「予備用掲示板 兼 管理人日記」に、以前書いていたのですが、今年(平成16年)は、猛暑に加えて、観測史上最多の台風上陸で、山の実りが少なく、例年になくツキノワグマが人里に下りて来ました。その分、各地で、射殺されるツキノワグマも多く、管理人といたしましては、ツキノワグマが絶滅してしまうのでは・・・?と危機感を感じておりました。

ちなみに、環境省のレッドデータブック(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種についてそれらの生息状況等を取りまとめたもの)においてツキノワグマは、下北半島、紀伊半島、九州地方、四国地方、東西中国地方の6つの地域個体群が「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定されています。

そんな折、“鳥獣との共存を考えるネットワーク”で活動している友人より、「クマが出没するような地域の知り合いに、クマの生態などを伝えて、放獣・共存への理解を得てもらえないだろうか・・・」といった依頼がありました。

あいにく、管理人には、ツキノワグマの出没地域に知人がいませんので、その友人から紹介された大阪府のHPにある“ツキノワグマによる人身被害を防ぐために”と、ネイティブ・アメリカンのタシナ・ワンブリさんの“同じ二本足”を自分の管理するHPにリンクすることにしました。

実際、ツキノワグマに襲われた方にとっては、クマは憎悪の対象でしょうし、頻繁に出没する地域にお住まいの方は、“いつ、襲われるか”と怯えながら生活するのは辛いことと思います。

しかし、『絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律』の第一条に「この法律は、野生動植物が、生態系の重要な構成要素であるだけでなく、自然環境の重要な一部として人類の豊かな生活に欠かすことのできないものであることにかんがみ、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存を図ることにより良好な自然環境を保全し、もって現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。」とあるように、ツキノワグマも生態系におけるかけがえのない存在なんです。

また、本来、臆病なツキノワグマが人里に下りてくるようになった原因として、開発や異常気象で生息域の奥山が荒廃し、食糧不足になっていることが挙げられていて、クマも好きで山から下りているわけではないと言えます。

どうぞ、皆様、ツキノワグマの放獣、そして共存へのご理解・ご協力をお願いいたします。

ツキノワグマによる人身被害を防ぐために”は、大阪府 環境農林水産部 緑整備室 緑推進課 自然環境グループの「ひろがれ!みどり おおさかのみどりのホームページ」の“クマ目撃情報について”にあります。

また、“同じ二本足”は「WOLF-PALS in JAPAN オオカミの仲間たち」の中にあります。

どうぞ、よろしくお願いいたします。

ツキノワグマによる人身被害を防ぐために:http://www.pref.osaka.jp/midori/kuma/index.html
同じ二本足:http://www.jca.apc.org/~kuzunoha/bear.html


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