オアシス
49 Palms Oasis Trail,
Joshua Tree National Park, CA



　オアシスは砂漠地帯において地下水や河川による淡水が存在する場所であり動物の生息地を提供します。大規模なものは人間の集落を形成しオアシス都市と呼ばれます。湧水の周りにできる小規模なオアシスもあります。砂漠をさまよっている人が遠くのヤシの木を見つけて「オアシスだ！」と叫ぶ西部劇のシーンを思い出します。以下に紹介するのはそのような小規模なオアシスです。

　49 Palms Oasis Trail は Joshua Tree National Park の一角にあります。トレイルヘッドは６２号線から Canyon Road を南へ進路をとり２マイルのところにあります。Canyon Road は Twentynine Palms のビジターセンターから西へ５マイルの地点です。このトレイルは片道1.5マイルの山越えルートで所用時間は２〜３時間です。トレイルの最後には fan palm （ヤシの一種）がたくさん生えています。49 Palms Oasis の名前がありますが実際には49本以上あるようです。トレイルヘッドからしばらくは上りが続きますがやがて尾根に出ます。このトレイルの見どころの一つがサボテンですが特に鯱頭が多く見られます。鯱頭はモハベ砂漠では珍しい存在ではないのですがこのあたりは個体密度が高く刺の色が鮮やかなものが多いので圧巻です。鯱頭の他にもエビサボテンやうちわサボテンなどが豊富です。





写真１
トレイルの最後にあるオアシスから下流の眺望。
遠くに見えるのはTwentynine Palms の町。




写真２
荒涼とした光景は一見オアシスがありそうな場所には見えないが、
オアシスはこの尾根の間の一角にある。










写真３、４、５
トレイルヘッドからしばらくは上り坂が続く。エビサボテン、バシラリスなどが点在する。写真は５月の撮影なのでサボテン以外の花がたくさん咲いている。黄色い花は Desert Sunflower。







写真６，７
尾根に出るとあたり一面の花畑。その中に鯱頭等のサボテンが点在する。
花畑を横目に見ながらトレイルを歩く。




写真８
２時間程度歩くとオアシスに到着する。
49 Palms Oasis の名称があるが実際には49本以上あるらしい。


　このオアシスでは山の斜面に大きな石 (boulder) がいくつも転がっておりパームツリーはその中に生えています。余談ですが岩と石の違いをご存知でしょうか。地面の一部として固定されているのが岩、地面に固定されず転がっているのが石、大きさは関係ありません。なお、このトレイルは比較的整備されておりアップダウンも普通で特に困難ではないのですが、時々ハイカーが動けなくなりヘリコプターによるレスキューが必要になることがあるようです。トレイルの途中に日陰はないので特に夏場は十分注意が必要です。

（２０１４年９月６日）


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