あるたれた日々 Drug
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色即是空
SHIKISOKUZEKOU
般若心経の有名な一節、色即是空 空即是色。
色とはこの世のあらゆる事象で、今私達の目の前にひろがる世界のこと。
空とは何もない空っぽのこと。宇宙の果ての果ての何もないところのような感覚でしょうか?
(宇宙に果てがあるかは不明ですが。)
お釈迦様ことブッダは、この般若心経でこの世界のあらゆる物体には実態がないとおっしゃっています。
従って、哲学や思想や宗教すら実態がないと説いています。
ということは、それ以前に私がここで実態があるとかないとか偉そうに述べていること自体、おぼつかないということになりますよね?
でも、それでは貴重なこの一瞬にこのページをご覧いただいている皆様に申し訳がありません。
色すなはちこれ空、空すなはちこれ色・・・・実態がないからこそ、この世のあらゆる事象は無限のひろがりを抱いているのです。
そう考えると、出会ったこともない誰かと同じ空気を吸い、同じ水を飲み、同じ時空を共有していることが奇跡といえるでしょう。
スケールが大きくなりすぎて奇麗事を書いているような気がしてきました。
不垢不浄
いや、綺麗とか汚いとかいう概念自体実態がないのですよ。
不増不減
増えることもなければ、減ることもない。
不生不滅
生まれることもなければ滅することもない。もう、ここまで来ると私も気が狂いそうです。
ブッダは生前、果たして死後の世界を説いていたのでしょうか?
般若心経を始めとする仏教の経典は、ブッダの死後、その弟子たちが生前のブッダの教えをまとめ上げ、現在に伝えたものでしょう。
般若心経の終盤は訳者の三蔵法師の力説ぶりを感じます。いかにこのお経がすばらしいか・・・というふうに。
わかりますが、この部分はいらなかったかも・・・?でも、その最後に呪文のような一節があります。
ギャーテー ギャーテー ハーラー ギャーテー ・・・。
「往こう 往こう 皆で往こう 彼岸へ往こう」 と訳されるそうですが・・・
実は、この部分だけはどんな高名な学者に訳させてもパッとしない部分ですね。(大変偉そうですが。)
生も死もすなはちこれ色 そして 色はすなはちこれ空 ブッダはこれしか言っていないよいうな気がします。
後は我々自身で生と死の意味を探求し続けていってほしい。そう、ブッダは後世の人々に般若心経を投げかけたのかもしれません。
私達は”色”という現実世界の中で生きている以上、この一瞬一瞬を大切に生きる義務があります。
そして、人生を謳歌し最後にそのときが来たなら、潔く”空”を受け入れる・・・・。
結びに、曹洞宗道元が残した修證義(しゅしょうぎ)の一節を紹介いたします。
無常憑み難し、知らず露命いかなる道の草にか落ちん。
身己に私に非ず、命は光陰に移されて暫くも停め難し。
紅顔いずくえにか去りにし、尋ねんとするに蹤跡なし。
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