描写を飛ばし過ぎかも。。。。。(−−;)

暇に任せて書いてます。。。お恥ずかしい限りの文章力(@0@)


* プロローグ

 

ガゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・・

野獣が目を覚ますようなエンジン音が闇の中に響き渡る。

ウゥゥゥン、ウゥゥゥゥゥン

「よぉーし、そこまで、そこまでぇーーー!そっちはもう少し前だ・・・・」

掛け声に誘導され2台の車が道路上でピタリと並ぶ。

R32 スカイライン GT−RとインプレッサWRX・・・・・・

どちらも未だにトップランナーであり続ける車、、、、

「両者、準備はいいか!!」

2台のドライバーは声に対し、無言でコクリと小さく頷く。

「いよいよだぜ。。。。。」

2台がこれから走るであろう道路の先の両サイドにどっと詰め掛けたギャラリーの一人が

呟く。

峠では時として、走り屋同士のバトルやチームの交流戦などが行われる。勝負はサシ

(一対一)で行われる。その目的は己の速さを証明する為、、、、バトルする走り屋同士が

速ければ速いほど、どこからとも無くそれを見ようとギャラリー達が集まってくる。バトルは

峠の祭りであり、いわば公道の非公式なレースなのだ。ダウンヒル(下り)とヒルクライム

(上り)の2種類が存在するが、何と言って峠の華はダウンヒルだ!!谷底に向かって思い

切りアクセルを踏んで様は見ている者すら戦慄させる迫力がある。

そして、今、正にダウンヒルバトルがスタートしようとしていた。。。。

「カウント行くぞ!!!」

グゥゥゥゥゥゥゥン!!ガゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!

声に呼応するように2台のエンジン音が高まり、峠に張り詰めた緊張感がピークに達する。

「5!、4!、3!、2!、1!、GO!!!!!

ギャァァァァァァ!!グアァァァァァァァウッ!

GOの声と共に、2台のマシンは目覚めた野獣のような咆哮を張り上げ、漆黒の闇の中に

飛び出していく!!

グゥゥゥゥゥゥゥオ!!!パシュッ!!

レブリミットギリギリのシフトチェンジ、2台のマシンはエンジンパワ−の持てる全てを路面に

ぶつけそのボディを爆発的な勢いで加速させる。

「うわぁ!!すげー加速!!」

「!?・・・GT−Rがやはりまえか・・・・・」

GT−RがGT−Rである由縁、RB26DETTと言うGT−Rにのみ与えられた心臓(エンジ

ン)は数多ある日本車中で最高のパワーの叩き出す!!

殺人的に加速する背景を背にGT-Rの漆黒のボディが、じわりじわりとブレーメタリックのイン

プレッサの前に押し出され、RB26DETTがそのパワーをいかんなく見せ付ける。

そして、1コーナー・・・・・・ウォゥゥゥゥゥン

「!!、来たぞ!!・・・・GT−Rが頭!?」

僅かに聞こえてきたエンジン音と共に、闇の中から現れた光源がコ−ナー向かってどんど

ん迫る。

グアゥゥゥゥゥゥゥ、ヒュュュュュュン!!

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

普段ならとっくに減速に入っている筈のポイントになってもまだ加速にを続ける2台にギャラ

リーからどよめきが起こる。そして!!

ヒュヒュヒュヒュ、、、ギャァァァァァァァァ!!!

一瞬、ブレーキランプが点灯し、2台の車が前のめりになったかと思うと、次の瞬間、コーナ

ーの手前で2台が横を向く。フロントノーズがコーナ角より遥かに深い角度を向き、2台の

車は今にもコースからすっ飛んでいきそうなスピードで、車体をスライドさせながら、クリッピ

ングポイント(コーナーの中間点)に向かっていく。

ギャギャギャギャギャギャギャ!!

クリッピングポイントでガードレールに当たるのではないかと思うほど、フロントノ−ズをガー

ドレールに擦りつけ2台のマシンはコーナー脱出姿勢に入る。

ガゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!ギャギャギャギャギャ・・・・・・

インプレッサのエンジンがGT−Rよりワンテンポ先に唸りを上げ、その一瞬でGTーRの背

後にピタリとつく。

アテーサETSと呼ばれるハイテク機能を積んだGT−Rは、前後のトルク配分を0:100から

50:50まで自由に変化させる事が出来る。よってコーナーの突っ込みではFRの旋回性

を、立ち上がりでは4WDの爆発的なトラクションを、と言うようにFRと4WDの両方の特性を

兼ね備える。しかし、コーナーの立ち上がりでFRから4WDに変わる一瞬だけ、生粋の4WD

に比べるとアクセルを開けるタイミングが遅れ、それが今のような差となって現れる。立ち上

がりでは一瞬だけインプレッサが速い!!

ヒュゥゥゥゥゥゥ、グゥォォォォォォ!!!

インプレッサがGT-Rの背後に貼りついた瞬間、GT-Rのエンジンが獰猛な唸りを上げる。

2台のマシンは強烈な横Gに4輪タイヤをスライドさせながらガ−ドレールすれすれを立ち上

がり、再び漆黒の闇の中に消えていく。正に一瞬の出来事。。。。。

「・・・・・・・今の見たかよ?。。。。」

「GT−Rとインプレッサの限界スピードからの4輪ドリフト!?」

「すげー迫力!!見てるこっちがシビれたぁ〜!!」

2台が消えた後、残されたギャラリーから興奮を抑えられないと言った感じの声が上がる。

ヒュゥゥゥゥゥゥゥン、パシュ!!

―中々やるぜ。。。。後ろのインプレッサ。。。。。―

―さすがはここの最速ランナーっと言ったところか。。。。。。―

―だが、俺のRは今だ負け無し!こんな、マイナースポット最速とは訳が違うぜ!!―

バックミラーに映るインプレッサをチラチラと見ながら、GT−Rのドライバーはアクセル

を更に開け、インプレッサを突き放しにかかる。

―・・・・・・・・―

ュヒュヒュヒュヒュ・・・・・・ギャギャギャギャギャ。。。グゥォォォォォォォォ!!

峠全体にスキール音とエンジン音がこだまする。

中間セクション・・・・・・

闇の中から2つの光源がほぼ同時に現れる。

「まだ2台もつれてる!!」

「どっちが前だ?」

次の瞬間!!

ヒュヒュヒュヒュヒュ、、ギャギャギャギャギャ。。。。。

2台の車はフルブレーキング!!そこから鮮やかに車をドリフト状態に持ち込む。

「GT−Rが前だ!!」

4輪を豪快無比にスライドさせて通過していく2台!!GT−Rが頭なのは変わらない。。。

ガォォォォォォォォ!!

立ち上がる瞬間ではインプレッサが差を詰めるも、加速状態に入ればGT−Rのパワーが

勝る!ストレートではGT−Rが速い!!

「なんつー!立ち上がり!!」

僅かなストレート区間でGT−Rが差を広げにかかる。しかし、

ギャッギャ、ギャ、ギャ、ギャ・・・・・・・

次のコーナーに差し掛かった瞬間、コーナーのブレーキングでインプレッサがGT−Rとの

差を又詰める。突っ込みはインプレッサの鋭さが勝る!!

「ストレートはGT−R、コーナーはインプレッサか。。。。。。」

「インプレッサの方がGT−Rより軽いからな。。。。峠じゃ重量の差は大きいぜ、それに・・・」

「それに?」

「2人とも車は違えど似たようなスタイルだろ?って事は・・・・・・・」

「って事は・・・・・・そうなのか?。。。。。。」

「多分な。。。。。。」

このギャラリー達の会話は何を意味するのか。。。。。

―離れない。。。。。パワーじゃこっちのRが上なんだ!!何故振り切れない????―

―目一杯攻め込んで、これだけアクセルを開けていると言うのに・・・・・・―

―・・・・・だが、焦る必要はない。。。このまま走り切れば前にいる俺の勝ちだぜ!!!―

―インプレッサは付いてくるだけで精一杯なだけだ!!―

サーキットで最強無比のスカイラインGT−R・・・・・

WRCでランサーエボリューションと双璧をなすインプレッサ・・・・・

どちらも各々のメーカーが自身の誇りとプライドをかけた最強の4WDターボ・・・・・・

しかし、峠のしかも、ダウンヒルと言う領域は車の性能だけで勝負が決まる事を良しとしな

い。ダウンヒルは車のパワーの差を小さくし、脚周りの仕上がりと同時にドライバーの

『スキル、集中力、度胸』を厳しく問う。よって峠ではしばしば波乱が起こる。。。。。

ギャギャギャギャギャ。。。。ガシュッ!グゥオォォォォォォ!パシュ!!

タイヤが激しく横滑りするスキール音に混ざって、獰猛なターボサウンドの雄たけび。

谷底に向かって400psと320psの心臓がその全開パワーを絞り出し、2台のマシンはまるで

クレイジーな加速でコーナーを立ち上がり、峠を駆け下る。

GT−Rの後ろにはまだぴったりとインプレッサが貼りついている。

正にドックファイト。。。。。ギリギリのプレッシャーの中、両者一歩も譲らない。。。。。

だが、、、、、インプレッサはGT−Rに仕掛ける素振りを今だ一度も見せない。。。。

付いていくだけで精一杯なのか?、、、、それとも、、、、、

ただ、不気味にGT-Rにプレッシャーを与え続ける。。。。。

パッ。。。。。

GT-Rのスカイライン独特の丸円のブレーキランプが点灯し、フルブレーキング!!

ヒュゥゥゥ、ギャギャギャギャギャ、、、、、、

次の瞬間、GT-Rが前のめりになり、荷重移動によってグリップの減ったリアがまるでマジ

ックでも見ているような鮮やかさで流れ出し、フロントノーズがガードレール方向を向く。

しかし、その鮮やかさとは裏腹にコーナー手前で横を向くその動きは見ている者の背筋

に冷たいものを感じさせる。

横を向いたまま、慣性の力で横に流れながら、コーナーのクリッピングポイントに吸い寄せ

られていくGT−R。。。。

ガシュ!!

GT-Rのフロントがガードレールに最大に近づき、そして、、、、

ヒュゥゥゥゥゥゥゥ、グゥオォォォォォォォォォォ!!!!!

アクセル全開、エンジンがそのパワーを炸裂させる!!

ギャギャギャギャギャギャギャ!!!!!!

僅かにタイヤをホイールスピンさせながら、GT-Rは慣性を振り切りその重量を感じさせない

鋭さで加速する。その姿は正に公道の王者に相応しい。。。。。

「ちっ。。。。。」

―鋭いっ!・・・・・・―

コーナーで一瞬近づいたGT-Rのテールランプが、コーナーの立ち上がり加速でグワッと

離れる様に思わず舌打ちする。。。。。

シュゥゥゥゥゥ、ガォォォォォォ。。。。。。

車内にエンジンの全開音が響き渡り、強烈な加速に車体がきしむ。

―もう、中間も過ぎた。。。。。立ち上がりでも僅かにホイールスピンが多い。。。。。―

―そろそろの筈だ。。。。。―

峠の2/3を下りきり、バトルも、もはや終盤。。。。

ヒャヒャヒャヒャ、、、、、ヒュゥゥゥ、、、、、

前を行くGT−Rのフルブレーキング!!

ギャ!ギャ!ギャ!ギャ!ギャ!

GT−Rをドリフト状態に持ち込もうとする。。。。

「!?」

しかし、次の瞬間、GT-Rはこのバトルで始めてアンダー気味にラインをはらませ、クリッピ

ングポイントに寄り切れない。。。。。

―アンダーだとぉぉぉぉ!!タイヤか!?―

ドライバーの意思に従え切れず、フロントタイヤが悲鳴を上げ、GT-Rのボディがレコードラ

インを外れる。

ガウッ!!

ラインを外し、立ち上がり加速でもたつくGT−Rにインプレッサが容赦無く詰め寄る。。。。

―ちぃっ!!―

イラ立ちを押し殺すようにアクセルを踏み込むGT−Rのドライバー・・・・・

グゥオォォォォォォォォ!!!!

GT−Rは持ち前のパワーを爆発させインプレッサを振り切ろうとする。。。。

―確かに4輪ドリフトでタイヤにかかる負担は半端じゃなかった・・・・だが。。。―

―それはインプレッサも同じ筈だ、、、、奴のタイヤは問題ないとでも言うのか?―

「2人とも車は違えど似たようなスタイルだろ?って事は・・・・・・・」

「って事は・・・・・・そうかなのか?。。。。。。」

「多分な。。。。。。重量の重いGT−Rは先にタイヤとブレーキが苦しくなる。。。。

それにインプレッサのプレッシャーもある。。。。余計にドライブは荒くなる筈だ。。。。」

「インプレッサはそれを狙ってるのか。。。。。」

「ここは奴のホームコースだから、恐らくGT−Rのタイヤとブレーキが苦しくなる時期は

分かってる筈だ。。。。インプレッサのタイヤも長くは持たないだろうが、コースを知り尽

くしてる奴の事だ。。。。仕掛けるポイントは既に決めているだろう。。。」

「勝負はインプレッサがポイントでキメるか、、、、それともGT−Rが凌ぎ切るか、か。。。」

「どちらに転ぶかな?。。。。。。。」

「分かってるんだろ?」

「さぁな。。。。。。。。」

男は背後に止めてある国内最強のNA、MRカーの前で意味ありげに微笑んだ。

ガォォォォォォ!!

グッ!ヒュゥゥゥゥゥゥゥ、、、、ギャギャギャギャギャ。。。。。。

―GT−Rの突っ込みが甘くなってきた。。。。。。―

フルブレーキの強烈なGを身体に受けながら、インプレッサのドライバーは急にコーナーの

突っ込みで今までより近づけるようになったGT−Rのテールランプに『待っていたもの』が

ようやく始まった事に気付いていた。

―タイヤが熱ダレを起こしてるな。。。。後、ブレーキもキテる。。。。。―

―こっちはまだ時間がある。。。。。チャンス!。。。。。―

インプレッサのドライバーの眼光が鋭さを増し、その瞳には標的を捉えた獣のような光が宿

る。

―行くぜ!!。。。。ホームの意地を思い知れ!!―

ヒャヒュヒュヒュヒュヒュヒュ・・・・・ウォォォォォォォン。。。。。。

「来た?。。。。後、少しだな、、、、、」

「この音の感じだと、、、まだもつれてるのかな?」

「エリアで今だ負け無しのGT-R対このコース最速のインプレッサだもんな。。。。。」

「簡単に決まる訳ないよ。。。。。」

上の方から聞こえてくるスキール音が徐々に近づくにつれて、ギャラリー達の声も興奮味を

帯びてくる。

「けど、ここはもうゴールまで距離が無い。。。。。。仕掛けるなら、もうポイントは僅かしかな

いし、あれほど実力の接近した同士ならより仕掛けられるポイントは限られてくる。。。。」

「多分、上で決まらなければ、スピードの乗る緩やかなS字の後に来て、しかも僅かに道が広

くなるこのドンツキのヘアピンくらいしかポイントはないんじゃないかな?」

「つまり、このヘアピンを頭で立ち上がった方が勝ち?」

「・・・・・・ワカンナイよ。。。。俺は今走ってるみたいなハイレベルな走り屋じゃないから、あん

な奴等が考えてる事なんて。。。。。ただ、俺はそう思うってだけの話。。。。。。」

「ふ〜ん、確かに奴等なら俺達の想像越える事しでかすかも知れないしな・・・・・」

ギャギャギャギャギャギャ!!!

「!!、もう間近まで来てる。。。。」

「結局見てみなけりゃワカンナイって事でしょ?」

「なんかそれって、、、想像力ないみたいで哀しくない???」

「無駄口叩いてないで、来るよ!!」

ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!

ギャラリー達のざわめきを打ち払うように激しいスキール音とエンジン音が間近に迫り、

その場に緊張感が張り詰める。

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ、ギャギャギャギャギャギャギャ。。。。。。

2台の車がほとんど同時にコーナーの進入で横を向く。

コーナーで横滑りしながらインプレッサがGT-Rに車体を寄せていく。

もはや、はっきりと分かるくらいコーナーではインプレッサが速い!!!

熱ダレを起こしてグリップにしないタイヤにGT-Rは完全に苦しんでいる。

ヒュュュン、グオォォォォォォォォォォォォ!!

クリッピングポイントを通過し、ワンテンポ速いタイミングでインプレッサのエンジンが咆哮を

上げ、GT-Rに激しくプレッシャーをかける!!

―くっ!苦しい。。。。。。タイヤの応答性がかなり怪しい。。。。。―

―だが、前に出られなければ俺の勝ちだ。。。。。―

ヒュヒュヒュヒュ。。。。。ゴォァァァァァァァァ。。。

GT-Rも負けずとエンジンが咆哮を上げ、そのパワーを爆発させる。。。。

―この先、緩い高速のS字。。。。。パワーはこっちが上なんだ。。。。。―

―高速コーナーで奴は仕掛けられ無い筈だ。。なら、勝負はドンツキにあるヘアピンか!?―

―ブレーキング勝負じゃこっちが不利だ。。。なんとしてもS字で突き放す!!―

ボッ!!

バックファイヤーを時折、吐き出しながら加速を続けるGT−R、、、そして、、、、、、

ヒュヒュヒュヒュ。。。。。。

先頭のGT−R、その背後にはピタリとインプレッサ。。。。。

2台は絡んだまま高速S字に進入していく。

高速のS字コーナーと言っても、アクセル全開で抜けられるほど緩くはない。。。。。

ウオォォォォォォ。。。。ヒュヒュヒュヒュヒュ。。。。。。

S字の最初の緩やかな左コーナーにGT−Rが進入する。次の瞬間、

ギャギャギャギャギャギャ。。。。。。。

コーナーの慣性の力に耐え切れず、GT−Rのタイヤが悲鳴を上げ、車体がコーナーの外

側に流され出す。。。

「!?」

オォォォォォン。。。。。。。

一瞬、アクセルを抜いて荷重コントロールすると、同時に車速を僅かに緩める。。。。

果たしてGT−Rのドライバーはこの時気付いていただろうか?

GT−Rの後ろに貼りつくインプレッサがGT−Rのテールギリギリに接近し、

ガァォォォォォォォォォ!!!

ワンテンポ速いエンジンの雄たけびと共にその車体をGT−Rの右側に振った事に。。。

グゥォォォォォォォォォ!!!

GT−Rのエンジンが唸りを上げる!!しかし、、、、

「!!!!!」

後ろからではなく、横から接近するエンジン音にGT−Rのドライバーは「はっ!」とバックミ

ラーに視線を移す。

―いない!?。。。。。―

次の瞬間、GT−Rのドライバーの横目にインプレッサのヘッドライトの光が飛び込んで

くる!!

―んだとぉぉぉ!!!―

GT−Rのドライバーの瞳が驚愕に大きく見開かれる。

もし、並んでよーい、ドン!だったら、加速競争でインプレッサに勝ち目はないだろう・・・・

しかし、今のS字では重量が軽く、しかもまだタイヤライフの残っているインプレッサの方が

コーナーの慣性の力を受けず、また速いスピードでコーナーを脱出する事が出来る。

又、ワンテンポ速く踏める事が脱出速度を高める事に大いに貢献した事も忘れてはならな

い。その全てが重なって、インプレッサがパワーで勝るGT−Rに並びかける。

ガァォォォォォォォォォォ!!!

サイドバイサイド!!!

インプレッサとGT−Rのエンジンが持てる全てを絞り出し、己のボディを加速させる。

2台はほとんど並んだ状態で次の右コーナーに突っ込んでいく。

だが、今度は右に振ったインプレッサがイン、GT−Rはアウトに、、、、、、、

ヒュヒュヒュヒュヒュヒュ・・・・・・・・

2台は並んだままコーナーに進入!!2台のマシンのタイヤが同時に悲鳴を上げる。

しかし、、、、、

ギャ!ギャ!ギャ!ギャ!ギャ!ギャ!ギャ、、、、、、、

タイヤのグリップが苦しく、しかも車体の重いGT−Rの方が慣性の力に抗い切れず、先に

外側に流れ出す。

「くぅっ!!!」

じわりじわりとGT−Rの前に出ていくインプレッサのブルーメタリックの車体を苦しげに見送

りながら、GT−Rのドライバーはひたすら踏めるところまで我慢を続ける。

―次のヘアピンまで全開加速で立ち上がれば並べる筈。。。。。―

―苦しいがブレーキングにかけるしかない!!。。。。。―

約半分ほどインプレッサの方が車体が前に出た状態で、S字コーナーを立ち上がる!!

ヒュゥゥゥゥゥゥ、ガァォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!

2台のターボサウンドが渾身の悲鳴じみた全開音を撒き散らす!!!

ヘアピンまでの加速、GT−Rがじわりじわりと盛り返し、インプレッサに並びかける。

「・・・・・・・・・」

左のスカイラインGT−Rがイン、右のインプレッサWRXがアウト!!!!

2台がほとんど並び。勝負のヘアピンに突入していく。

ギリギリの集中力!!その一瞬に車と己の持てる全てをかける!!

勝負のブレーキング!

「!!!!!!!!!!!」

パッ!ヒュヒュヒュヒュ、、、、、、、、

お互いギリギリまで遅らせたブレーキング。。。。車が前に沈み込み、限界ギリギリの

スピードで車体をドリフト状態に持ち込む。

ギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!!!

「!?」

次の瞬間、2台の車が横を向く。果たして前にいるのは。。。。。。。

「今の見たかよ?。。。。。。。。」

「・・・・・・・・あ?、、あぁ、、、、、わりぃ。。。。。。ちょっとシビレ過ぎた。。。。。。。」

「あぁ、、、、、俺も今何も言う気になれない。。。。。。。」

僅かにタイアの焼けた匂いの残るコース脇でギャラリー達の放心状態の言葉が交わされる。

「想像と実際見るのとじゃ全然違うな、、、、、、、、」

「それ今マジで思った。。。。。。。」

「ホント峠でこんな事起こるなんて、漫画の世界くらいかと思ってたよ。。。。」

「ははははは、それも俺も!!!」

「だよな?はははははははは・・・・・・・・」

「でも、、、、ホントすげーよ。。。。。あんな連中がいるなんて・・・・・・・」

ゴール地点。。。。。。。。。

ウォォォォォォン、、、、ヒャヒャヒャヒャヒャ。。。。。。。

近づいてくるエンジン音とスキール音。。。。。。。

「どっちが前なんだっ?」

「インプレッサか!?・・・GT−Rか!?・・・・・」

ヒュヒュヒュヒュ、、ガォォォォォ!!!

マシンの音が近づくに連れてギャラリー達のざわめきが収まり、緊張感と昂ぶりがその場を

支配する。。。。

「!?」

「来た!!!」

茂みの向こうに現れる光源。。。。。

グゥオォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!

「どっちが前だっ?」

緊張が最高潮に達する。そして、、、、、

「・・・・・・・インプレッサだ!!インプレッサが前だ!!!!」

興奮を抑えられない声が沈黙を打ち破り、

パシュ!!グゥオォォォォォォォォ!!!

それを証明するかのようにインプレッサのブルーメタリックの車体が漆黒の闇から浮かび

上がる。

「インプレッサだ!インプレッサが勝ったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

「このコース最速のインプレッサが連勝中のGT−Rを止めたぁ〜!?」

「あのGT−Rが負けるなんて、、、、、、凄い事になったぜ。。。。これは、、」

喜びと驚きと様々な感情が入り交じる中、インプレッサがゴールを通過する。

だが、これは所詮プロローグに過ぎない。。。。。。

そう、全てはこれから始まるのだから、、、、、、、、

 

是非感想を聞きたいです。アンケートにご協力ください<(_)>