島々谷川環境調査委員会への要望書
2003年12月24日
各委員 様
私たちは島々谷川に建設予定の第6号砂防ダムに関して1998年より松本砂防事務所(佐藤所長・西山所長・長井所長)に話合いを進めてきました。様々な曲折がありながらも、双方の誠意に基づき建設的な話合いを行ってきたと思っております。
今回の松本砂防事務所による第一回環境調査委員会への傍聴拒否(12月11日東川副所長は傍聴を許可した)は、今までの誠意ある流れを止(と)めることにほかなりません。現在、長野県及び国では情報公開及び住民参加が常識となっている時に、このような処置が執られることは誠に遺憾きわまりないことです。
私たちは今までに何通かの島々谷川第6号砂防ダム建設を見直してもらうための要望書、意見書、質問主意書などを提出してきました。委員の方々は是非これらの書面を見てください。すべて松本砂防事務所が保有しております。
第6号砂防ダム建設予定地の上下流は生物、生態系の環境のみならず、北沢きっての景観のすばらしさもあります。そして何よりも、今まで島々谷川に建設されてきた多数の砂防ダム等によって分断された渓流環境、激減した生物や景観環境への影響との関係を重要視すべきでしょう。また流域砂防の見方からしても防災、事業費、砂防達成率などクリアーしなければならない問題も多々あります。
このように砂防ダム建設は様々な要素を踏まえて総合的な視野に基づいて議論すべきものです。本来ならば今回の委員会のメンバーの中に私たちの会も参加すべきでしょう。
したがって以下の3点を要望いたします。
1.渓流環境として、ここだけの生物の保護ではなく総合的な環境保全の視点で検討してください。
2.希少種の生息等に支障が出ないことを前提に、傍聴させてください。
3.委員との意見交換の時間を作ってください。
渓流保護ネットワーク「砂防ダムを考える」
代表 田口康夫
長野県松本市