坂道の途中発進

 「オートマティック車は坂道の途中発進は苦にならない」という定説はかなり古くから有るが本当だろうか?

実はオートマティック車であろうと、乗車人数が多かったり、積載重量が多かった場合は、やはり「後ずさり」

する事がある。この場合は、サイドブレーキを利用すると良い。

 要は、右足をブレーキからアクセルに移す間、クルマを止めていれば良いのだ

 ただし発進後、サイドブレーキを引いたままで走る事は絶対に避ける必要がある。

具体的には次の手順で発進する。

0:停止しているのでブレーキ・ペダルを踏んでいる。

1:ボタンを押したまま、普通の位置までサイドブレーキを引く。(左手はそのままの位置を維持)

2:右足をブレーキからアクセルに移す。

3:アクセルを多少強めに踏んで、発進する。

4:クルマが動いたら、サイドブレーキをおろす。(発進完了)

1:でボタンを押したままにする理由は、発進後、忘れずにサイドブレーキをおろすからである。

 

 

エアバックについて

 運転と直接関係が無いが、エアバックと聞くと真綿でフンワリ体を包むように聞こえるが、実際のそれは、

0.2秒で破裂するように膨らむので、ぶつかる瞬間は殴られたのと大差はない。ダッシュボードに地図や

菓子袋を置く輩がいるが、煎餅パックで殴打されたくなくば、ダッシュボードに物は置くべきではない

 その他、安全対策上、前席まわりは出来るだけ突起物が無い事が望まれるため、フロントガラスにお守り等は

下げないほうが良い

 

 フロントガラスへの写り込みを無くし確実な視界を得るためには、車内は暗いほうが良いし

ダッシュボードの色も黒いほうが望ましい。この理由は、仮にクルマの室内をカメラとし、窓をレンズと

するならば、目はフィルムに当たる。カメラの事を「暗箱」と呼ぶ事を考えても、説明の余地は無いだろう。

 

 

下り坂の下り方

 教習所で言葉だけ教える「エンジン・ブレーキ」。下り坂を下りる際に、アクセルを踏まずにいると

黙っていても加速が抑制される現象の事である。しかし急な下り坂の場合は、ギアを1段下げないと充分な

効果がない。

 マニュアル車は単にギアチェンジするだけだが、問題はオートマ車の場合である

操作は至って簡単。セレクト・レバーを D → 2 に移すだけである。しかし注意すべきは、タイミング

  マニュアル車では変速操作と同時にギアが変るが、オートマ車では操作と変速機の作動は必ずしも

一致しない。2 → D では変速操作と同時にギアが変るが、D → 2 の時はクルマの速度が落ちないと

変らない、もしくは変るには変るが作動のタイミングがずれるのである。

 このことから、下り坂でセレクト・レバーを D → 2 に移しても変速されない場合がある。

対策は、急な下り坂と見たときは、下り口の手前、まだ平坦なうちにセレクト・レバーを操作すれば良い

 なお、急な下り坂というのは、一般道では8%以上の勾配を目安とすればいいだろう。その際、40 Km/h

の速度で走っているなら、坂の手前30m前後でセレクト・レバーを操作すれば良い。