国宝概要

文化財保護法第27条2項で、「文部科学大臣は、重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定することができる。」

すなわち、
重要文化財(国指定文化財のうち有形文化財(建造物及び美術工芸品)をさす)の中でも特に優れたもの、価値の高いものを国宝と呼ぶ。平成15年12月1日現在、全国の重要文化財は12,358件、そのうち国宝1,064件であり、重要文化財全体の8.6%である。 美術・工芸・書跡・典籍・考古資料・歴史資料・建造物など国が指定する重要文化財のうち特に作品が優れ学術・芸術的価値を有し歴史上有意義な作品を文部大臣が国宝に指定する。 その規準は1950年制定の文化財保護法および1975年の文化財保護法施行令に定められておりその事務は文化庁が担当している。この法律は文化財の保存と活用を目的とし国宝を含めた重要文化財は管理や修理に国の補助を受けることができるが現状の改造には文化庁長官の許可を必要とし、所有者の変更には届出の義務がある。
文化財保護の法的措置の歴史は1892年の古社寺保存法に始まり1929年に国宝保存法の制定され宝物類3705件・建造物845件が
国宝に指定されている。
また1933年に美術品の海外流出防止策として重要美術品等の保存に関する法律が定められた。
重要美術品の認定は文化財保護法が出来るまで継続された。
1950年の文化財保護法の制定は1949年の法隆寺金堂壁画の焼失が機縁に成立した。
旧国宝は重要文化財に名称変更されたが、そのうち世界的に文化価値の高い物件を新たに国宝に指定、未調査の文化財に付いては調査を行い国宝重要文化財に指定する事となる。
文化庁の資料に拠れば2004年3月1日現在に於いて美術工芸品については12、370件が重要文化財指定を受けており(彫刻2、593点  ・絵画1,934点  ・建造物3844棟(2250点) ・工芸品2386点)、そのうち1、064件が国宝に指定され建造物については2、250件 の重要文化財のうち211件(255棟)は国宝に指定されている。 内訳は国宝指定として、 絵画155点  彫刻124点  工芸品252点  書籍典籍223点  古文書59点  建造物211点(255棟)  考古資料39点  歴史資料1点となる。

文化財指定の経過
1866年(明治4年) 古器旧物保存法
1892年(明治30年) 古社寺保存法
1919年(大正8年) 史蹟名勝天然記念物保存法
1929年(昭和4年) 国宝保存法(1892年の解法)
1950年(昭和25年) 文化財保存法(仏像2181件、肖像166件、仮面73件、神像102件、他28件)
1975年(昭和50年) 文化財保護法施工令