小田原建築探偵   
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ポルトガル館の記念品5


写真はポルトガル館入口。ポルトガルの
ロゴの下に鉄砲伝来の碑のレプリカが
置かれているのが確認できる。



私の到着を待っていたかの様に波止場
から姿を消したポルトガル館の記念品。



全くの無駄足、完全な無駄船となってし
まった今回の航海。駄目もとで波止場
の土産店のおばちゃんに訪ねてみる。


「あそこにあった石像って無くなってしま
ったんですか?」



「あぁ、あれはこの前壊されちゃって。」
てっきり、言われると思った。



「そうですか、壊されちゃったんですね。
あれって、大阪万博の時のものだった
んですけど残念ですよね。」



「大阪万博だか何だか知らんが、とにかく
この前まで、あそこにあったけどなぁ...」



「大阪万博だか何だか」におばちゃんの
大阪万博との距離感が凝縮している。



ところが「あぁ、あれはこの道路が拡張さ
れるんで向こうの新しい公園に移った。」
と言うではないか。訊いてみるものであ
る。



「えっ?残っている」


何と「海の男の像」は残っていると...



「おばちゃん、本当にぃぃぃ?」


「あれって、大阪万博の時のものだった
んですよね。」



「大阪万博だか何だか知らんけど、とにかく
向こうに残ってるがな。」



はずまない会話... 大阪万博と今まで目の前
にあった石像は、おばちゃんの頭の中では何
の関連も無さそうだ。



はずまぬ会話とはずむ心。



残っていてくれた。海の男は私が来るのを
待っていてくれた...のだと勝手に解釈した。



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