櫻井氏への質問の詳細4

C再び、なぜ当事者に確認しないのですか。
 =(p104〜105)

櫻井:「そうした時間・空間(統一教会時代の充実した生や喜怒哀楽の瞬間)が一方的に断たれてしまうことに対する痛みや恐怖心が(脱会者には)当然ある。それをカバーできるだけの家族のサポートやカウンセラー側のケアがあるかどうかが、やはり問題なのだと思われる。『統一教会は問題だが、監禁は本当に苦しかった。少なくとも強引な路上保護だけは絶対に止めてほしい』という本人の訴えは、結局のところ、この問題を示唆しているように見える」(カッコは引用者)

「この問題」とは脱会後のケアのことを指していると思いますが、宿谷さんの恐怖心、苦しさは、ルポで紹介した通り、文字通り、拉致・監禁の恐怖心であり、監禁時の苦しさでした。統一教会への信仰が「一方的に断たれたしまった痛みや恐怖心」ではありません。
 宿谷さんは脱会後、戸塚教会での勉強会に参加し、拉致されたときの恐怖心、監禁されたときの恐怖心を何度も訴えていました。それでも保護=拉致監禁をやめようとしない黒鳥牧師に向かって、
「少なくとも強引な路上保護だけは絶対に止めてほしい」
 と訴えたわけです。
 この言葉をどうして素直に受け取ろうとせず、勝手な解釈をされるのでしょうか。宿谷さんに確認されたのでしょうか。
 なお、脱会後のケアについてはあとの質問で触れることにします。