Echinocerreus (エビサボテン)


エキノケレウス(武勇丸、篝火系)

エキノケレウス属は中小型の円筒状のサボテンである。花は色彩に富んでいて美しく開花期間も比較的長いので日本では花サボテンの一種として扱われる(日本ではエビサボテンと呼ばれる)。約70種が合衆国南西部からメキシコの砂漠地帯に分布する。このサボテンの名称の由来は、古代ギリシャ語の ” echinos” (ハリネズミ)と、ラテン語の ”cereus” (ロウソク)から来ているとのことである。日当たりのよい岩石の多い場所を好み、群生して半球状の株立ちを形成する。性質は他のサボテンよりも丈夫であり、栽培は容易である。野生状態のある種ではマイナス20℃まで耐えうるとの報告がある。日本の栽培品においても、花つきをよくするために冬季に断水して日光と寒気にあてると好結果が得られることが知られている。和名は対応が定かではないので可能な範囲で併記する。

Echinocereus engelmannii
 基本種の和名は武勇丸。亜種がいくつかあり、Echinocereus engelmannii var. fascicualatus, Echinocereus engelmannii var. chrysocentrus などがある。中刺の数などで区別しているが難しく、しばしば混同されるようである。現地では、Strawberry Hedgehog Cactus (Hedgehog はハリネズミの意味)と呼ばれ、合衆国南西部、隣接するメキシコの砂漠地帯にふつうにみられる。成長すると20頭以上の株立ちになる。春から初夏にかけて赤紫色の花を咲かせる。基本は赤紫系であるが白に近いものもある。茎は円筒形で最初は直立しているが成長すると基部を横にして伸びる。太さは4〜10cm 、長さは最大75cm 位になり、多くの刺で覆われる。

Echinocereus triglochidiatus
 Hedgehog Cactus の一種であり、現地ではkingcup cactus, claretcup, Mojave mound cactus など様々な名称で呼ばれ、個体変異や亜種も多い。日本ではセン刺蝦、篝火(かがりび)など。最大で百個以上の集団で塚を形成する。直径 8〜9cm の真っ赤な花を咲かせる。



写真1: Echinocereus triglochidiatus
Joshua Tree の根元に生える。
Joshua Tree National Park, CA



写真2: Echinocereus triglochidiatus
200頭位はありそうなクランプ(集団)。
現地ではMojave Mound Cactus の別名がある。
花が付いていないのが残念である。
Joshua Tree National Park, CA



写真3
武勇丸の花のクローズアップ。
Anza Borrego Desert State Park, CA



写真4: Echinocereus engelmannii
奥には鯱頭などが見える。
Anza Borrego Desert State Park, CA


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