小田原建築探偵〜大阪万博編      
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幻のスカンジナビア館〜23 04.07

白黒写真ばかりで残念なのだが..
上はエントランスホールに展示された
バイキング船。後方には北欧五カ国の
国旗や地図のパネルが確認できる。
今後このサイトを見て実際にスカンジナビアンパビリオン
行った事がある方の連絡に期待しよう....

開館の数年後のパンフレットを見ると
このパビリオンはリ二ューアルを行っ
ている。2階には展示即売場が(多分
特別展示室の代りに)設けられ北欧
の物産を販売するようになっている。

当初一年間と書かれていた北欧女性の
コンパニオンは在籍している。結婚式
御宴会にも御利用下さいとも書かれて
いる。

このリニューアル後のパンフレットの
最も注目すべき点は万国博の文字が
何処にも出てこないところだ。当初の
展示が無くなってしまった訳では無い
様だが、大盛況に終わった万国博の
神通力も既に失せていたのだろう。

今でこそ再び語られる様になって来た
大阪万博だがこの頃は人々の記憶の
中で消え失せて行く過程。開館の時点
で既に過去のものになっていたのかも
知れない。

万国博のパビリオンと言っても、それ程
の集客力は望めなかったのだろう。

冠に付いていた日本万国博記念館の
文字も削られたのか印刷されていない。

悲しいかなUさんの証言
「当初は珍しがられたがすぐに飽きられ..」
が如実に物語っている。

私も持っていた万博グッズを年末の
大掃除に棄ててしまったり、押入れの
の奥深くに潜らせてしまったりしたの
はこの頃だったのだろう。随分と
”万博を粗末に扱った時代”である。

何という事であろう!今思えば懺悔し
てもしきれない..あの頃万博グッズを
二束三文でしこたま仕込みヤフオク
で今、放出したらなんて不純な空想
はしまい。あの粗末に扱った時代が
あったから今がある。貴方がいたか
ら僕がいる。あの感動、いや反動が
今甦る。

とにかく”万博は遠くになりにけり”
大阪万博冷遇の時代であった訳だ。