♪ イメージソング? ♪
春日顕国→北畠顕家 編


では、You Tubeにアップされている曲を聴きながら、ご覧下さい。


何度も顕家のところには、朝廷と顕家の父 親房から京への出兵の催促が来ていることを顕国は知っている。
しかし、奥州の北朝方との争いに手を取られている状況で、いくら催促されても、とても京へ向かえる状況ではない。
「それでも顕家は、出兵するに違いない」と顕国は感じている。
二人は、お酒を酌み交わしながら、奥州の情勢を話したり、京にいる奥さんから便りはあるかとか、子供の成長はどうかとか、たわいのない話をしている。
しかし、顕国が話したいのはこんな事ではない。
「奥州を抑えられるだけの兵力を残した上で、味方のいない京へ向かうことがどれだけ危険か顕家は承知で行こうとしている。それをどうやって思いとどまらせようか」と、ずっと考えている。

途切れることなく紡がれる言葉は、空をすべるだけで意味を成していない。
そんな “奇妙な晩餐は静かに続” いている。

“もうそろそろ” 本題を切り出したい・・・。
そう思いながらも、顕国はなかなか切り出せないでいる。
おそらく自分がどう説得しようと、“きっと貴方は世界の果てへでも 行くというのだろう” 
それが分かっているから・・・

たくさんの命、その中には顕家自身も含まれるかもしれない・・・を “失う時がいつか来る事も 知っている” 
“それでもなぜ” 後醍醐天皇のために “生きようとするの” か?
例え顕家がその命をかけて主上に誤りを訴えたとしても、改められるかどうかは分からない。
“そんな寂しい期待”
 のために多大な犠牲を払う必要があるのか?

顕国は怖かった。
張り詰めた弦のような顕家が、いつか “悲鳴(こえ)を上げて”  切れてしまうのではないか・・・
“ひとりで” 何もかも背負わず、助けが必要なら“呼んで” 欲しい。
いつでも自分は駆けつけるから・・・・

そう思いながらも、結局、顕国は何も言えなかった。何も聞けなかった。
2007.5.16

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