小田原建築探偵   
HOME INDEX ←BACK NEXT→
小田原万博探偵補足〜シンガポール館1


シンガポール館があったのは万国博西口
付近。自動車館の隣。未来都市に出現し
た熱帯植物園。

当時通っていた習字教室の先生は、いち
早く万博行きを実現し買ってきた万博土
産を机に広げ万博会場の生の話を訊か
せてくれた。先生は帰ってきても興奮さめ
やらずと言った印象だった。

嗚呼やっぱり万博って凄いんだなぁって
先生の話を夢中で訊いていた。

先生は日本館の筆で書かれた日本館って
文字について言及しなかったのできっと日本
館には行かなかったのだろう。

もし先生が日本館に行っていたらその日
のお題は「日本館」だったのではないか。
お手本は日本館でもらったパンフに違い
無い。

ちなみにその土産は先生と先生の家族
用で生徒に何かくれた訳では無く話が終
わるとサッサと袋にしまってしまったのだ
がインドネシア館のメダルのキラキラとし
輝きが妙に印象に残っている。


先週は二軒となりの○○さん、今週は友
達のY君が学校を休んで家族で、来週は
我家の先陣をきって祖母が.....と言った具
合に6月位になると周囲にも万博に行く
人は多くなり、もらった万博土産も増えて
いった。

そんな、万博土産の中のひとつにあったの
がシンガポール館で売っていた切手シート。

切手シートは何度も素手で触られ、やがて
ヨレヨレとなり、やっと万博に行ける頃には
バラバラになっていた。

それでも万博終了後、しばらく残っていた
シートから外れてしまったフラミンゴや花
が描かれた切手たちも一枚また一枚と
どこかに消えてしまった。

それは万国博を忘れて行くのと、同じ様
な出来事なのかも知れなかった。

NEXT→