レンズボード部

レンズボードは何故かカメラメーカーごとに
みな違っている。困ったことだ。
一番小さいのは80mm角だが、持ち歩きには便利の反面、
大玉は付けられない。
一番多く出まわっているのは写真のリンホフボードである。
リンホフボードはレンズ穴が中心からずれているので、
流用する場合は注意を要す。
大きいボードは小さいボードに変換するアダプターが存在する。
抱き合わせボードといっているが、当然フランジバックの
加算が必要である。
広角レンズで無限大にピントが合わないなんてことに
ならないようにご用心。

同様に繰出し量より長いフランジバックのレンズを使うためには
延長チューブが「水谷」から発売されている。
値段は別にして「水谷」はカメラマンの味方である。
リンホフボードは穴の無いものから、0番、1番、3番の
穴加工を施したものが販売されている。
加工は「水谷」で可能である。
(ビトウィンザシャッターは12mmの000番、
18mmの00番、24mmの0番、30mmの1番、
40mmの3番の規格)


さて、レンズボードにレンズを取り付ける場合、
レンズレンチという工具が必要になる。
取りつけには更に注意が必要である。
レンズの取りつけ部にはレンズが回転しないように
ストッパーピンが出ている。
このピンをレンズボードの(左下写真)に
きちんといれないといけない。
このピンを「溝なしのボード」に知らずに締めつけると
0.5mmほどの傾きが発生する。
レンズボードにはこの溝の加工がしてないものが多い。
実はレンズボードの穴の径に少し余裕があるので
ずれて取りついてしまうこともある。
しかし、こんな付け方では使っている間に緩んでしまう。

回転防止のピンをキチンと溝に落とし込んで取り付けると
シャッターチャージレバーが真上にきて、絞りレバー
やシャッターレリーズの位置も正しい位置にくる。
そうでないと、それらは正しい位置になく、レンズ毎にばらばらになって
戸惑うことがある。

絞りレバーやレリーズの穴はただでさえボードに接近していて、
操作しにくい位置にある。
凹みボードを使うと更に奥まって指がとどかない。
カメラのセッティングが高いと指が届かない上に
シャッターや絞りの値が読み取れない。
そんな場合はレバーの延長を「水谷」が加工してくれる
加工するほどでなくても、シャッターレリーズには
曲がりアダプターをつけておくと
いざと言う時威力をを発揮してくれる。
また、絞りのメモリを大きく書いておくのも手である。
クリックの無いレンズは結構多いものだ。