PCBを含む廃棄物等について(その1)
PCBを含む廃棄物等についての調査が、先ほど(と言っても3ヶ月前)、厚生省から発表されました。以降、特に朝日新聞が熱心なようですが、しばしば報道に取り上げられています。
PCBについては、以前から、一度まとめておきたいと思っていました。そこで、ほとぼりが覚める前に一度取り上げておきたいと思います。なお、個人のサイトでの内容ですので、行政の見解に基づかずに記載する場合があります。
1 PCB
(1)そもそもの話
PCBとは、ポリ塩化ビフェニールと言って、
@ 水に溶けない
A 化学的に安定している
B 絶縁性が良い
C 沸点が高い
などの性質を持つ物質であって、自然界にはもともと存在せず、工業的に合成された物質です。
(2)つかいみち
以上の性質、とりわけ絶縁性など、魅力的な性状を持っており、PCBは次のような用途に利用されてきました。
@ 高圧トランス(変圧器)
発電所、工場・ビルの受電設備、鉄道車両等
A 高圧コンデンサー
送配電線等
@とAの使い道が圧倒的であります。使われなくなれば、建物の電気室や機械室においておく例が多いようです。
B 低圧トランス・コンデンサー(家電製品の部品用)
C 柱状トランス
配電用
D 蛍光灯安定器
スターター(紫の玉みたいな、蛍光灯をつけて最初に光るやつ)がない
蛍光灯にだいたい使われている
こうした電気関係で利用された他、
D 潤滑油、熱媒油
E 感圧複写紙
などの利用もされてきました。
他に、かつて見たあるメーカーのサイトによれば、口紅にも入っていたらしいです。
丈夫、便利、変化しない、安いなどの条件があれば、流行るのは当然です
近年、大バッシングを受けている「塩ビ」もそうですよね。
(3)一方・・・
PCBは、発ガン性等の人体への影響、環境への有害性が確認されていて、また、安定していると言う性状は、裏を返せば「分解されにくい」ということでもあり、環境に残留しやすい物質です。
また、最近流行りの「環境ホルモン」でもあります。
非常に危険な毒物というよりは、じわじわと効いてくる類のもののようです。
だから危機感が湧きにくいのかも知れません。
2 調査結果の概要
新聞等でご覧になっているかと思いますので、ここでは、かいつまんでの整理に止めておきます。数字は国内及び北海道分です。
(このレポートは1回では終わりませんので・・・)
高圧コンデンサー、トランスがボリューム的に大きいことから、その辺りのデータを紹介します。
|
|
H10保管 |
H4保管 |
差し引き |
紛失不明 |
管外移動 |
新たな保管 |
未報告 |
| 全国 |
事業所 |
39,367 |
17,360 |
22,007 |
1,488 |
314 |
23,752 |
4,308 |
|
台 数 |
219,327 |
119,353 |
99,974 |
4,942 |
6,505 |
111,421 |
14,900 |
| 北海道 |
事業所 |
1,943 |
1,563 |
380 |
85 |
26 |
514 |
344 |
|
台 数 |
6,967 |
5,476 |
1,491 |
96 |
226 |
1,813 |
591 |
全国ベースで4万事業所に22万台、北海道ベースで2千事業所、7千台となっています。
この他、使用中の数字があります。
|
|
確認済 |
未確認 |
| 全国 |
事業所 |
22,035 |
51,950 |
|
台 数 |
60,477 |
94,051 |
| 北海道 |
事業所 |
776 |
2,532 |
|
台 数 |
1,765 |
4,318 |
この数字の見方について、次回に紹介します。
次回、PCBに関する歴史的な話と、このデータが何を意味するかの私見を述べたいと考えています。
(文責:山口(北海道庁の職員))