櫻井氏への質問の詳細15

N櫻井さんが日本脱カルト協会の理事であることを明かしていないのは、どういうわけでしょうか。
 =(p115)

櫻井:「最後に、脱会カウンセリングに関する展望をまとめておきたい。
 第1に日本脱カルト協会をはじめ、脱会カウンセラーが研修を行うグループやネットワークでは、カウンセリングの倫理条項を定めており、クライアントに対するインフォームド・コンセントを取らずにカウンセリングを行うことはあり得ない」

 なかなか燐とした響きのある言葉です。
 しかしながら、櫻井さんはいかにも客観的立場に立つ学者として、日本脱カルト協会のことを肯定的に記述していますが、『「カルト」を問い直す』には櫻井さんが日本脱カルト協会の理事であることが一切明かされていません。それはどういう理由からなのでしょうか。
 理事職にありながらそのことを明かさず(あるいは隠して)、第三者を装い、自分が属する団体のことを肯定的に取り上げるのは、事情を知らない読者にとってあまりにも不誠実な態度だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 うまい比喩ではないのですが、たとえて言えば、ある病院の医者が自分がそこに勤務する医者であることを明かさず、「あの病院には倫理条項がきちんと定められている。それを守らないような医者はいない」と宣伝しているようなものです。