小田原建築探偵   
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幻のスカンジナビア館〜19 04.07


昭和47年2月2日(水)の北海道新聞に
載るスカンジナビアンパビリオンの開館
を伝える全面広告。”本日オープン”の
文字が踊る。

1970年9月13日大阪万博閉幕後、
約一年三ヵ月ぶりに北海道石狩に甦った
スカンジナビア館。何故か+−の柱が写る
大阪万博での写真が使用されている。

+−の柱は開催時の写真を見る限り

コンクリート製の様に見える。もしか
したらこの柱、実際は輸送出来なか
った可能性もある。

例えば材料の性
質から根本的に輸送が
不可能だった。解体の途中で壊れてしま
った。コンクリート一体物として運搬する
には大きすぎた等々。何れにしても何らか
の事情があり復元されなかった訳だ。


さもなければスカンジナビア館のシンボ
ル的モニュメントを復
活させない筈はな
かったのだから。

しかし開館当日の写真に実際と違う写真
を大々的に載せるは意図的なものなの
だろうか?確かに柱が無ければ、さっぱり
しすぎてはいるが..

そして注目すべきは開館日。ふっとある事
が思い浮んだ。検索エンジンに”札幌オリン
ピック 開幕”と入れた。
”当り”......答えはアッサリ出た。

オリンピック開幕日は2月3日だった。開会
式前日。きっとこの日に照準を絞ったに違
いないだろう。スカンジナビア館開館当日
が大安吉日だったのか友引だったかは解ら
ないが、開館するなら、この日が最適だっ
たのだろう。目論みとしてはオリンピックとの
コラボレーション。果たして北欧の選手たちは
来館したのだろうか?

横井庄一さんがグアムから28年ぶり
に帰国したのも、この日の事だった。