Saguaro (弁慶柱)


Saguaro (学名:Carnegier gigantea)
 サボテンの代表格。日本では「弁慶柱」の名前が与えられています。西部劇でおなじみのサボテンです。 「Saguaro」の発音は読みにくいらしく、日本語の本やホームページではしばしば「サグアロ」などと引用されています。実際に現地で聞いた発音と、英語の解説書によると、「SAW-WAH-ROW:サワロゥ」が正しい発音のようです。ソノラ砂漠に広く分布しますがメキシコ、アリゾナ州、カリフォルニア州の一部(アリゾナとの州境付近)に限られます。生息域の北限ではまれに降雪があります。雪に覆われたサボテンというのも風情があるので是非写真にしたいのですが、今までそのチャンスはありません。弁慶柱の大きさは気候による地域差がありますが、最大で50フィート(15m)程度といわれています。しかし、そこまで成長する個体はまれであり、大きいものでせいぜい10m前後が一般的です。かつてのギネスブックで78フィートの記録がありますが、この個体はその後落雷で倒れたそうです。弁慶柱の樹齢は最大で200年程度とされています。セコイアが高さ100mに達し、バオバブは樹齢数千年といいますから、弁慶柱は一般の樹と比較して特に大型・長寿ということではなさそうです。参考までに他のサボテンでは、南米のアタカマ砂漠に生息するコピアポア属は数百年から千年以上生きるとのことです。

弁慶柱はみな似たような姿をしていますが個体差があり、意外とバラエティに富んでいます。その風貌はユーモラスであり、なんとなく人間的に見えてくるから不思議です。以下、弁慶柱の成長過程やさまざまな姿の写真を紹介します。(撮影地:Saguaro National Park, Arizona)





サボテンの代表格である弁慶柱。
ソノラ砂漠には無数に生えているが、これくらい形の良いのはそう多くはない。5〜6月には純白の花を咲かせる。



発芽後3〜4年の若木。
Pincushion(針山、針刺し)と呼ばれる。大きさはピンポンだま程度。
通常は草木の陰に生えるので見つけるのは困難。



20年でボーリングのピンほどになる。



30〜40年。人間の身長程度。



山腹に林立する弁慶柱。その多くが同じようなサイズに見えるのはなぜだろうか?
一説によると発芽は毎年一定ではなく、条件が満たされたときにまとまって生えるとか。



樹齢70〜80年で枝分かれが生じる。
高さは5m程度。



貫禄十分の古木。
人間が立っているのはカメラとサボテンの間なのでスケールがわかりにくいが、サボテンの高さは10m以上。推定樹齢200年?



枯れて残った中心部の骨組み



最終的には土に戻る。自然の輪廻。


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