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 小田原建築探偵〜大阪万博編 2002.10
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31.さよならエキスポタワーpart1〜7

いよいよ重機が入り出したタワー下。
02/07月の経新聞によれば解体工事
はクレーン車で頂上からカットしていく
”食いちぎり工法”で費用は約四億円、
千トンのくず鉄になるという。

「ほんま、万博にささげた人生ですから、
つらいですわ」と万博記念協会のある職員
は涙ぐむ。この職員の言葉に私も涙ぐんだ

が...”食いちぎり工法”とは、名前からして

相当、痛そうではないか!食付いては
ちぎり
ちぎっては食付くというのか?
まるでピラニアだ。

しかし解体費用約四億円で改修と言う
選択肢は
本当に無かったのだろうか?
メンテナンスに
年4千万かけたとしても
10年は保てる訳である。
台風で手摺が
落ちたのが解体の引金とか書いてある
新聞もあるが手摺など点検改修すれば
良いのであり、そんな事は解体と関係
なく日頃から
管理しなければならない
項目ではないのか?

老朽化と言うが私が見た新聞では柱が
ボロボロで
倒壊の恐れがあったなんて
どこも書いてないのである。
さもなければ、その事実を万博協会
だけが知っていてタワー下に位置する
協会本部ビル側に倒れてくるのを恐れ
たとしか考えられない。

既に建築物から巨大モニュメントに
なっていると
前項で書いたが、タワーは、
もはや歴史遺産とも言える
筈である。
歴史遺産は古い程ありがたい訳で

老朽化とは言わない。

もう遅いが、ここまで残しておいて、
何を今更と言う感である。