俯角の死角 |
上図は一般的な旧式セダン型を側面から見た場合の俯角の死角範囲を示す図である。
運転士の視野は窓枠の範囲に限定されるので、前方の視界は水色の範囲と青い範囲を合せた領域と
なり、後方の視界は桃色の範囲と赤い範囲を合せた領域(バックミラーを見ても同様)となる。
但し実際の死角は、ボンネットやトランクの張出し部の上面に遮られるので、青い範囲(赤い範囲)と
黒い範囲を合せた領域となる。そのため、実質的な視野は水色の範囲及び桃色の範囲に限られる。
初めて2Box型が登場した時、以前に述べた、「2Box型は後輪付近から真後両端に死角が生じる点」が
指摘されたが、メーカーは「2Box型は、後部に張出しが無いため赤い範囲の視野を稼ぐ利点が有る」と
かわした。ここではメーカー側の主張は正しいとして、逆に最新のセダン型が、この点で2Box型に劣るのかを
検証する。
最新のセダン型を側面から見た場合の俯角の死角範囲
上図は最新の最新のセダン型を側面から見た場合の俯角の死角範囲を示すものだが、ボンネットや
トランクの張出し部の稜線が斜めに下がっているため、旧式には存在した、張出し部の上面に遮られる
青い範囲(赤い範囲)の死角は新型には存在しない。(逆に言えば、運転席から自車の姿が見えない分だけ、
自車の寸法把握に熟練を要する)
よって俯角の死角については、最新のセダン型が2Box型に劣るところは無いのである。
とは言え、黒い範囲の死角は依然存在するので、クルマを発進(搭乗)する際は、自車の前後に
しゃがんでいる子供や犬を退避させる必要がある。