甲斐駒ケ岳 2006.9

 今年も登山の季節がやってまいりました。
今回は例年より少し早く9月に入ってすぐの、まだ夏山シーズンに行きました。
挑戦する山は「甲斐駒ケ岳」。西の木曽駒が岳に対して「東駒」とも呼ばれます。
白砂の山頂がとても印象深く、日帰りで帰って来られるようなので決定しました。
 ガイドブックによると中級者向けとのこと。
御岳日帰りも白山日帰りも中級者向けらしいので、まあなんとかなるだろうと考えていました。
少し前まではロープウェイで気軽に登れる木曽駒かと考えていたのですが、
まさか「甲斐」のほうに行っちゃうとはー・・・。


 出発は午前1時半。
それを考えただけで前々日から浅い眠りしかとれず、出発前は2・3時間しか寝られませんでした。
そして深夜出発。
少し出発が遅れ2時出発。ヤバイやん!!
トイレ休憩のみで高速を飛ばす事2時間40分。それから下道で30分。
なんとかバスの出発時間の6時に間に合いました。
バスに乗り込む準備で手一杯。周りの撮影などしてられませんでした。
朝焼けに映った鋸岳のシルエット、素敵やったなー。。




 なんとかバスに乗り込みました。
切符代は往復で2600円。二人分で高速片道いけそうな感じです。
 バスでは運転手が花や周りの山の解説をしてくれます。
しかし山はともかく、花は全く見る気になれず。
周りの人たちははやる気持ちを抑えきれずって感じでした。
が、疲れと眠気でテンション上がらず
こんなんでやりきれるのかー??



 北沢峠にバス到着




乗り込んだバスは3台目か4台目だったはず。
そのバスの最後に降りてきたのですが、まだこんなにたくさんの人がたむろってました。
余裕あるなー。
ただいま気温11.7度。
ヤッケを着込みました。
息も白かったよ。



ストレッチとトイレを済まして、さあ出発!



仙水小屋前

真正「南アルプス天然水」です。
まだ序盤だったので、そう価値はありませんでした。
ここで少し休憩しようかとリュックを下ろしたものの、
後ろから団体さんの声が。。
一度抜かれると鬱陶しいので、仕方なくいそいそと片手で顔をゆすぐだけして去りました。




白樺っぽい樹林を歩く。
シダやコケが広く生息していて、心が落ち着きます。
原生林とはこれでしょうな。




樹林帯を抜けたー!

と、今度は氷河があったらしいゴロゴロ岩石地帯に突入。
今までと景色は一変です。
おもしろいわー。




こんなところを歩いて行きます。
まあ歩けんことはありません。
しかしまあ日陰がないので暑いことこの上なし。



振り返れば仙丈ケ岳が見え始めました。




仙水峠着

右のぽこっとしてるのが摩利支天。
左の白くとがってるのが甲斐駒です。
まだまだ先は長いですな。




仙丈ケ岳

北沢峠から南へ登って行くとあそこを目指すことになります。
百名山の一つ。
3000m以上あります。




鳳凰三山の右向こうに富士山も見えます。
地蔵岳のオベリスクがよくわかります。
あのトンガリが気になるな。




本邦第二位の北岳

結構特徴ある形をしてます。
富士山はみたことあるけど、北岳を見たことない人って多いんちゃうかな。
同時に1位と2位を間近に見れます。すげー。



しばらく景色を堪能しながら休憩した後、
まだまだ遠い頂上目指して登り出します。
ここから駒津峰までの急登は500mほどあるので心してかからねば。。



駒津峰


 ひぃひぃ言いながら登りきると。。。




キター!!

白い三角錐、甲斐駒ケ岳。
白い山肌に圧倒されます。
色・形ともにキレイな山やなー。




さて。ほな一服ついでに周りの山でも見てみましょ。




西

中央アルプス、木曽駒あたりか。
中央少し右奥に御岳。
一番右が白山か。
あそこらにも登ったな。




南南西

仙丈ケ岳ですな。
仙水峠辺りより形がはっきり見えてきました。
言われて見れば、たしかに女王の風格が漂ってる気がします。
うまいこというよなー。






北岳や塩見岳など南アルプスを南に見ます。
甲斐駒は南アルプスの先頭をきってると言ってもいい位置にあるから、
「皆のもの。さあ、ついてこい!」って感じでしょうか。




北西

乗鞍岳のポコポコ頂上が見えます。




さきほどより少し北へ

右の方に槍ヶ岳や穂高連峰が見えるっぽ。


他にも先ほど見えた富士山など、「全部見えた!」
と、今回で一番テンションの上がった瞬間でした。
ここはすげーよ。




多くの登山者

ここからが本番だのぅ。




頂上とりかかりの六方石で休憩。
さて岩の直登で行くか砂の巻き道で行くか。。




で、砂のキレイそうな巻き道ルートで登る事にしました。

そらもう、体力の限界が近そうで。
中央少し上に六方石。
ゆっくりゆっくり進みます。


巻き道は楽勝かと思っていたのですが、これがえらい大変。
簡単に行けると思っていた勝手な想像がさらにしんどさを増したのでしょう。
きつかった〜!




ひぃひぃ言いながらようやく到着。

到着と同時に倒れこみました。
ふーーー!


昼食(助六)とおやつでリフレッシュです。
体力回復しなければならず、頂上をうろうろする力もありませんでした。
雲が出てたけど、うろうろぐらいはしたら良かったかなー、今頃後悔。




北のほうに八ヶ岳も見えました。

休憩しているとちょっとずつ雲が出てきます。
みるみるうちに辺りは雲に包まれました。



残り体力考えるとあんまりゆっくりしてられんなー。
雲も結構出てきて、展望も得られなくなってきたので下山開始。




帰りも巻き道コースです。
もっと雲が濃いと遭難するかもよー?




まるで雪の上を歩いているようです。
こうして改めてみると別世界です。
写真を撮ってる時は全然余裕なく。。





岩も白いしおもしろいなー。
しかも大きい岩が多い。
大迫力です。




この後、六方石で団体のなかのおばさんに出会いました。
みんなは上に行ったが自分は足が痙攣してきたのでここで止めたとのこと。
駒津峰まで一緒に連れてってということでした。
まあ70近いおばさんとほぼ同じペース。
これってどうなんでしょうね?

この六方石から駒津峰までの登りが精神的に効きました。
おばさんがおらんかったら結構やばかったかも。



駒津峰でチョコを貰いおばさんと別れ、双児山コースをとりました。
ハイマツ地帯をジグザグに降りた後、恐怖の双児山登り返し。
この頃から持っていった水気が無くなり、非常に辛い状態に陥ります。
当然体力にも限界が迫り、しかしバスの最終が16:00。
やばいぜー!!
ま、まあ時間はまだあるからちょっとずつでも進むか、と。
しかしどんどん後ろから来る人たちに抜かれます。
しかもみんな元気そうやし?
カメラを出す余裕(時間・体力)など全く。



そして・・・






なんとかバスに間に合う、15:45着。
双児山からのジグザグ下り、最後は下りをダッシュ気味でした。
トイレ前の天然水(?)をたっぷりペットボトルに入れ、ガブノミ。
膝の上の筋肉が熱くなり、腿は震えていました。
よくやったよ、ほんとに。。


小屋の前にも水が出ていたのでそれも飲んでみました。
・・・
トイレ前の方が美味かったよ?





ワンマンバスより鋸岳(中央やや左)
あのV字のとこはかなりヤバイらしいです。
ハーケン(?)で4mやったっけ。





ブルーベリーとなんとかミルクのミックスソフト、250円。

「道の駅南アルプス村はせ」でゲット。
こいつはうまいぜ〜♪
ミルクが濃厚という味ではないのですが、そういう美味さ(?)です。





  


最後は「みはらしの湯」で癒されました。
施設はキレイでお湯もぬめりがあり、良かったです。
しかし、ここに行くまでが大変でした。
伊那市内をあっちへこっちへうろうろ。
なんであんなに迷ったのか。。
風呂入るのでこんなに疲れるとは。




今回の反省点

・水はもう1Lか500mlは必要だった。
・体力不足か?非常にきつかった。筋肉痛はそれほどひどくはならなかったが、木曜まで続いた。
体力と言うよりは「歩く」と「柔軟」を毎日取り入れようと思った。
・睡眠不足。これは確実。前の2日間で1日分も寝ておらず、かつ、1時起きして3時間以上の移動、はさすがにソーハード。
 しかし毎度の事ながら、緊張からかなかなか眠れんのよねー。

 感想:かかった時間以上に疲れました。あれだけのアップダウンは経験した事が無く、精神的にも疲れました。
あと暑さ。前回までは天気があまり良くなくがっかりしていたのですが、良いと暑いということを初めて知りました。
(ちょっと悲しいことですが。。。)
それからバスの時間に縛られるのもきつかったです。事実、北沢峠の長衛荘は満員とのこと。
もし間に合わなかったらどうなっていたことか。。




今回の参考タイム

登り

仙流荘バス停 北沢峠 仙水小屋 露岩地帯 仙水峠 駒津峰
6:00発 6:55着 7:10発 7:45 7:55 8:25着 8:35発 9:55着
駒津峰 六方石 頂上
10:10発 10:45着 10:55発 11:45着



下り

頂上 駒津峰 北沢峠
12:15発 13:10着 13:15発 15:45着

※全て休憩含む

登り下りともに巻き道ルート。


今回の装備

リュックの中身 ヤッケ(序盤のみ)、カッパ(TDS製)×、長Tシャツ1枚×、カメラ(D70)、軍手×、ライト×、ポケティ4枚、弁当(助六)、おにぎり1ヶ、ポカリ(900ml)、ウーロン(900ml)
装備 帽子、時計(高度・方角・気温)、Tシャツ、ワッペンシャツ、ミドルカット靴、リュック(34l)
おやつ キャラメル3種類(まるまる1つ残った)、するめスティック×、す昆布、グミ、ホルンブラック(チョコ)、カムカムレモン2ヶ×、ハイレモン×、パン

※×印は使用せず。

ばっく




























今回の晩御飯 

ロー麺ライス(750円也)


ライス、サービスか?えらい多いです。
帰り、伊那市内で散々みかけたロー麺屋。
まさかこんなところにあるとは思わず、頼んじゃいました。


中太の麺とキャベツ、ブタバラのシンプルな具。
それが薄い汁に入っており、そこに好みでウスターソース、ごま油、酢を入れて食べます。
思っていたより美味いです。
汁のあるソース焼そばって感じ。


本来は信州の果物をふんだんに使った「みのりパフェ」(450円・期間限定)を食べたかったのですが、
食事している目の前で「本日終了」の札をかけられました。無念!
















石毛も登った。