小田原建築探偵〜大阪万博編      
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万博徒然草10 ベルギー館の屋根瓦


しかし、ある処にはあるし残っている処には
残っているものだと感心してしまった。そし
て残しておいてくれた事に感謝してしまう。


写真はベルギー館の屋根瓦。パビリオン建
設の為、本国で焼かれ日本に持込まれた。
資料には何と総数、22万枚とある。


閉幕後の解体時にある人の元で保存され
ていた貴重な万博の化石がまたもや大阪
のS氏の磁力に引寄せられるように廻って
きたのだ。製造数の割とには残数僅少と
思われる貴重な瓦。

写真真ん中は解体中、丁度瓦を外している
処。屋根に人が確認出来る。
(写真提供 かっぱさん 協力かちもさん)


写真で確認できる様にベルギー館は屋根を
”観せて”いる。瓦の素材そのままの色合い
を生かし視線に真っ先に入ってくるこの屋根
瓦は屋根としての機能以外のデザイン部分
も受持つ重要なパビリオンの一部。


万博パビリオンは開催期間中の半年という
短い命。閉幕後は取壊される悲しい運命。

そんな短く、はかない期間の為に本国で
瓦を焼き持ってくる。凄い。上のうち1枚は
分骨され我家にある。

この瓦の裏面には四桁の数字が刻まれ
STERREBERG MADE IN BELGIUM
の文字が表面に型どられている。

寸法は縦240ミリ 横170ミリ 厚さ12ミリ

重さ約1.15キログラム