小田原建築探偵〜大阪万博編      
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ラオス館part3〜2006ラオス館の今19(完)  2007.06


昨年からラオス館part3を作成して来たが
なかなか、はかどらず数ヶ月が経過してし
まった。その間、創始者山崎氏の長女で
現在鹿児島におられる入来院様と何度か
メールのやり取りをさせていただき世界平
和同願会の会誌 「同願」への寄稿もさせ
てもらった。

先日は年に一度の全戦没者慰霊法要の
日にお邪魔させてもらった。雨の中、五色
幕が張られた本堂はいつもと違った雰囲
気をかもしだし神秘的ですらあった。

丁度、建物の現状確認に来られた工務店の
方のお話だと見た目以上の老朽化が進んで
いるそうだ。

先代住職の意志を継ぎ戦没者の方を供養
し純粋に世界平和を祈願する行事を毎年
続ける。その建物として存在するラオス館。

日本万国博覧会のテーマ「人類の進歩と
調和」をずっと継続して実践している感じ
がした。

このラオス館の移築は公式記録には記載さ
れていない。 公式記録によれば移築が予定
されたパビリオンの数は約25。実現しなかっ
た例もあるが会場にあった数約135から考
えると割りと多くのパビリオンが移築された事
が解る。

万博閉幕後37年経った今、移築されたパビ
リオンの大部分は第二の人生も終え取り壊し
を注目される事も無くその姿を消してしまって
いる。

当時の姿をあまり変えないで今日現存して
いるパビリオンで確認できているものはこの
ラオス館を含めごく僅か。

昭和寺ラオス館は世界平和の信念のもと
一軒の檀家も持たず人々の善意や私費
によって存続してきたが遂に建物の維持
には大規模な改修が必要になった。歴史
に残る日本万国博覧会の貴重な建物。


最初から壊すつもりで建てられたパビリオン
が未だ残っている事自体が不思議な事なの
かも知れない。しかし今日まで折角残ってきた
歳月を考えればこの建物をこのまま朽ちさせ
てはならないと思う。

ラオス館part3完。


ラオス館の動画をYouTubeで公開中
大阪万博 現存するラオス館

あっ”発見ラオス館”の画像を少し大きくてみま
した。あの頃は未だダイヤルアップで画像を出
来るだけ小さくしていたもので...ダイヤルアップ
時代の他の写真も随時大きくしていきます。

ラオス館PART2 でTさんに提供していただい
た遠景からのラオス館。霧ケ峰に立並ぶロッジ
や山荘の向こうに見えるラオス館。今では樹木
が辺りに生い茂り遠方からトンガリ屋根を見つ
ける事は出来ない。

現在昭和寺のサイトでは改修費用の協力を
求めている。是非ご協力を。詳細はこちら

入来院様のサイトはこちら