F1の世代
以下の世代分類は、完全に私見のみで書くので、お断りしておく。
1950年以前のクルマは、故障なく走る事がテーマであって、これを第0世代と定義する。飛行機に喩えると
飛行機が気球に取って代わった時代。
1950年〜1965年は流線形が台頭し、ミッド・シップが現れ、初めて高速度がテーマとなった第1世代。
飛行機に喩えるなら、フォッカーDR1やソーピッツ・キャメルなど、第一次大戦の複葉機時代。
1966年〜1978年は、3リッターのコスワースDFVがグランプリを仕切った第2世代。飛行機で言う
ゼロ戦やスピット・ファィア、或いはメッサーシュミットに代表される第二次大戦の単葉プロペラ機の
全盛時代。
1979年〜1994年は、グラウンド・エフェクト、ターボ、そしてアクティブ・サスペンション等、ある種
行き過ぎたハイテクの第3世代。飛行機ならば、さしずめ F-4ファントムや F-14トムキャット、ならびに
F-15イーグルに代表されるジェット機時代。
1995年以降は、アイルトン・セナの事故で改正された新レギュレーションに伴う第4世代。飛行機で言う
ならダッソー・ラファールやサーブ・グリペンなど、新世代機の御登場といったところだろうか。
このように考えると第3世代までは基礎のみならず応用も含めて理論の確立を目的としていたのに対し、
第4世代からは、現実の設計を既に確立された理論解に近づける工夫をテーマとしているように見える。
こうなってくると、結末を知ってる推理小説を読んでいるようで、ある意味で今日のF1には興味を殺がれる
部分も無くはない。このような理由をもって、我が「インチキ自動車考古学」は上記の第2第3世代に興味
の中心を置いて進めていく。
(Fulcrum 著)