に受けた石と、辺の星の石の間に打ち込まれた時に、その石の上、又は下に付けると出来ます。このポン抜きは、布石の初期に出来たり、中央に近いところで出来たりすると、その威力が大きく、その価値30目と言われます。

右辺の白は労せずして勢力を作りました。黒は実利を上げたかに、見える人もいると思いますが、この黒は三々も残っており、白の勢力に軍配が上がります。
下辺も、ポン抜きにより、白が実利をとりました。

9期連続本因坊だった高川格さんが、子供の時、秀哉名人との9子局でこの手(右辺黒11、下辺黒21)を打ち、野生の筋だと注意されたということを40年前に読みましたが、今もって忘れません。
亀の甲60目

亀の甲羅の様な形を、そう呼びます。
図は黒17の石があり、亀の尻尾を想像させますので、「亀の甲の尻尾抜け」といって、亀の甲より、一層厚い形です。
こんな形が出来ると、とても白は打てません。
定石

上図の白18を正しい定石に従って打ったもの。白が厚みを得、黒は地を得ている。