信州 2005.07 第二部

 信州の中心にある高原をあとにした我々は、一路今晩の宿へと車を急がせた。
戦国最強と恐れられた真田氏の城、上田城跡も見に行きたかったのだが今回は素通り。
上田菅平ICから上信越道に乗り込み、100k/hを超える速度の中で、
普段では味わえない聳え立つ山々の風景を堪能しつつ突き進んだ。
 今回泊まる渋温泉は細い石畳の道の街で9つの外湯めぐりが楽しめる温泉街だ。
温泉情緒も満天で湯治などで長居するにもいい所だろう。


  渋温泉 夕〜夜

 まず今晩お世話になる宿にチェックイン。
山歩きの疲れもそこそことれたところで、すぐに外湯めぐりに出かけた。
外湯めぐりは、オリジナルの手ぬぐい(300円)を購入し、
それぞれ外湯に備え付けられているスタンプを押して周るというもの。
そして9つ廻り終えた後には満願成就がかなうといわれている。


一番湯・初湯


1〜9番までそれぞれに違った効能・言われがあり
それぞれに特徴があり楽しい。




宿で借りるこの鍵で、各外湯の扉を開けて入ることになる。
この鍵、複製は出来ないので大事に扱って下さい、と言われ少し緊張。




五番湯・松の湯

夕食後もどんどん浸かりに回る。




全体的に風呂の中はシンプル。

前に人が入ってから時間が経っていると、お湯の熱さはたまらない。
水道の水で冷ましてもなかなか入る事は出来ない。
熱いお湯が好きな人にはたまらないだろう。

宿の主人曰く、この時期は外湯全てのお湯に浸かるのは対へんな労力だとか。
なるほど。
途中でへばってきた。。
しかし、せっかくの外湯めぐりなのでサッとでも浸かっていたのだが、
六番湯であった地元の方に話しかけられ、話し込んだ時はどうしようかと焦った。




陽も暮れて街灯もつき、さらに情緒を盛り上げる。




外湯めぐり最後の渋大湯

ここはまだ入れない。




猿がトレードマーク?

実はこの近くの地獄谷温泉は、サルが浸かる温泉として有名。




川のほとりにある渋温泉。

この川ではないが、シーズン最後の蛍がちらちら飛んでいた。




 渋温泉 朝



今日も朝から湯めぐり開始。

宿にも5種類の風呂があったが、さすがに4種類でダウン。
二日間で14もの温泉に浸かる。
贅沢だがタフだ。




番外編の信玄釜風呂

温泉がある珍しいお寺。
ここはまだ空いていなかったのではんこだけ頂く。




見事手ぬぐいに全ての判が押され、これで満願成就確定。

夏場は全て浸かると大変だが、それ故に達成感が強い。




今日も晴れ。
行く先、快調!

次に向かうのは、長野市にある善光寺。




  善光寺

 牛に引かれて善光寺参り、でおなじみの信州は善光寺。
本堂は木造の建物として、東大寺と並び日本最大の建物とされている。
正面から見ても大きいが、奥行きの長さにはさらに驚かされる。



本堂

お戒壇巡り(500円)は、真っ暗な本堂の地下を手探りで歩くと言うもの。
これにより、極楽往生が約束されるとか。
真の暗さには目眩と恐怖を覚える。




三門の字額「善光寺」
には5羽の鳩と牛の顔が隠されていると言う。
残念ながら工事中で、レプリカが飾ってあるのみ。




八幡屋磯五郎

江戸時代から知られている老舗。
ここで七味唐辛子とさらに辛い一味唐辛子を購入。
開封後は冷蔵庫で保存らしい。



  戸隠


 善光寺を詣でた後、うまいそばを求めて戸隠に向かう。
長野市からどんどん山道を上って行く。
うまいそばを食べるには多少の苦労もしなければならないようだ。



少し走っただけで市内とは全く景色が違う。
走るたびに違う山里が広がっている。



40分ほど後、戸隠到着。
着いたのは昼の少し前。
いい時間だ。




うずら屋

今回はここでそばを頂く事にした。
昼前だというのにすでに待っている人が数組いた。




砂糖でアクを取りながら、生のわさびを自ら摩りおろす。
一番美味い1,2月にそば粉を製粉し冷凍保存。
それを使うため、いつでも香り高い美味い霧下そばがいただけるそうだ。

わさびを摩っているとまずは野沢菜のサービス。
信州の野沢菜はどこのも美味しい。
しょう油をちらっとたらしていただく。




大盛りのざるそばと天ぷらを別注。
こしと香りのある美味いそば。
実にみずみずしい。
天ぷらも山菜や野菜がたんまりカリカリ。
ツルッ!サクッ!

店のサービスもハキハキしていて清々しい。
2時間半の待ち時間が出ると言われるのもうなずける。
 そしてわずか15分ほどの待ち時間で店に入れたのは、
非常にツイていたと気付いたのは店を出た後であった。




急峻な戸隠山脈。

戸隠から西へ向かって走っているところで出会った。
まさに壁。
山脈を向いて走っていると、あの向こうに何があるのかとても知りたくなる。



   信州を後に

 戸隠から峠を越え白馬の手前に降り立つ。
残念ながら北アルプスは雲がかっており頂上を望み見ることは出来なかった。
 ここからは千国街道を北へ、日本海を目指して下っていく。



姫川温泉あたりを走る。

スノーシェードの連続。
こんな道はなかなかお目にかかれない。
思わず動画に撮りながら走ってしまった。
一度は走ってみることをお勧めする。




この旅初めての海に突き当たった後、日本海沿いを西進。

やはり海は広いなァ。
快適道路をどんどん進む。




道の駅、親不知ピアパークのモニュメント

世界一のブロンズ海亀像だそうです。
この上に乗って記念撮影も一興。




この道の駅は海にも面しており、直接波に触れることもできる。
ドライブに疲れた心も一息つける。

海の家が建設され始めていた。
今年の夏もたくさんの海水浴客で賑わったのだろう。



この後、親不知(おやしらず)ICから北陸道へ。



富山名物 鱒の寿司

よく知られているが地味な名物。
しかし本物を食べてみると実に美味い。
見かけることがあれば、是非小腹の足しにしてもらいたい。



 信州の魅力を感じ取り始めたこの旅。
しかしまだまだ底が深い信州。
春夏秋冬、同じ場所でも色々な顔が見えそうだ。



ばっく

 















激しい雷雨

富山から石川にかかった頃から急に雨が強くなりだした。
雲行きが怪しかったのだが、まさかこれほどとは。。

道路の轍(わだち)に溜まった水に何度となくピンチに追いやられる。
追い越し車線を走るトラックの水で、
前方を走る車の水しぶきで。
前が見えな〜い!!
帰りはヒヤヒヤドライブとなった。



何度か休憩を取りつつ帰ったが、ついに雨が止むことはなかった。


今回は劇画調でお送りしてみました。