要素って、なに?
「有限要素解析は、微分方程式を近似的に解くための数値解析の方法です」と言われても何の事だか
サッパリ解からないが、要は材料力学と構造力学を考え合わせた時、
「使用条件の範囲で充分な強度が有りながら、最も軽い部品を提案出来ないか」だとか、
「この部品を使用した時、大丈夫かどうかを数値で表せないか」と言った要望に答える算法の一つが
有限要素解析だ。昨今、有限要素解析は強度解析のみならず、流体や電磁気なども扱えるようになってきた。
ブラックボックスの権化とも言うべき解析ソフトではあるが、さわりの部分だけ覗いてみよう。
一般式(微分方程式)に任意の数を振り込んで多元連立方程式を作る事を離散化手法というが、有限要素法は
材料力学や構造力学をひっくるめた弾性力学の問題を解くための離散化手法の一つだ。
では、有限要素解析の場合は具体的に、どのように処理するかというと、下図の様に部品をレゴのブロックの
ごとく細かく細分化する。おおざっぱに分割した場合は5万分割、細かい分割の場合は100万分割前後が標準的な
ところだろうか。 この一つ一つの粒を要素と呼ぶ。
各要素の内部は均一な状態で、要素と要素はバネで繋がっていると考える。各要素毎にコンディションが
異なるので、要素と要素の力関係を各バネ毎に計算する。
例えば物体の強度解析では、ポテンシャル・エネルギーが最小の状態を割り出して、各バネ毎の伸び、
つまり部品の変形を算出する。それを基にフックの法則から、部品の各部における応力を把握する。
流体解析であれば流体の性質を、電磁気であれば電磁気の性質を表す支配方程式を、各バネに当て嵌める。
よって隣の要素とは、変位や応力、もしくはエネルギー等の分布が不連続になるが、階段状に分布する
計算結果を最期に平均化して、なだらかな分布として評価する。
詳細は専門のサイトに譲る。
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